HOUSTO編集部が「今、気になる本」をシェアするストレージレビュー。今回ご紹介するのは、『元小学校の先生が教える いちばんやさしい片づけの授業』です。片づけについて頭で理解する手助けをしてくれそうな、まさに心強い存在です。

HOUSTO 編集部

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「片づけが苦手な人」第1位に選ばれるほど、整理整頓が苦手だった元小学校の先生が著者!

『元小学校の先生が教える いちばんやさしい片づけの授業』は、タイトルにもある通り、学校教員だったかおるこさんが手がけた本です。三つ子を含む4児の母で、今は整理収納アドバイザーとして活動しています。

整理収納を仕事にしている方の過去は、大きく分けて2パターン。もともと整理整頓が好きというタイプと、モノがあふれた部屋に暮らしていたタイプがあり、後者のほうが多い印象です。かおるこさんも、かつては職場のアンケートで「片づけが苦手な人」第1位に選ばれたことがあるそう。

苦手だったからこそ、悩んでいる人の気持ちが分かる。そして学校の先生だったからこそ、どうやって伝えれば片づけのしくみや考え方を理解してもらえるかも分かる。この2つの要素が重なり合ってできたのが、この片づけ本なのです。

本書は学校の授業さながらに、「章」ではなく「時間目」で構成されています。年間授業計画のように、体系的に片づけの情報が整理されているのも特徴です。

片づけの情報は世間にあふれているけれど、全体像が見えにくい

かおるこさんによる片づけの授業は、全部で7時間目まであります。授業を受ける前の心構えとして、0時間目もあるのが特徴的。ここでは、片づけられなったかおるこさんが整理収納と出会い、暮らしと人生が変わったリアルストーリーをダイジェストで紹介しています。その後は、

1時間目 頭の中を整理する
2時間目 モノを整理する
3時間目 モノを収納する
4時間目 場所ごとに片づける
5時間目 片づいた部屋をキープする
6時間目 家族とすっきり暮らす
7時間目 人生を整理整頓する

という時間割。片づけの情報は今や、ネットやSNSにあふれています。書籍を買わなくても、整理収納アドバイザーのレッスンを受けなくても、なんとなく家をきれいにすることはできるのかもしれません。でもすぐに散らかる部屋に戻ってしまったり、暮らしにくかったり…。片づけに悩んでいる人は一向に減りません。

かおるこさんは、「部分的な情報を見ていること」が理由のひとつだと分析しています。断片的な情報を見ているだけでは、片づけの全体像が見えてこないのです。

でも、一度片づけ全体の流れを理解すれば、「うちにはこれが必要?」「その前に不要なモノ、見直すべきかも」と、自分の暮らしに落とし込んで考えられるようになります。つまり、片づけを“体系的”に学ぶと、その知識を自分ごととして使えるようになるんです。

片づけの全体像を把握し、理解すること。多くの人がこのフェーズをスキップし、先に収納用品を買ってしまったり、見栄えを優先して収納場所を決めたりしてしまっているのです。

「腑に落ちる」経験をすると、片づけへの意識も変わるはず

本書に書かれている内容に「目から鱗」のような魔法の片づけテクニックはありません。聞いたことがあるかもしれないけれど、今まできちんと理解していなかった基本がこの1冊にぎゅっとまとまっています。

1時間目から7時間目まで。片づけの基本的な考え方を、順を追って理解していくことで、これまでバラバラに散らばっていた知識が線でつながります。そして、腑に落ちた状態で頭と手を動かすことができるのです。

授業を読み進めていくと、自分の意識が部屋の整理整頓から人生の整理整頓へと変わっていくことにも気づかされるはず。片づけの「なぜ?」が解消されると、暮らしへの意識も大きく変わります。「何度やってもリバウンドしてしまう」と悩んでいる方こそ、この教科書のような一冊で片づけの土台をしっかり学んでみませんか?

書籍情報

元小学校の先生が教える いちばんやさしい片づけの授業
かおるこ著
サンクチュアリ出版
https://www.sanctuarybooks.jp/book/detail/1609

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