旭川で生み出される美しい椅子

こんにちは!
ようやく関東甲信地方でも梅雨明けとなりましたが、今回は北海道の旭川に工場を構える日本の家具メーカー4社の製品から、個人的に気に入った、おすすめの椅子をご紹介させて頂きたいと思います。

素晴らしい旭川の職人さんの技術

前回のブログでご紹介しました旭川デザインウィーク期間に、東神楽森林公園のキャンプ場で開催しましたグランピングのイベントで、テント内のスタイリングに使用させて頂いたものを中心にピックアップしています。

実は自分にとっては、このイベントのお仕事が初の北海道上陸だったcのですが、
特に感銘を受けたのは、視察時に各家具メーカーさんの工場などをお邪魔して見せて頂いた、各社の製造技術の高さでした。

熟練した職人さん達が黙々と作業を続ける現場。美しく仕上げられた完成品の数々。

普段は、イタリアやドイツ、フランス、そして北欧など、海外のブランドの家具を中心にスタイリングする機会が多く、恥ずかしながら旭川のメーカーの家具に関しては、ここまでじっくり触れる機会がなかった自分ですが、各社の製品に触れ、その品質の高さに関しては、海外のトップブランドと比べても全く遜色のない素晴らしいものばかりであることを再認識しました

ということで、中でも印象に残った椅子をみなさんにご紹介したいと思います!

まずは<アルフレックス ジャパン>の製品

マリオ・マレンコがデザインした<アルフレックス>社の代表作のひとつ、1971年から販売されている《マレンコ》です。

グランピングテント内で使用させてもらった<アルフレックス>のソファ《マレンコ》。シートハイが低めで、低座を好む日本の環境でもロングセラーを続ける製品。シートにアレンジしたのは、現代のアイヌアート作家、川村則子さんのテキスタイル作品です。

グランピングテント内で使用させてもらった<アルフレックス>のソファ《マレンコ》。シートハイが低めで、低座を好む日本の環境でもロングセラーを続ける製品。シートにアレンジしたのは、現代のアイヌアート作家、川村則子さんのテキスタイル作品です。

”旭川の家具メーカーの製品”と、言っておきながらいきなりイタリアのデザインで恐縮ですが、じつはこれ、日本国内では<アルフレックス ジャパン>さんが旭川の工場で製造しているものなのです。
<アルフレックス ジャパン>さんは、他社とは違い木製品でなく、ソファやチェアの本体内部に使用するウレタンの製造やシートの張り地の加工などを中心にした工場を旭川に持っています。

適度な柔らかさで体を支えてくれる心地よい座り心地はもちろん、本体を覆うカバーリングの生地は簡単に取り外しが可能で、季節や好みに合わせて着せ替え、簡単にイメージを変えられるが良いですね。

続いては、<カンディハウス>から

改装中の<カンディハウス>さんのショールームにお邪魔したときに什器の上に展示されていた《ロカール》。 本体の木製フレームの組み方やキャンバス生地を挟みこんだレザーのシート、アームの取り付け方など、各所に見られる創意工夫に目が釘付けになりました。

改装中の<カンディハウス>さんのショールームにお邪魔したときに什器の上に展示されていた《ロカール》。
本体の木製フレームの組み方やキャンバス生地を挟みこんだレザーのシート、アームの取り付け方など、各所に見られる創意工夫に目が釘付けになりました。

これは視察時に<カンディハウス>さんのショールームで展示されている姿を見て、是非スタイリングに使用したい!と、思ってラブコールを出してしまったチェア《ロカール》です。

これは1968年に創業した<カンディハウス>さんが、初めて製造した記念すべき第一号のチェア。当時100脚程度しかつくられなかったもので、現在は製造されていないのです。。。

現存するものも少なく、当然ここまで状態が良いものは貴重品。スタイリングにお借りすることはできなかったのですが、一度座ってみたかったですね。

この《ロカール》に関しては、自社製品のヴィンテージ品の回収・販売などにも取り組む<カンディハウス>さんのサイトに、その誕生の背景に迫った記事などが詳しく掲載されていますので、ぜひ読んでみて欲しいです。

ということで代わりにお貸し出し頂いたのがこちらのアームチェア《ゴルファー サロン(N)》。

1973年に発売を開始したオリジナルに改良を加え、リ・デザインされたアームチェア《ゴルファー サロン(N)》は<カンディハウス>の定番品。 厚みのあるレザーのシートクッションが配置され、ゆったりとした座り心地を満喫できます。アレンジしたクッションはヴィンテージ品でデュマイロジャパンさんの取扱品。

1973年に発売を開始したオリジナルに改良を加え、リ・デザインされたアームチェア《ゴルファー サロン(N)》は<カンディハウス>の定番品。
厚みのあるレザーのシートクッションが配置され、ゆったりとした座り心地を満喫できます。アレンジしたクッションはヴィンテージ品でデュマイロジャパンさんの取扱品。

無垢材を削り出した幅の広いアームなどを含め、脚やフレームは、全てナラ材を使用して作られています。

時代を問わずに使い続けられるシンプルなデザインと、しっかりとした座り心地。使い込むほどに味わいが増していく、<カンディハウス>さんを代表する一脚です。同シリーズとして、ダイニングチェアなども展開していますので、チェックしてみてください。

