部屋が散らかっていると、素敵なインテリアが映えない。だから片づける
リノベ前提で購入した中古マンションに家族5人で暮らす、整理収納アドバイザーの岡本あつみさん。壁一面に設置された本棚が印象的です。本以外にも植物やオブジェ、マクラメなどさまざまなアイテムをインテリアとして楽しんでいます。
「マンション購入は約11年前。自分たちの暮らしに合った間取りでリノベし、好きなインテリアで整えたわが家が大好きです。この空間を維持したい、育てていきたい。私はそのために片づけているようなものですね」
岡本さんによれば、片づけで最も大事なことは、片づけることが自分の幸せな暮らしと紐づいているか、ということ。
「例えば、目的が“友人を家に呼びたい”だと、どうしても他人軸になってしまうんです。人のための片づけは、なかなか続きません。自分がどんな空間で暮らしたいのか、どんなインテリアを楽しみたいのか。自分軸にして考える必要があります。私の場合は、好きなモノを集めたこのインテリアが映えるように、整った空間を保ちたいというのが目的になるわけです」
部屋を素敵に見せたいなら、「いる・いらない」ではなく「目指すインテリア」「家具」を先に決める
整理収納の基本の考え方は、まずモノを「いる・いらない」に仕分ける整理から始まります。使うモノや必要なモノだけを選び取り、それをどう収納していくかを考えるということ。でも、岡本さんのセオリーは少し異なります。
「こんなインテリアにしたい(維持したい)という目的が先だから、その空間に必要なモノはどれか?と私は考えます。目指すインテリアに合うこの素敵なキャビネットを置きたいとする。そうすると収納枠(キャビネットの中に何がどのくらい収納できるか)も自ずと決まります。その枠に収まる量を超えると入らないのだから、モノがあふれたりモノを持ちすぎたりすることを防げています」
たくさんのモノを持つと、飾るのにも管理するにも手間がかかる。テクニックも必要
岡本さんのご自宅は、控えめに言ってもモノが少ないとは言えません。それでも統一感があり、飾られているモノ一つひとつが輝いて見えます。
「モノが少ない暮らしはシンプルで、片づけは簡単になります。ということは、モノが増えるとそのぶんお手入れや管理の手間はかかってくるということ。片づけだけでなく、インテリアの観点からもハードルが上がります。それにモノが多いほど、それぞれ他のアイテムや家具との調和を考えなければなりません」
特に、細かいモノを組み合わせてバランスよく素敵に飾るのにはテクニックが必要、と岡本さんは言います。自分らしくインテリアを楽しんでいる岡本さんに、今すぐ実践できるインテリアのコツを、いくつかシェアしていただきました。
モノを飾るならまず小さなコーナーから。トイレや玄関がおすすめ
リビングなど、広い空間のインテリアをバランスよく整えるのは大仕事。家具の配置、配色、サイズ感など、気を配らなければならないポイントがたくさんあります。
「おしゃれに飾りたいなら、まずは小さなコーナーで練習を重ねてみては? トイレの棚、玄関のシューズクローゼットの上などがおすすめです。絵を飾ってみたり、フェイクグリーンを施してみたり。数点飾るだけで素敵に見えます。小さい範囲で感覚をつかむと、広い場所でも少しずつバランスが取れるようになってきますよ」
部屋の雰囲気をガラッと変えたいなら、大型アートやフロアライトを導入して
特効薬が欲しい人は、思いきって大物を置いてみるのも手。岡本さんのおすすめは、大型のアートポスター、フロアライト、大型の観葉植物、ミラーです。
「部屋のフォーカルポイント(一番に視線が集まる場所)を強制的につくるために、大きなモノを置くんです。大型アイテムを取り入れるのは気が引ける、という方も多いかもしれません。でも実は、小さいモノを組み合わせてバランスよく飾るほうが何倍も難しい。大きなモノは目立つから、自ずとそこに目が行くようになり、多少の散らかりやバランスの崩れも気にならなくなります」
モノをある程度手放し、すっきりさせた後に大型のインテリアアイテムを置くのが最も効果的。でも岡本さんによると、先に導入してしまうのもアリだそう。
「素敵なモノを家に迎えると、それを素敵に見せるために部屋をきれいにしようとがんばるはず。モチベーションが上がって、意外と早く片づくかもしれません」
整理収納とインテリアは切っても切れない関係。後編では、さらに岡本さんのご自宅を見せていただきながら、暮らしを回す工夫について詳しくお話を伺います。
今回教えてもらったのは…岡本あつみさん
整理収納アドバイザー、ルームスタイリストとして片付けサービス、インテリアアドバイスなどを行う。マクラメ講師としても活動。
https://www.instagram.com/atsumi.okamoto/