パティシエとして、野菜を主役にしたさまざまなレシピを考案する傍ら、企業とコラボレートした商品開発や講演会、食育セミナーなど多方面で活躍される柿沢安耶さん。膨大なものや資料はどのように収納しているの!? そんな好奇心からアトリエを訪ねてみました。

川合 将人

川合 将人

雑誌や広告、住宅メーカーのモデルルームなどで活躍中のインテリアスタイリスト。近年はコンサルティングや空間演出等も展開。

http://kawaimasato.com/

ほんとうに気に入ったものしか置かない。
なるべく上質なものを選んで、捨てずに一生使いつづけたい

仕事に使うキッチンツールやお気に入りのCDなどが、いつでも取り出せる状態に整理された収納棚

川合

普段アトリエで作業されるときは、音楽を聴きながらですか?

柿沢

そうなんです。ここのCDはほんの一部で、自宅には壁一面にあります。ジャンルは、99%ロック。いまかけているのは「Vampire Weekendの1stアルバム」です(笑)。

川合

なるほど。ご自身の好きな音楽をかけて気持ちよく過ごせる空間を作られているんですね。

柿沢

はい。レシピを考えたり、食事もここで作って食べます。アトリエは、仕事が捗る場所、集中できる場所、そして、健康になれる場所です。健康じゃないと仕事もできませんから。健康管理って大事。健康のためには、ちゃんと食べることだと思っています。

川合

見習わなくては…。 それにしても、相当な数の器やグラス、カトラリーなどキッチンツールが整然と並んでいますね。

柿沢

そうなんですよ。ものがどんどん増えていくのでどうしよう…、これ以上買えないな…とか思っているんですが、まったく処分しません。処分するのが苦手で断捨離と真逆をいっています。

使うことを意識したもの選び&収納

収納しづらい小物やカトラリーも、用途、素材、サイズで分け、ひと目でわかるように整理されている

川合

用途に合わせた位置決めなど、ルールがありますか?

柿沢

見えやすいようにしていますね。そんなに厳密ではないですけど、用途、素材、サイズなどで分けてあります。 撮影の仕事も多いので、すぐに取り出して使えるとか、イベントにもっていけるとか、なるべくコンパクトにまとめることと、使い勝手のよさを重視。

川合

器類や収納アイテムも、使うことを意識して厳選されているように感じます。

柿沢

購入するものは考えて考えて、何度も見に行って決めますね。ほんとうに気に入ったものしか買わない。吟味します。なんとなくじゃ買っても捨てちゃうし、鍋やお菓子の道具もそうなんですが、ほんとうにいいものを買うと、長く使える。なるべく上質なものを選んで買って、捨てずに一生使いたい。

カラフルな色使いが映える、心地よい空間

柿沢さんも愛用する「ボビーワゴン」は、本体を回転させることでワゴンの4面すべてを効率的、機能的に使えるデザイン性に優れたアイテム ※写真のカラーは限定カラーとなり、現在は製造されておりません

川合

実際に使用されているアイテムで、この「ボビーワゴン」がパッと目に入りますね。いろんな使い方を見てきましたけど、製菓用の型入れとして使用されていらっしゃる方、初めてです(笑)。

柿沢

インテリアショップで見て、「カタチがかわいい!」とおもって。でもすぐには購入せずに、いつかほしいなってずっとねらっていて…。緑は取り扱いの少ない色なんですが、限定色として発売されたときに購入。野菜好きで、緑好きなので、「緑キタ!」みたいな。

川合

いろんな用途に対応できる機能があって、ほんとうに実用的なアイテムですよね。ジョエ・コロンボという伝説的なデザイナーさんが生み出した(故人です)、イタリアのデザイン史を代表する収納ワゴンでもあります。緑も印象的。アトリエにも緑のものがいっぱいありますよね。カーテンとか、本日のファッションも緑ですし…。

柿沢

緑も好きですし、ケーキみたいなカラフルな色も好き。先日友人宅を訪れたとき、お部屋が白に統一されているのを見て、「あ、うち派手だったんだ」と自覚しました(笑)。

(後編につづく)
※後編は2/26公開予定です。

「ボビーワゴン」についてのお問い合せ
お問い合わせ先:メトロクス
TEL:03-5777-5866
http://metrocs.jp/

ゲストプロフィール

柿沢 安耶

東京都出身。世界初の野菜スイーツ専門店「パティスリー ポタジエ」オーナーパティシエ。イベント出演、料理教室講師など野菜の魅力を伝える幅広い活動とともに、食育セミナーや農業支援活動なども精力的に行っている。
→パティスリー ポタジエ