第6回目は、ARISAさん(@a.home_924)宅の注文住宅を訪問。大手HMの提案と自身の希望をうまくミックスして建てられています。間取りや内装はもちろんですが、家の性能も重視したというこだわりの家。隅々まで見せていただきました。前編では1階を中心にご紹介します。後編はこちら

HOUSTO 編集部

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ツレヅレハナコさんプロフィール

食と酒と旅を愛する文筆家・料理研究家。書籍、雑誌、WEBなどへの寄稿やレシピ提案だけでなく、調理器具のプロデュースなども手掛ける。『女ひとり、家を建てる』(河出書房新社)『まいにち酒ごはん日記』(幻冬舎)、『世界の現地ごはん帖』(光文社)、『47歳、ゆる晩酌はじめました。』(KADOKAWA)など著書も多数。
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ARISAさん宅のプロフィール

住まいの種別:注文住宅
築年数:10ヶ月
地域:神奈川県
床面積:約117㎡
施工会社:三井ホーム
間取り:3LDK
家族:夫、娘(4歳)

希望のイメージをまとめたスクラップブックを手に打ち合わせ。間取りもファーストプランを待ってあれこれ要望をプラス

ツレヅレハナコさん(以下 ハナコ):玄関を開けたとたん、木のいい香りがしました〜。新築って感じ!

ARISAさん(以下 ARISA):住み始めてまだ1年弱なんです。家づくりの構想は2年前くらいにスタートしました。こどもが小学校に入る前に、家を建てられたらいいよねと夫と話していたんです。

ハナコ:展開が早いですね! 土地探しはスムーズだったんですか?

ARISA:エリアを絞り込んでいたにも関わらず、2ヶ月ほどでこの土地に出合ってトントン拍子に決まりました。むしろ早すぎて、HMを慌てて決めたような感じで。

ハナコ:土地探しに2年3年かかる人もいると聞くし、ラッキーでしたね。施工会社はどのように決めたんでしょう?

ARISA:土地の仲介業者から紹介されたHMにプランを出してもらっていたのですが、自分たちでも展示場を回って数社から話を聞きました。三井ホームを選んだ決め手は提案力。私たちが建てたい家を具体的にイメージできる資料だったんです。あとは担当者とのコミュニケーションがうまくいっていたことも大きいですね。

ハナコ:大手HMさんは3Dでプランを立ててくれるところもあるようですしね。希望を伝えるときに工夫されたことってあります?

ARISA:注文住宅の雑誌から、希望するイメージを切り抜いてファイルをつくりました。担当者からも、ファイルのおかげで提案しやすかったと言ってもらえましたよ。

ハナコ:いいですね! 私が家を建てるときも『外観から決めたほうがいい』と建築士さんに言われて、好きなテイストの写真をたくさん集めました。色はこれが好み、デザインはこっち、と一見バラバラに見えても、建築のプロは依頼者の希望をうまくまとめてくれるものなんだなと感心したことを覚えています。

ARISA:間取りは、いったんHMから提案をもらってから「ああしたい、こうしたい」と調整していった感じです。こだわったのは、玄関からリビング、キッチン、浴室を回遊できるようにしたところ。家事しやすくて助かっています。

薄いグレーに木目と植物の緑を組み合わせて。建材はグレードを落として減額調整しました

ハナコ:このおうちはグレーが主役ですね! グレーのキッチン、カッコいいです。

ARISA:モルタルっぽい、もやもやの薄グレーが大好きなんです。キッチンは私が一番力を入れた部分で、絶対にkitchenhouseがいい! と決めていました。オーダーキッチンで、もやもやが入ったピアノベトンという柄を採用。壁面のタイルもグレーです。

ハナコ:ティッシュケースまでグレーで統一されていてさすが! 確かに家じゅう、もやもやグレーだらけな気がする。私もタイルは大好きです。タイル選びには時間をかけました。でもタイルって高いんですよね…。

ARISA:そうなんですよ! キッチンは想定していたけれど、タイルも意外と高くてびっくり。左奥の壁にもタイルを貼るつもりでしたが、コストカットのために取りやめました。

ハナコ:見積もりってどんどん膨らみますよね〜。どこかで削っていかないと大変なことになる。他に妥協したところや予算の調整をした部分はありますか?

ARISA:こだわりと予算のバランスを考えたのは、天井のピーリング材(化粧材を合板に貼りつけて溝を入れた壁材のこと)。キッチン部分は導入を決めていたのですが、吹き抜け部分と2階もピーリング材で統一するかどうかはずっと悩んでいたんです。どこで区切るかが難しくて…。でもHMが撮ってくれた建築中のムービーを見て、やっぱり2階も白壁よりピーリング材の方がいい! と決めました。ただし、素材のグレードは下げています。最初に提案されたのは一番高い素材だったから、少しでも価格を抑えたかったんです。

吹き抜けに天井づけカーテン、リビングを広く見せる工夫がいっぱい

ハナコ:リビングもスタイリッシュな雰囲気。階段はスケルトンなんですね。私もアイアンの階段に憧れていたけれど、予算の関係で手すりを杉板に変更しました。それはそれで気に入っているんですが、アイアンはやっぱり素敵。カーテンも存在感ありますね! 天井づけになってる。

ARISA:スケルトン階段もカーテンも絶対にやりたかったこと! カーテンは高さに目が行くように、1枚で仕立ててもらっています。マナトレーディングの「リーヴァ 1」です。電動シャッターをつけているので、カーテンはこれだけ。厚手すぎず、レースのように薄すぎない素材を選びました。

ハナコ:部屋が広く見えるし、いい感じで日の光が入ってきていますね。吹き抜けもあるから気持ちがいいな〜。2階ホールはお仕事スペースなんですか?

ARISA:私の仕事場です。ここから下をのぞいて娘の様子を確認することもできて便利。ワーキングスペースは元々希望していましたが、個室をつくるほどでもないと考えていたから、ちょうどいいです。

2階の洗面台にもグレーのクロスを。ライトはもやもやデザインを選択し、家全体のトーンが完璧に統一されている。照明はオーデリックのもの

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