収納の定義を幅広く捉え、書店スタッフが推しの収納関連本3冊を紹介!
本のプロが選ぶ“収納本”とは?

HOUSTO 編集部

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選んでくれたのは…BOOK LAB TOKYO

渋谷・道玄坂にある、コーヒースタンドとイベントスペースを併設したブックカフェ。WEB関連の技術書やデザイン本、サイエンス、ビジネス書を中心にモノ作りに携わる方のための本5,000冊を揃える。平日はミーティングスペースとして利用するビジネスマンも多く、無料Wi-Fiや電源を備え、ビジネスユースにも対応。夜はイベントなども頻繁に行われるコミュニティスペースに変身。さまざまな顔を持つ渋谷のHUB的書店。 今回は、『物を集める理由と向き合う』をテーマに選んでいただきました!

選書人

BOOK LAB TOKYO コミュニティ・マネージャー 立野公彦

1冊目『明日に向かって捨てろ!!』BOSE(スチャダラパー)/双葉社

人気サイト「ほぼ日刊イトイ新聞」での好評連載の書籍化。半端に揃った食玩フィギュア、読み終えた雑誌……。「知らない間にモノがたまって」と悩むスチャダラパー・BOSE氏が贈る、捨てるドキュメンタリー。

選書理由:

「タイトルには捨てろとありますが、実は捨てない理由がじっくり書かれた本。物を捨てられない人の“あるある”が詰まっています。古いゲームの箱や半端に揃ったフィギュア、雑誌やムック本など、一見必要なさそうな物でも、所有者には無理にでも収納して取っておく理由があると納得。『ステッカーはそれを収納する箱にだけ貼っていい』など独特のルールも面白いです。数多の音源をサンプリングするヒップホップを手がけるBOSE氏だけに、物を集める衝動にはリアリティがあります。まずは表紙からして、大量の物の収納術が一目で分かりますし、愛着のある物と決別して後悔するより、収納しまくるのも潔いのかもしれません」(立野さん

2冊目『レコスケくん』本 秀康/ミュージックマガジン

本 秀康の人気マンガ「さすらいのレコスケ」の連載開始20周年を記念し、2016年に発行された単行本。2007年に刊行した『COMPLETE EDITION』以後に描かれた94ページ分の『レコスケくん』に加え、同社以外の出版物に掲載した作品やWEB用の作品もすべて収録された、まさにレコードマニアのためのバイブル。

選書理由:

「帯やプリントが違うから、発売された国でデザインや曲順や音が違うから、同じ内容でも新しくプレスされたから……などレコードを集める理由が山ほど紹介されています。実はこの本自体も同じ構造で、少しずつ装丁などの仕様を変えバージョン違いで何度も出版されていて、僕もそれぞれ3冊持っています(笑)。レコスケくんのレコード愛は度を越していて、レコードの中身を飛び越えて、どう並べるか?そしてその棚が他人からどう見えるか?など「レコードの収納方法」にもこだわっているんです。」(立野さん

3冊目『古本屋台』Q.B.B.(久住 昌之、久住 卓也)/集英社

仕事帰りに酒を飲みながら大好きな古本と触れ合えたらどれだけ楽しいだろうか。でも、そんなの夢のまた夢…ではない。サラリーマンの願いを叶えてくれる屋台が、夜中になるとどこからともなく現れる。働きすぎの現代人にとってのオアシス――そう、それが「古本屋台」。「孤独のグルメ」「食の軍師」「花のズボラ飯」原作者の久住昌之と、実弟でイラストレーターの久住卓也による漫画ユニット「Q.B.B.」の作品。

選書理由:

「『彷書月刊』という古本を扱う雑誌に連載していたマンガで、古本+屋台という雰囲気がたまらない本。本が好きな人の多くは、集めた本を自宅でもいちばんいいところに並べますよね。それはやはり、友人や仲間に見せて、好きなものについて分かち合いたいからだと思うんです。この本でも、仕事帰りのサラリーマンが、古本屋台で1杯だけ芋焼酎を飲みつつ語り合います。古本屋に行く人の気持ちも分かるし、売る側の気持ちも見えて、本への思い入れや愛情がじわじわ伝わってくる。好きなものがそこに見えているから、常連さん同士が繋がれる。究極の見せる収納を実現したようなこんな屋台があったら、毎日寄りたいですね」(立野さん

まとめ

「物が少なければ収納も楽ですが、好きな物をぎっしりと収納するのも楽しいですよね。捨てられない理由、集める理由は山ほどありますし、今回は“なぜ物を収集してしまうのか”について考え、物への愛情を深める本を選びました」(立野さん)

BOOK LAB TOKYO

  • 住所:東京都渋谷区道玄坂 2-10-7 新大宗ビル1号館 2F
  • 営業時間:7:00~19:00
  • 定休日:年末年始 (イベントで貸し切り営業の場合あり。HPの営業カレンダー参照)
  • 問い合わせ:050-1744-9496
  • http://booklabtokyo.com/