これからの季節、食品は油断するとすぐに傷んでしまいます。「冷蔵庫に入れたから安心」と思っていても、中がごちゃごちゃしていて必要なものを取り出せなかったり、入れたものを忘れてしまったりしては、結局は食品をムダにすることに。生活研究家・阿部絢子さんに正しい冷蔵庫の整理収納術を教わりました。
野菜は、育った環境に近い状態で保存
続いて、野菜室の収納です。なんとなく購入してきたままの状態で野菜を“置いているだけ”という方も多いのではないでしょうか。
阿部さんのポイントは「野菜が育った環境に近い形で保存すること」。野菜が長持ちしますし、おいしくいただけます。いくつか例にとって、収納法を見ていきましょう。
●大根…土の中で立った状態で収穫されるので、冷蔵庫内で立てて保存するのが望ましい。葉を切り落とし、新聞紙に包んで保存。
●ネギ…大根同様、新聞紙で包んで立てた状態で冷蔵庫へ。「みじん切りや小口切りにしておくと、薬味として少量使うときなどに便利です」
●トマト…「元はアンデス高原の過酷な土地で生まれたもの。過保護にせず、外に出しておいたほうが甘くなります」。冷暗所に保管し、食べる直前に冷蔵庫で冷やすのが阿部さん流。
●レタス…「あたたかい地方でも作られる=寒がり。紙に包んでから、売られているときに入っているケースに入れてしまいます」。阿部さんはタウンページやペーパーナプキンを再利用しているそう。
その他、根菜は夏場のみ野菜室に入れる、脱穀した後の米は酸化を遅らせるために冷蔵保存するなど、食材の特性に合わせたルールを決めています。
阿部さんの冷蔵庫の野菜室は引き出し式のため、上から見た時に中身が見渡せるように収納。使いかけのミョウガや大葉などは密閉容器に入れると、使い忘れを防げます。
次回は『ムダなすき間を作らない冷凍庫収納』についてご紹介します。
(つづく)