第7回目は、あやさん(@minima_blog_)宅の注文住宅を訪問。「自分好みの内装にしたい」とテイストを絞って探した結果、輸入住宅という選択に落ち着いたそうです。3階建ての1階部分ではシェアオフィスを運営。店舗兼住宅計画について詳しく教えていただきました。前編はこちら

HOUSTO 編集部

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ツレヅレハナコさんプロフィール

食と酒と旅を愛する文筆家・料理研究家。書籍、雑誌、WEBなどへの寄稿やレシピ提案だけでなく、調理器具のプロデュースなども手掛ける。『女ひとり、家を建てる』(河出書房新社)『まいにち酒ごはん日記』(幻冬舎)、『世界の現地ごはん帖』(光文社)、『47歳、ゆる晩酌はじめました。』(KADOKAWA)など著書も多数。
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あやさん宅のプロフィール

住まいの種別:注文住宅
築年数:3年
地域:神奈川県
床面積:約136㎡(シェアオフィス含む)
施工会社:ロビンスジャパン
間取り:5LDK(シェアオフィス含む)
家族:夫、娘(6、1歳)、猫1匹

1階に仕事部屋をつくるつもりが、シェアオフィスに方向転換。ローコスト住宅だから実現しました

ハナコ:このおうちは3階建てですが、1階はシェアオフィスを運営されているんですね? はじめからそのつもりで計画されていたんですか?

あや:最初は2階建てを想定していました。施工会社をロビンスジャパンにしたらコストが下がり、3階建てが可能になったんです。私は自営業なので、もともと1階は自分の仕事スペースにするつもりでした。でも一人で使うには広すぎる。賃貸で貸し出すとなると水回りの設備一式が必要になるから工事費がかさみます。その割に、このエリアでは高い賃料をとるのは難しい。だったらシェアオフィスにしよう、と。自分自身もシェアオフィスを利用したことがあるし、設計経験もあるのでイメージしやすかったんです。

ハナコ:1階を店舗にしたり、賃貸として貸し出したりするのは聞いたことがありますが、シェアオフィスは初めて。ちょうどコロナ禍にスタートされているし、タイミングもよかったんですね。

あや:ありがたいことに近隣の方に利用していただいていて、月々の住宅ローンを賄えるくらい安定した収益になっています。だから実質、負担ほぼゼロでこの家に住んでいるような感じです。

ハナコ:へぇ! それはすごい。自宅の玄関とシェアオフィスの入り口を分けてセキュリティ対策をしっかりされているし、その点も安心ですね。

キッチンは出っぱりをなくしてすっきり。ストック収納はあえて浅く、コンパクトにつくっています

ハナコ:キッチンは作業台が広いですね。収納も充実してる!

あや:クリナップのキッチンです。カウンター下は全面収納にしました。ダイニングテーブル上で使うカトラリー類や筆記用具、リビングで使う生活小物などが入っています。天板はコーリアン(人工大理石)。とても気に入っています! あまり料理は得意ではないのですが(笑)。

あや:他にこだわったのは、背面の吊り戸棚と冷蔵庫がフラットになるように設計したこと。冷蔵庫だけが出っぱるのがイヤだったんです。冷蔵庫の壁を少し凹ませて奥行きをそろえています。

ハナコ:こだわりますね〜。ちなみに食品ストックはどこに?

あや:キッチンから洗面所へ向かう途中の壁に小さな収納をつくりました。奥行きを浅くしたので、何が入っているか一目で見渡せます。

ハナコ:ものが埋もれないのはいい! 使いきれますね。奥行き15cmでも意外とたっぷり入るなぁ。

あや:収納の上部分はマグネットボードになっていて、こどもの学校や保育園のおたよりや買い物メモを貼れるところが便利です。買い物にはこのメモと収納部分を写真に撮ってから行くから、買い忘れもありません。マグネットボードはサンワカンパニーのものです。

寝室は「寝ること」だけに特化。横になったままライトを消せる工夫も

ハナコ:3階は主寝室、お子さんたちの寝室、おもちゃ部屋の3部屋ですね。主寝室はすっきりと大人の雰囲気! リビングは南向き、寝室は北側なんですね。うちもそうですが、落ち着きますよね! 朝も明るすぎないし。

あや:北側の寝室、かなり落ち着きます。でも、吹き抜けをつくったせいもあって広さは5畳ないくらいなんですよ。

ハナコ:うちもベッドを入れたら部屋がパンパンで、移動はカニ歩き(笑)。

あや:この部屋、じつは天井の照明工事をしませんでした。寝るだけだし、東側には高窓をつけたので、朝日が適度に入るから問題なし。夜は壁のブラケットライトだけで過ごしています。ライトを消すためにわざわざ起き上がるのは面倒だから、ベッドサイドの低い位置にスイッチをつけました。

ハナコ:わー、これもホテルみたい。でも天井に照明をつけないという発想は今までなかったです。斬新!

あや:照明には結構こだわっているんです。リビングダイニングもダウンライトではなく、ペンダントライトやブラケットライトを多用して光を楽しんでいます。夜は少しずつライトを消して、こどもを「寝るモード」にしていくんです。

ハナコ:考えられていますね〜!

ハナコの取材後記

どこを見てもきれいに整っていてうっとり。細かいこだわりと工夫が各所に散りばめられていて、さすが内装設計のプロ!という感じのおうちでした。そして、住宅ローンをペイできる衝撃のシェアオフィス運営。あえて3階建てを選びシェアオフィスをつくるなんて、先を見据えた設計に脱帽です!

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