紐を大胆に使用した背もたれが特徴的な《ウィーブ ロッキングチェア》

東神楽町にある<匠工芸>さんのショールームに展示されていた《ウィーヴ ロッキングチェア》。紐を大胆に使用した背もたれが、軽快な座り心地を演出。季節を問わずに使用できます。

東神楽町にある<匠工芸>さんのショールームに展示されていた《ウィーヴ ロッキングチェア》。紐を大胆に使用した背もたれが、軽快な座り心地を演出。季節を問わずに使用できます。

お次はこちら、<匠工芸>さんの《ウィーブ ロッキングチェア》です。

<匠工芸>さんは、グランピングイベントの会場となった東神楽森林公園のある、東神楽町に工場とショールームがあり、スタイリングにも最も多く製品をお貸し出し頂いたメーカーさんとなりましたが、中でも視察時にすぐにお借りしたいと思ったのがこの《ウィーヴ ロッキングチェア》でした。

ロープを張った特徴的な背もたれに、布製のテープを編んだ座面。夏場にも心地よい座り心地を味わえる風通しのよい構造で、季節的にもぴったりだと思いスタイリングに使用させて頂きました。

そして、今度は同じく<匠工芸>さんのチェアですが、全く印象の違う一脚。

ボリュームのある力強い造形が特徴的な《アメディオ》。

まるで海外メーカーのチェアのような、力強いデザインが印象的だった《アメディオ》。こちらは残念ながら廃盤になってしまったようで、 イベント期間にも展示品の現品をお貸し出し頂きました。デザインは蛯名紀之さんによるもの。

まるで海外メーカーのチェアのような、力強いデザインが印象的だった《アメディオ》。こちらは残念ながら廃盤になってしまったようで、
イベント期間にも展示品の現品をお貸し出し頂きました。デザインは蛯名紀之さんによるもの。

雄大な大雪山連峰の景色を眺められる、最高のロケーションの中にある<匠工芸>さんのショールームですが、視察でご案内頂いた際に、
一番の発見だと思った一脚です。

かなり幅の広い肘掛け、スポークを使った背もたれに、ボリュームのあるレザーシート。日本人のデザインとは思えない、その思い切ったスタイルに驚きました。

残念ながら廃盤品となってしまったようですが、個人的にはとても印象に残った一脚でした。

では、最後に<タイム&スタイル>さんの製品をご紹介したいと思います。まずは座椅子で、その名も《RIKU》です。

<タイム&スタイル>の座椅子

テント内に2脚並べて使用させてもらった<タイム&スタイル>さんの座椅子《RIKU》。樹種にウォールナット材を使用したモデルです。 鮮やかなキリムと組み合わせてスタイリングしてみました。

テント内に2脚並べて使用させてもらった<タイム&スタイル>さんの座椅子《RIKU》。樹種にウォールナット材を使用したモデルです。
鮮やかなキリムと組み合わせてスタイリングしてみました。

グランピングといっても、やはりテント内に家具を設置するわけですから、どうしてもテント内部は室内の壁にあたる部分は傾斜しています。

空間を広く有効的に使うためには、結果的にシートハイの低い低座のものや、背もたれのないベンチのようなものをセレクトしなくてはいけない場合が多いわけで、この座椅子はまさにそんな条件をクリアした使いやすいアイテムでした。

デザインも野暮ったくなく、一緒にスタイリングした<アルテック>社のワゴンや、<PPモブラー>社のフルーツボウルなどと並べても、なかなか良かったです。さて、最後は番外編ということで、この丸太のようなものに触れたいと思います。

スツールやテーブルに使える、突き板の芯材

<タイム&スタイル>さんの工場視察時にオフィスで見せて頂いた、突き板の芯材。丸太の状態から大根の桂剥きのようにして突き板を作っていく過程で、 最終的に残った部分。スツールやテーブルなどに最適。

<タイム&スタイル>さんの工場視察時にオフィスで見せて頂いた、突き板の芯材。丸太の状態から大根の桂剥きのようにして突き板を作っていく過程で、
最終的に残った部分。スツールやテーブルなどに最適。

これはテーブルの天板や収納の扉やドアなどの面材として使われる、突き板を削り出す際に残った芯材なのです。

「こんなものもありますよ。」と、<タイム&スタイル>さんのオフィスで見せて頂いたのですが、その飾らない佇まいの素晴らしさに魅了され、スタイリングに使用させて頂きました。
今後の販売などは全く未定とのことでしたが、とても気に入ってしまいました。テント内ではサイドテーブルやスツールとして使用させて頂きました。

<タイム&スタイル>さんは、すでにある旭川の工場に加え、東神楽町に新しく工場を作る予定があるそうで、今後どんな製品が登場してくるのか楽しみです。

以上、旭川の家具メーカーさんから、印象に残った椅子をご紹介させて頂きました。

旭川は<IFDA ASAHIKAWA>という、国際家具コンペを行っていることでも知られていますが、この土地から、次代の名作となる新しい家具が生まれてくることを期待しています。

お世話になりましたメーカーのみなさま、本当にありがとうございました!

では、また!