整理収納コンサルタントの本多さおりさんの新居で、兄弟二人のこども服の収納実例を教えてもらいました。こどもの服と大人の服を一緒に収納しているミニマムなクローゼットには、工夫とアイデアがいっぱい詰まっていました。

本多 さおりさん

本多 さおりさん

暮らしを愛する整理収納コンサルタント。雑誌やテレビなどで暮らし重視のシンプルな収納術を提案している。

http://hondasaori.com/

兄弟二人分の大量のこども服収納に悩んでいます。季節ものやお下がりはどうやって収納したら?

こども服が整理できなくて、あるのを忘れて同じような服を買ってしまったり、必要なものが足りなくなったり。下の子にサイズアウトした服もお下がりとして取っておきたいのですが、管理方法がわかりません。靴箱も履けなくなったこどもの靴でごちゃごちゃに。

A:こども服は、「現役」と「サイズアウト・シーズンオフ(=出番待ち)」に分けて定位置へ。収納仕切りや分類、場所にこだわった収納でより管理も楽になります。

サイズアウトした服や靴は、できるだけ眠らせないことが大切。下の子がいて今後まだ使う予定がある場合は、一目で分かるようにサイズや中身をラベリングして「サイズアウト」スペースに収納し、もう不要だと判断したら、次に誰かに使ってもらうことを考えましょう。「どんな服が、どれだけあるか」を把握できるように“見える収納”にすることがポイントです。

クローゼットに大人服とこども服を、『吊るす収納』中心で一括収納

わが家の寝室にある両開きのクローゼットはリビングに近く、行き来しやすいので、家族みんなの服をここですべて管理しています。目指しているのは、持ち物が一目で見渡せて、選びやすいクローゼット。中央から、右側が私、左側が夫のスペースで、下は2人のこどもたちのスペース。人別で左右対称に分類すると、分かりやすくて管理もラクです。シワになりやすいものは吊るし、その他はたたんで衣装ケースや吊るせるポケットなどの中へ。吊るす収納は、ワンアクションで出し入れできるので便利です。クローゼット上部の棚には「シーズンオフ」、「上の子がサイズアウトした服や靴」、「お下がり」などのこども服をラベリングで見えるように収納しています。

中央部に吊るしたポケットは「無印良品」のもの。いずれこどもが自分で取り出して着替えられるようにこども服はオープン収納にしています。ここでもラベリングは大切。誰にでも分かりやすければ、夫や祖父母など、自分以外の人にもこどもの着替えを手伝ってもらえます。

中央の衣装ケースも「無印良品」。ここは成長が早い0才次男の「スタンバイ引出し」と呼んでいて、まもなく必要になる季節やサイズに合ったものを入れておいたり、もうあまり着なくなったけれどまだこの先出して着るかもしれない服の一時置き場所として使っています。衣替えのシーズンに慌てず、また必要以上の先買いを予防するのに役立ちます。収納ケースは全体が見渡せる、浅めで広い引き出しタイプが便利。物量も調整しやすくて、管理がラクです。

サイズアウトやお下がり、シーズンオフのこども服の管理

「こどもが生まれると、ものが増える」という現象は、どこのご家庭でも見られるもの。そして、こどもの成長は親の想像以上に早く、サイズアウトしたこども服や靴も溜まってしまいがちです。こども服は、「現役」と「サイズアウト・シーズンオフ」に分けて収納することが大切です。
「現役」は日々使いやすい場所をポイントにして収納。「サイズアウト・シーズンオフ」は使いやすさではなく、「何がどれだけあるのか」の全容をわかりやすく収納することが大切。サイズや季節ごとにグルーピングしておけば「また半袖の季節が巡ってきたとき」や「下の子が着るとき」にすぐ必要なものにアクセスできます。
また「やはりうちではもう出番がなさそう」と判断したときにも整理しやすく、役立ちます。

そして、子どものものは使用期間が限定されるからこそ、我が家で出番を終えたものは長期間放置せず、次に現役ですぐにでも働いてもらえそうな家を探すようにしています。
お伺いを立てる時には、並べて写真を撮ったり、「80cmの長袖が5枚、長ズボンが3枚あるんだけれど」というように先に内容をお知らせすると、相手も本当に必要がどうか判断しやすいと思います。

上の子のサイズアウトしたこども服や家族全員のシーズンオフ服は、大きめのボックスにまとめてクローゼット最上段へ収納。何が入っているのか、下から見えるようにラベリングしておけば、迷子対策にも役立ちます。高い場所には、「IKEA」の取っ手付きのボックスが出し入れしやくおすすめ。

上の子がサイズアウトしたこども服は、「無印良品」の中が見えやすいメッシュ袋に入れて、サイズとアイテムの内容が一目で分かるように手書きカードを入れておきます。下の子が着る時期になる少し前に袋ごと取り出し、数を把握しておけば買い足しすぎも防げます。

サイズアウトしてしまったこどもの靴は、中が見えるジップロックで、サイズをラベリングして保管収納。中身が見えるキッチン用の保存袋がこんなところでも活躍します。必要なときにパッと取り出せるので、お下がり対策も万全です。

次回は「おもちゃ収納」を考えます。お楽しみに!