第1回目は、インスタグラマーのゆるりらさんにお話を伺いました。リノベ場所はキッチンのカップボード。収納力たっぷりで便利ながらも、お気に入りのお皿やカップを見せて収納するのには向いておらず、思い切って外してしまうことにしたゆるりらさんに、実際にかかった時間やリアルな費用まで教えてもらいました。リノベーションを考えている方は必見です!

ゆるりら

ゆるりら

後悔だらけの注文住宅をセルフリノベーション。まるで海外のような素敵な暮らしを送るインスタグラマー。

https://www.instagram.com/yururira_interior/

セルフリノベにチャレンジした収納は……キッチン背面のカップボード

新築時にカップボードを施工したのですが、3年ほど経ちインテリアに興味を持ちはじめて改めて見直してみたら、ロボットのようなカップボードがどうしても気に入らず、リノベーションを考えました。

解体前のカップボード。収納力は抜群ですが、上段左右の存在感が気になるところ

はじめはハウスメーカーや地元工務店にお願いするつもりでしたが、予算オーバーだったので、セルフリノベに挑戦することに。夫はカップボード撤去に反対でしたが、いざ作業するにあたって手伝いを頼むと一番ノリノリでした(笑)。

完成をイメージしてから、リノベーションスタート

まず、どんなキッチンにしたいかという完成イメージを、Pinterestで探しました。

最初は海外のように吊戸棚の扉やカップボード下部の棚にモールディングし(帯状の装飾)をしたかったり、天板はキッチンに合わせて大理石調、壁はサブウェイタイルを貼りたかったり……。いいなと思うものを参考にして進めたのですが、意外とその通りには行かないので、途中で変えられるのもセルフリノベの利点だなと感じました。

セルフリノベと家事との両立は家族の協力あってこそ

カップボード上段の解体は丸一日がかり、その後のキッチン背面のDIYは大体7日~10日ほどかかりました。解体は思ったより早く済みましたが、カップボードに新たに載せる天板づくり(約3日)、壁面補修と塗装(約1日)、飾り棚の設置(2時間ほど)、木製フック作り・設置(約1日)など、その後の工程が意外と多くて時間がかかりました。

壁に漆喰風塗料「しっくりん」を塗っている様子。冷蔵庫をどかさず、上に乗って作業しました。(細心の注意を払って作業しています。)

カップボードの解体はとにかく体力勝負で、重たくて重たくて途中で諦めたくなりました。解体したカップボードは車へ運び出し、粗大ごみセンターまで4往復ほどしました。解体だけでなく、運び出し、処分も本当に大変でした。

解体からつくり上げるまでの間も、もちろん家事は休むことができなかったので、DIY途中のぐちゃぐちゃのカップボードと材料があふれかえるリビングで普段の生活をすることも大変でした。セルフリノベするにあたり、家族(特にこどもたち)の理解と協力は不可欠だなと感じました。

暮らしに合わせて完成した世界にひとつのキッチン収納

完成したキッチン背面のオープン収納

65cm×300cmの規格外の天板、ながーい木製フック、オリジナル配合で色調合した漆喰風塗装、「IKEA」の飾り棚を使って見せる収納を完成させました!なによりオープン収納になったことで、今までしまい込んでいたお気に入りのカップや作家モノの急須などを飾ることができました。吊戸棚ではないので、明るく、広く、作業もしやすいです。

ながーいフックラックづくり。ななめにフックを取り付けるのには苦労しましたが、モノをひっかけやすくてとても便利で気に入っています。

部分的でも外注に頼ればもっとラクだったかも……!

振り返りポイントとして、わが家は金銭面で外注することを諦めましたが、解体や天板オーダーなど外注できる部分だけでも頼れば、もっともっとラクにできたと思います。また、吊戸棚なしにしたので、収納場所が大幅に減ってしまいました。カップボードから出したモノの要不要の判断に時間がかかったので、日ごろからもう少し整理整頓していればよかったな〜なんて後悔も。

あとは専門的な部分で、天板が赤松集成材なのですが、木材が柔らかく硬いモノなどが当たるとキズがつきやすいことに実際使ってみてから気付きました。ニスは塗っているので、汚れなどは気になりませんが、もう少し硬い保護剤などを塗布した方がよかったかもしれません。

気になる費用は予算の10分の1以下!

当初は、解体約20万円、カップボードを一新して約10万円、天板オーダー約10万円 壁面補修・塗装、そのほか棚DIYなど、全部で50万円ほどを予定していました。
これをセルフリノベにしたことで、実際にかかった費用は処分費約4000円、天板DIY約2万円、カップボードは既存の下段を使用して0円、そのほか壁面補修・塗装、木製フックなどの材料費約1万円と合計3~4万円で済みました。

1番の節約ポイントは、何よりカップボード解体を自分で行ったことです!天板づくりも難しいかなと思っていたところ、インスタグラムで知り合った大工さんに専門的なアドバイスを受けてつくることができました。

最後に

トイレや洗面所、次男の部屋や自分の部屋など手を加えたいところがたくさんあるのでこれからもセルフリノベにチャレンジしていこうと考えています。失敗しても躯体(クタイ:建物の骨格部分)を傷つけないかぎり、何とかなりますよ!これからセルフリノベをやってみようという方は、とにかく度胸という気持ちでぜひトライしてみてください(笑)。

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