家事は頑張りすぎず、なるべく手間をかけないように工夫しているという水谷妙子さん。今回はキッチン家事について話を伺いました。水谷さんの強力なパートナーは、1日に2回稼働させている食洗機。食洗機を最大限に使いこなすためのコツとは?

水谷妙子

水谷妙子

「無印良品」で生活雑貨の商品企画・デザインを13年間務めたのち、現在は整理収納アドバイザーとしてお片づけ講座開催、書籍出版やテレビなどで活躍。

https://www.instagram.com/monotokazoku/

食洗機はラクなうえに、手洗いよりきれいになる

あらゆる家事の中で、料理自体は実を言うとそれほど嫌いではありません。ただし「食器を洗うこと」「献立を考えること」にはなるべく時間をかけたくない。特に食器洗いは、食洗機という便利な家電があるのだから、使わない手はありません。

今住んでいるマンションの標準装備だった食洗機。「試しに使ってみよう」と軽い気持ちで利用したのがきっかけですが、その便利さと洗い上がりのきれいさには驚きました。明らかに早くてラクだし、マグカップについた茶渋やガラスの汚れは、手洗いよりも断然きれいに落ちます。

ただ、わが家の食洗機は容量40リットルの浅型タイプ。家族5人分の食器を入れるには少し小さめです。でもなるべく手洗いはしたくないから、器は食洗機に入れやすい形状を選んでいます。

業務用食器は丈夫で扱いやすい。楕円プレートは特に優秀です

私が愛用しているのは、「サタルニア」のオーバルプレート(写真右下)。イタリアのレストランでよく使われる業務用食器なので丈夫です。楕円形は、食洗機に立てて入れやすい形状。フランス老舗メーカー「アピルコ」のカフェオレボウル(写真右)やイギリスのメーカー「チャーチル」の丸皿(写真左の2枚)も普段使いに重宝しています。

ただ、器に口をつける汁椀だけは漆塗りにこだわりました。こどもたちに、プラスチックではなく本物を使ってもらいたかったからです。わが家が選んだのは「中川政七商店」の食洗機で洗える漆椀(写真上)。熱や水圧に耐えうる天然漆を使用していて、本物の質感と利便性を兼ね備えているんです。

洗い物がなるべく少なくなるような調理工程を考える

食洗機は食器で満杯になってしまうことも多いので、使う調理器具はできるだけ少なくなるように。食器だけでなく、調理器具も食洗機ありきで選択しています。

食洗機対応であることはもちろんですが、取っ手が外せるフライパンや、場所を取らないミニサイズのマッシャーなどを選択。かさばる鍋やボウルはうまく使い回したりして、「食洗機に入らないから手洗いしなきゃ」というモノが出ないように工夫しています。

家事は日々の暮らしに欠かせませんが、好きではないなら自分の手を動かさなくてもいい、と私は思います。頼れるものには頼り、家事のハードルをどんどん低くする。効率よく、負担なく進められるように工夫するのは、手抜きでもサボっているわけでもないはずです。やらなければならないことだからこそ前向きに。私はこれからも、気楽な気持ちで家事と向き合っていこうと考えています。

あわせて読みたい