コンパクトでも使い勝手のよい洗面台まわりを手に入れる(2/4回)

コンパクトなスペースながら、家族全員が毎日使う洗面台まわり。それだけに、油断するとすぐに物であふれてしまいます。スムーズに身だしなみを整えられる美しいスペースにするためのコツを、生活研究家・阿部絢子さんに教わりました

物を選ぶ基準から見直し、使うアイテムをしっかりを厳選

前回『洗面台まわりの整理収納を考える』では、「洗面台まわりですることをはっきりさせ、使うものだけを選んで収納することが大切」ということをご紹介しました。
限られたスペースを合理的に使うことは、コンパクトな洗面台まわりの収納には欠かせません。自身の家の洗面台まわりの目的を考えたら、次のステップとして使うものを選んでいきます。

「できるだけ物を増やさない意識を持ちましょう。訪問先の家庭でよく見かけるのが、使いかけの乳液が何本も並んでいる、用途別にたくさんのアイテムを持っているといったケース。1つの物で兼用できないか考えることは大事です」と阿部さん。
たとえば阿部さんは無添加石けんを1つ用意し、洗顔や手洗い、衣類の襟汚れの洗濯まで、いろいろなことに使っています。そうすることで洗顔剤やハンドソープ、部分用洗剤などを個別に用意しなくて済み、省スペースに。

「また、新しい乳液を開けたら前の物は処分するとルールを決めるなど、1種類につき1つにしぼれないかも考えましょう。洗面台まわりに置くアイテムは肌につけたり、口の中に入れたりするものが多いのですから、いくつも開封してダラダラ使うより、1つをフレッシュなうちに使い切りたいですね」
そのときに気をつけたいのは、同じ種類でも家族によって使う物が違う場合があることです。たとえば妻と娘がそれぞれお気に入りの化粧水を置いたり、夫がいくつものヘアケアグッズを並べたりといったことは、よく見られる光景です。
「洗面台まわりは、家の中でも個々のこだわりが出やすい場所」だと阿部さんは指摘します。
「現代は石けんひとつとってもたくさんの選択肢があるので、家族それぞれの好みが別れやすいのです」
といって全員が好きな物を好きなだけ置いては、洗面台まわりはたちまち乱雑になってしまいます。特に家族の多い家庭では深刻な悩みになりかねません。

一般的には、収納は種類ごとにまとめ置きするのが基本。阿部さん宅もこの方法です(具体的な収納方法は、第3回でご紹介します)。
しかし家族が多く、それぞれの持ち物が増えてしまいがちな家庭の場合は、阿部さんは「家族ごとに収納スペースを割り当てる方法」を勧めます。たとえば棚の上段は夫、下段は妻、引き出しは子どもといったように、収納スペースを「物の種類」ではなく「使う人」で分けるのです。
物の種類で分けると個人のアイテムがスペース全体に散らばるため、特に家族の多い家庭では、それぞれの量を把握しにくいデメリットがあります。
人ごとにスペースを決めると収納できる量がはっきり分かるので、むやみやたらと物を増やしにくくなります。
「それぞれのスペースは本人が管理し、はみ出さない限りは好きなアイテムを持ってOK。はみ出したら本人が責任をスペース内に収まる量になるよう選び直す」
とルールを決めれば、だれかひとりに取捨選択の負担がかかることも防げます。

次回は洗面台まわりの具体的な収納方法をご紹介します。

(つづく)

9月のテーマ「洗面スペースの整理収納」