リノベーションしたおウチへ実際に訪問をして、お話を隅々までお伺いする「リノベ暮らしジャーナル」。第一回目は二世帯住宅だったおウチをスケルトン、減築リノベーションしたSさんにお話を伺いしました。

HOUSTO 編集部

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プロフィール

お名前:Sさんご夫妻
所在地:東京都文京区
家族構成:3人(夫婦+娘)
建物:持ち家
延床面積:159㎡ → 108㎡
間取り: 1階4DK/2階3DK→3LDK
構造:木造二階建 スケルトン、減築リノベーション
築年数:築50年をリノベして3年
設計:「福田建築設計事務所」福田隆一

リノベのきっかけは、「3.11」

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夏目漱石ゆかりの街、東京の千駄木。細道が入り組む閑静な住宅街に、Sさんのリノベハウスがあります。もともとは、昭和44年に建てられたというSさんの奥さまのご実家。古くは和菓子屋さんを営んでいたそうです。おふたりは結婚してから数年後にご両親と同居をはじめ、2階部分を改装して二世帯住宅として30年ほど暮らしていました。

Sさん 「2000年代に両親が亡くなり、その数年後に、東日本大震災が起こりました。ニュースで、家を失い、避難所生活を余儀なくされている方々を見て、もしもこんなことが東京で起こったら……と怖くなったのです。ふたりであちこち、地元の避難所を見て回りましたが、私たちも年齢を重ねていますから、とてもここでは元気に暮らすことができないだろう、と思いました。できれば、自宅で避難生活がしたい。そこで、自治体が行っていた耐震検査を受けることにしたのです」。

検査の過程で、建築家の福田隆一さんとの出会いがありました。的確なアドバイスと優しい人柄に惹かれ、耐震補強だけでなく、全体的なデザインも含めて、フルリノベーションを依頼することに。

「思い切ってすべてを建て直すことも考えていたのですが、柱一本でも、父母から譲り受けたこの家の面影を留めたいと思ったのです」。

(ご提供写真)

これはリノベ前の写真です。かつては家の一部を賃貸にしていたほどの広さがあった家。道路に面してギリギリで建てられていたこともあり、これからの暮らしに合わせて減築することになりました。

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1階部分の設計図。茶色い部分が以前の家、緑の部分が現在の家の大きさを示しています。減築することで庭のスペースを取ることができ、窓からの眺めも快適になりました。

希望は「耐震・寒暑対策・採光」、そして「猫」

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Sさん 「福田さんにお願いしたのは、まず耐震補強。古い家でしたから、夏は暑くて冬は寒い。日当たりの悪い部屋もあるので、それらを解消してほしいということ。それから、当時は猫を5匹飼っていたので、猫にとっても居心地のいい家にしてほしい。その4点でした。デザインや間取りについては、完全にお任せした形です」。

(ご提供写真)

昔ながらの和風建築。家の一部は、日中でも暗く、電灯をつけなければならなかったそうです。風通しもあまり良くありませんでした。

リノベで、1階は床暖房を完備。断熱の仕組みで、吹き付けウレタン断熱をしています。現行の省エネ基準まで性能を確保していますが、今の基準は冬を想定した基準となっているので夏場の暑さを考え、屋根の断熱は通常より厚くしています。間取りでも一部吹き抜けを確保して、上下階の風の抜けを意識しました。それによって冬は暖かく、夏は涼しい住まいに。壁に薄く塗られた漆喰も、室内の温度と湿度を快適に保つのに一役買っています。

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光が降り注ぐ吹き抜け部分には、すのこ状のキャットウォークを設置。窓の掃除ができるよう、人も歩ける強度になっています。

Sさん:「困ったのは、工事中の仮住まい。方々探して、ようやく近くにペット可のマンションに空きが出て。半年くらいそこで暮らしましたが、室内を傷つけないように、タイルカーペットを敷き詰めて、壁前面に養生をしていました。苦労しましたね」。

ペットを飼っている人には、気になる話題です。リノベの準備とともに、ペットが安心して暮らせる仮住まいの情報集めも大切なのですね。

後編では、収納部分のリノベにスポットを当てて、さらに詳しくご紹介します!

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