今回は整理収納アドバイザーのRumiさんに「収納失敗したな」と思ったエピソードと解決法を伺いました。プロでも収納を常に見直すことを大切にしています。あなたも今一度周りを見渡して、より暮らしやすい収納を見つけてみませんか。

Rumi

Rumi

思考と空間の整理のプロ「ライフオーガナイザー」。様々なシーンで、暮らしやおうち時間を楽しむための収納アイデアを提案。

https://www.instagram.com/rumi0818/

お客さまからのお悩み相談で多いこと

数年前のお話です。
私の講座を受講し、オーガナイズ作業を卒業されたお客さまから1本の連絡が入りました。

「先生、助けてください!SNSでよく見るファイルボックスの収納を真似したところ、逆にキレイをキープできなくなりました……!」

すぐにお客さまのおうちへ伺って、キッチンのパントリーを見るとズラッと並んだファイルボックス。見た目は真っ白でSNSでよく見る雰囲気です。小さいお子さんが、お手伝いやお片付けが自然とできるようにと低い位置にまとめていて、そこも素晴らしい。優しさのある収納です。しかし中身を見てみると分類はされておらず、お菓子も粉末のスープもふりかけもレトルト食品も全部一緒に入っていました。

こどもが収納場所を覚えてくれない原因って?

お客さまは「私がこの収納を作って片付けも1人で頑張ったのに、どうしてもキレイをキープできないんです。それに娘もいつまでもお菓子の場所を覚えてくれません。」とおっしゃいます。

考えらえる原因は主に4つありました。

(1)ラベリングをしていない
(2)ラベリングがない上に、外から中身が見えないから片付けるのが難しい
(3)そもそもサイズが合っていない
(4)お子さんがまだ未就園児であること

ラベリングをしていないとどこに何が入っているのかが分からないですよね。家族みんながパッと見てすぐに分かるようにまずはラベリングをすることを提案しました。
次にファイルボックスのサイズが全く合っていなかったので中身を減らして、その状態をキープするようにするか、もしくは大きなファイルボックスに変更するかを提案しました。

さらにお子さんが未就園児でまだ小さいので、文字で「おかし」を書いても読めなかったり探すのに時間がかかったりするので、もっと簡単にすぐに分かるようにお菓子の写真を貼るか、ファイルボックスにリボンなどをつけることを提案しました。お片付けって面倒な作業です。とにかく簡単に・ラクにできるようにすることが最優先事項です。

SNSを真似する前に、自分の家族と生活にあった収納方法を考える

お客さまは私のアドバイスをふまえて、3つのことを実践。

・真っ白のファイルボックス → 半透明のファイルボックスに変更
・幅15cm → 幅25cmの大きなサイズに変更
・ラベリングをして、お子さんのお菓子入れにはリボンをつける

数日後、「お金はかかってしまいましたが、私自身本当に片付けがラクになったし、夫も娘もイライラせずにお片付けをしてくれるようになったので良かったです!」とのことでした。

お片付けが得意な人・そうでない人、お子さんが小さい・大きい、など環境によって整えやすい収納って違ってきます。
書籍やSNSで「3日で整う!」「もう二度と片付けなくていい」などキャッチーなタイトルをよく見かけますが、お片付けって続けていくもの、暮らしの一部です。そして変化していくものです。

こちらはわが家の収納。いわゆる真っ白収納ではありますが、ラベリングをして、モノの種類によって収納用品を選んでいます。

皆さんもトライ&エラーを繰り返しながら、本当に心地いい収納を見つけてみてくださいね。

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