11月、乾季がはじまったばかりのバンコクへ行ってきました。街のあちこちで、いきいきとしたグリーンを目にします。いま、日本でもタイから輸入されたグリーンが人気ですが、古くから暮らしに溶け込んできた現地のグリーンの活かし方は、本当に素晴らしいと感じました。

ライター・山野井

ライター・山野井

思春期まっただ中の10代男子と、天然な夫との3人家族。鎌倉の小さな家で、インコとワンコと共に暮らしています。趣味は旅と料理、マイペースでフランス語を勉強中。

日本より涼しいバンコクで、ぶらぶら街歩き

タイは11月から3月が乾季。雨も少なく、過ごしやすい気温です。この乾季に入ったばかりの11月、古い友人を訪ねるために、バンコクへ行ってきました。

現地の友人が「暑いでしょう、タクシーやバイクに乗ろうか」と気遣ってくれたのですが、いや、まったく暑いと感じませんでした。むしろ涼しいとすら…。それくらい、日本の夏は過酷になっているのです。日本ではもう不可能になりつつある“夏の街歩き”が無理なくできるのがうれしくて、毎日積極的に市内を歩き回って楽しみました。

バンコクは二度目の訪問です。初回は家族が一緒だったので、アテンドに疲れ果て、よく街のことが見えていなかったのですが、今回は私ひとり。時間が合うときは友人が案内してくれて、ひとりでもいろんなところへ行きました。

寺院の庭園の美しさに目を見張る

今回、とても目についたのが、街中でいきいきと葉を広げるグリーン、そして鮮やかな花々。日本でもタイ原産のグリーンが流行していることもあって、「これ知ってる!」という種類をたくさん見つけることができました。

HOUSTOの連載『ボタニカル手帖』で紹介されていたランやウスネオイデスも、あちこちに。寺院やストリートに植えられた木々に、さりげなく引っかかっていたりして、やっぱり植物がいきいきする環境なんだなあ、と感動です。

巨大な寝釈迦仏とタイ古式マッサージで有名な、第一級王室寺院「ワット・ポー」。公開されている部分だけでも東京ドーム1個分の広さがあり、寝釈迦仏、本堂、博物館など、見どころたっぷりです。敷地内の西側には、美しく手入れされた庭園がありました。

ワットポーの中庭。年中咲き誇るブーゲンビレアを眺めながら、人々がベンチで休憩したり、食事をとったりしています。

建造物そのものも素晴らしいのですが、今回はついつい植物ばかりに目がいってしまいました。年齢を重ねてきたからか、疲れていたのか…。

近くの学校に通う子どもたちが、寺院内の木にジャンプして遊んでいるのが印象的でした。

ハスの花もあちこちに。仏教美術にも影響を与えた植物に、すっかり魅了されてしまいました。

ストリートや軒先でも。グリーンを大切にしているバンコクの人たち

ショップやレストランの軒先に、こうしてたくさんのグリーンが吊り下がっています。
一瞬、ザッと雨が降ったときがあって、天然の水やりをいっぱい受けたグリーンたちは、さらに輝いて見えました。

もりもりとグリーンが繁る、民家のアプローチです。どんな人が暮らしているのかな…。こういう家を、いくつも見かけました。

今回、バンコクでは、ほとんど造花を見ることはありませんでした。この閉ざされたホテルのトイレですら、本物のポトスが飾ってあります。この空間では枯れてしまうので、スタッフの方が適度に日光浴させているに違いありません。

週に一度、市内の大学の敷地内で開かれるオープンマーケット。
グリーンのショップは地元の人たちで賑わい、とても人気がありました。どのグリーンもつやつやしていて、状態が素晴らしかったです。

リバーサイドの人気カフェ。オープン席でのんびりとグリーンを眺めながら、香りのいいコーヒーをいただきました。タイのカフェはどこもおしゃれで、コーヒーが抜群においしいかったです。

タイの人たちのグリーン愛を、ひしひしと感じる旅になりました。
バンコクへ行ったら、ぜひグリーンにも目を向けてみてくださいね。本当に癒されますよ!

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