佐藤望美

佐藤望美

ライフスタイル全般を手掛けるエディター・ライター。インテリア、整理収納、家事のコツ、ミニマリスト関連の書籍も数多く編集、執筆。トラベルエディターとして子連れ旅情報をまとめたWebマガジン「FOOTABY!」を運営中。

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炊飯器を持たない生活。簡単でおいしいだけでなく、パーツを洗う手間もかからなくなった

こども2人を子育て中の整理収納アドバイザー、Nagisaさん。ご主人が単身赴任中のため、9年もの間ワンオペを続けています。家事の中でもとくに料理はとにかく時短、時短です。

「かつて料理は大好きな家事でした。でもこどもが生まれ、単身育児になり、あれほど好きだったはずなのにあまり楽しめなくなってしまったのです。今は凝った料理をつくるのは年4、5回。特別な機会と割り切り、普段は焼くだけ、せいろで蒸すだけなど簡単なもので乗り切っています」

調理以上に手間と時間がかかるのは、キッチン自体のお手入れや掃除。だから、Nagisaさんはキッチン家電をほとんど持っていません。

「鍋炊飯のメリットを聞き、とりあえず鍋で炊いてみたら、とてもおいしい。しかも炊飯器のフタや細かいパーツを洗わなくてすむようになり、とても楽になったのです。結局買わずにそのまま鍋炊飯を続けています」

その他電子レンジやオーブン、トースター、コーヒーメーカーなどの家電も、Nagisaさんの家にはありません。

「電子レンジの内部を掃除する手間、家電の背面や設置面にたまったホコリを拭く手間がかからなくなりました。モノは多ければ多いほど、家事が増える。モノに付随してやらなければならないことがどんどん増え、追い詰められていくんですよね」

今はなるべく買わない、持たないことを意識。それでも、モノはいつの間にか増えています。

「忙しいな、なんだか気持ちに余裕がないなと思うときは、家の中を見渡してみると必ず物量が増えているんです。何か買ってしまっていて、自分のタスクがキャパオーバーになっていることに気づかされます。例えば服が2、3着増えただけで引き出しは窮屈になり、出し入れしにくくなる。そんな些細なことでも、毎日続けばストレスになってしまいます」

自分にはローリングストックは向いていない。「防災」と「普段使い」を分けることに

モノが多すぎると、きちんと管理できなくなる。そう実感したNagisaさんは最近、食品ストックの量を引き出しひとつ分減らしました。

「カレールゥや缶詰、レトルトなど、ある程度日持ちのする食品は、防災を兼ねたローリングストックをしてきました。でもそのうち管理が行き届かなくなり、賞味期限内に使えないことが増えてきたため“ローリングストック自体をやめる”という選択をすることに。足りなくて困るかな、と心配でしたが、実際は何の問題も起きませんでした。むしろ少ないほうが使い切れるし、管理できる。防災に関しては割り切って、アルファ米やパンの缶詰などの長期保存食品を用意することに決めました」

タスクはどんどん前倒し。夕食よりお風呂を先にすませたら、夜家事が格段に楽になった

Nagisaさんの1日は、朝5時にスタート。こどもたちが起き出す前に、一通りの家事と自分の身支度を終わらせてしまいます。家事が好きだからとか、几帳面できっちりしているからという理由ではなく、自分のイライラを減らすためです。

「こどもの登校に合わせて私も家を出ることが多く、朝の家事時間は限られています。バタバタ、イライラしてしまうのはどんなときだろう?と振り返ってみたとき、自分自身のメイクや身支度が終わっていないことが大きな原因になっていると気づきました。タスクがいっぱいあっても、私の場合はメイクが終わっているだけで心にゆとりが生まれます。早めに自分の支度をすませられるように早起きしているんです」

先に終わらせるほうが楽。だから、Nagisaさんはあらゆることを前倒しで進めます。お風呂は帰宅後すぐにすませ、それから夕食。この順番なら、洗濯機もゆとりを持ってその日のうちに回せます。こどもとレジャーに出かけるときは、朝一番の入場(入園)を目指して出発。そのほうが駐車場を探す時間や入場待ちの時間を省けるし、午後を有効活用できるそうです。

郵便物は「後でチェック」の時間をとりたくないから、歩きながら開封。封筒は即捨てます

人気書籍『自分時間を作りだす 5倍速家事』の著者としても広く認知されているNagisaさん。1日の中で家事をパズルのように組み込んでいき、他のやりたいことに使える時間を生み出す暮らしを続けています。

「基本的に、私はせっかちなんです。時間が限られているからこそ、家事は効率よく時短で終わらせたい。郵便物はチェックに充てる時間がもったいないので、マンションの郵便受けから部屋に入るまでの数分で仕分け。開封し、いる・いらないの確認作業を終わらせます」

通常なら、郵便物は宛先などをチラリと確認し、「後でゆっくりチェックしよう」とテーブルの上にとりあえず置くかもしれません。でも、Nagisaさんは「後でもう一度」の時間をとりたくないのだと言います。

「不要なものはなるべく家に入る前にシャットアウト。保留のタスクをひとつでも減らす。すぐに対応、処分すると、タスクはたまらないんです。開封して一読し、取っておく必要のないお知らせや宛名が印字された紙はすぐに捨てます。封筒もそう。一度開封したのにまた封筒の中に戻すと、中身を再確認するためにまた封筒から出すというタスクが増えます。私は必ず封筒から出し、必要書類だけをクリアファイルに移し替えています。玄関に置き配された荷物も、ドアを開けて中に入れる前に開梱をすませ、段ボールもその場で潰してしまいます」

Nagisaさんにとって家事の時短とは、要はこの積み重ね。

「後回しにせずその場でタスクを終わらせれば、どんどん後ろが楽になっていくのです。忙しない、生き急いでいるのでは?と思われることもありますが、このおかげでやりたいことを諦めず楽しく暮らせている気がします」

今回教えてもらったのは……

  • Nagisaさん
    整理収納アドバイザー、ルームスタイリストの資格を持ち、メディア出演やセミナー活動に従事。単身赴任の夫、息子2人の4人暮らし。初著書『自分時間を作りだす 5倍速家事』に続き、5月20日は『すぐやる人になる 時間に追われずやりたいことができる時間術』を発売予定。
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