HOUSTO編集部によるコラム。今週は、ライター・山野井が、毎日愛用している「おひつ」についてご紹介します。

ライター・山野井

ライター・山野井

思春期まっただ中の10代男子と、天然な夫との3人家族。鎌倉の小さな家で、インコとワンコと共に暮らしています。趣味は旅と料理、マイペースでフランス語を勉強中。

稲垣えみ子さんから学んだこと

新型コロナウイルスの影響で、引きこもり生活が続いています。
息子は休校、夫も在宅ワーク。私のような不安定な職業の者(私はフリーランスのライターです)にとっては、今後しばらく、我慢の時が続きそうです。

連載「HOUSTOで待ち合わせ」で、アフロヘアでお馴染みのジャーナリスト、稲垣えみ子さんにインタビューさせていただいたのは、今年のはじめのことでした。

東日本大震災の原発事故をきっかけに、節電に目覚めた稲垣さん。現在も電気・ガス・家電をほとんど使わず、節約生活を思いきりエンジョイしている彼女のお話は、とても印象的でした(大ファンなので、お会いできただけでも感激…)。

しかし、そのときは正直、「…私には、とても真似できないなぁ」と感じていました。モノを減らし、節約を頑張ろうといいながら、何度も挫折していたからです。

緊急事態宣言が出されたことで、飲食やエンタメ業界、そして私たちのようなフリーランスを皮切りに、日本経済はじわじわと圧迫されはじめています。私は最近、稲垣さんの書籍や、インタビュー草稿を読み直すようになりました。

「少ないモノだけで生きていける」。

今になって、稲垣さんの一言ひとことが、沁み渡ってくるような気がしています。

おひつがあれば、ごはんはもっとおいしくなる

さて、今回ご紹介するのは、わが家で愛用している「おひつ」です。
炊き上がったお米を保管する、昔ながらの「おひつ」。稲垣さんもご愛用されています。

私の場合、節約の観点ではなく、「おひつに入れたコメはめちゃくちゃうまいらしい」という食い意地から、以前、木曽へ遊びに行った際に手に入れたものですが、これは本当におすすめです。

わが家にも、炊飯器はありません(と胸を張りながら、その他の調理家電は山のようにあります(^^;)。
ごはんを炊くのは、「活力鍋」。ピンが回ってから1分で炊き上がるという優れモノです。
炊き上がったら、すぐにおひつへ移します。

これが「活力鍋」です。そもそもIHなところが、節電とは程遠いわが家……。

「活力鍋」で炊き上がったばかりのごはん。少し水分が多い感じです。

おひつに移したごはん。粒が立って、水分がちょうど良くなります。ふんわりと漂う木の香り。めっちゃくちゃうまいです。

1時間くらいは、保温もできます。
真夏以外は、2日くらい持つと思いますが、わが家の場合、一度か二度の食事でほぼなくなりますので、試したことはありません。稲垣さんは、数日おひつで保管し、最後カリカリになったごはんは雑炊にして食べ尽くすそうです。

食事の際は、食べ盛りの息子の前に、このおひつをデンと置きます。
おかずがなくてもおいしい、と、毎回、2、3杯はペロリ。冷めても、冷めたなりのおいしさがあります。

それなりに高価なおひつですが、これは買って損はなかった、と思っています。

毎日、おいしいごはんが食べられて、健康でいられる幸せ。
今はこれを噛みしめながら、引きこもり生活を乗り越えていこうと思っています。
みなさまも、どうぞご無事で!
そしてぜひ、おひつ、使ってみてくださいね。

ライター・山野井