動画配信サービスの広がりにより、「テレビ番組を見ない人が増えた」と言われている昨今。それに伴い、テレビそのものの持ち方や使い方も少しずつ変わってきています。あなたの家には今、テレビはありますか? テレビ台はありますか? 今回はインテリアという視点を交え、テレビまわりの現状と今後についてお届けします。

HOUSTO 編集部

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テレビの用途は動画視聴やゲームがメインに。テレビの使い方が変わってきた昨今

テレビ番組を観る機会が少なくなっても、テレビそのものを手放したという人は少ないのかもしれません。なぜなら、YouTubeなどの動画や動画配信サービスの視聴をテレビで行う人が多いから。若年層ほどパソコンやスマホで視聴する傾向も高いですが、一般的には視聴デバイスとしてテレビが果たす役割は今後も続くと言えそうです。

市場の変化で進化したのはテレビ台

これまでは据え置き型のテレビ台やAVボードが主流でした。しかし昨今は、テレビを壁掛けにして家具を使わないケースや、フロートタイプ(壁に固定して浮かせる)テレビ台を設置するケースも増えています。

さらに今は、よりスリムで空間を圧迫しないテレビスタンドが数多く台頭しています。
そこで今回は、テレビスタンドブランド「WALL」を展開している株式会社ナカムラの広報担当・岡﨑さんにお話を伺いました。

近年のテレビ台に求められている条件は、「配線を隠せる」「収納力が高い」ことから「省スペース」「インテリアを損ねない」ことにシフトしてきたのではないかと岡﨑さんは分析しています。
「配信される動画コンテンツが増えたことにより、DVD機器やアクセサリ、DVDそのものを収納・保管するスペースはそれほど多く必要ではなくなっています。それに伴い部屋をすっきり見せたい、テレビまわりをシンプルにしたいという欲求が高まりました。結果、スリムで壁に寄せておくことができるテレビスタンドを選ぶ人が増えているのではないでしょうか」(ナカムラ 岡﨑さん)

他の家電とも相性がよく、分譲・賃貸ともに使える薄型テレビスタンドが人気

段差がほとんどないタイプのテレビスタンドはつまずく心配がなく、ロボット掃除機など家電がぶつかってしまうケースも少ないそう。

WALL のテレビスタンドV3。小さな子どもや高齢者、車椅子利用者にも優しい設計で最も人気の高いシリーズ。ロータイプとハイタイプがあり、テレビを好みの高さに調節することも可能

壁掛けテレビも人気ですが、壁に穴を開けたくない人や賃貸住まいの人は選択しにくいもの。一方でテレビスタンドは工事不要で配線もうまく隠せる上、模様替えがしやすいといったメリットもあると岡﨑さんは言います。

過ごし方によってテレビのサイズも変わる。それぞれ好きな場所で、観たい番組を見る時代に

実は今、液晶テレビの売れ筋ランキングでは32インチなどコンパクトインチテレビが上位を占めることもあると言います。家族みんなでリビングの大型テレビを見るというより、それぞれが好きな番組を見るパーソナルな使い方にシフトしつつあります。

WALLテレビスタンドV3mini。通常モデル(V3)の機能はほぼそのままに小型し、24から55インチまでの幅広いテレビに対応

「WALLシリーズでも、24インチから対応可能なコンパクトな壁寄せテレビスタンドを昨年発売。好調な動きを見せています。また、都合に合わせテレビを移動させられるキャスター付きテレビスタンドも人気。調理中はキッチン、ゲームをするときはリビング、オンライン会議をするときはダイニングに移動させるなど、自由度の高い使い方ができます」(ナカムラ 岡﨑さん)

WALLのキャスター付きテレビスタンドA2。キャスターが見えないスタイリッシュなデザインで、インテリアを損ねないのが魅力

テレビスタンドのインテリアコーディネートのコツ

インテリアのひとつとして、テレビスタンドを選ぶ場合のポイントも教えてもらいました。

床色と合わせると統一感のある印象に

「床材に馴染むようなベースカラーを選ぶことで、部屋全体に統一感が生まれます。柱となるフロントパネルはインテリアのアクセントに。家具や建具のカラーとリンクさせてみてはいかがでしょうか」(ナカムラ 岡﨑さん)

壁色と合わせると開放感あふれる空間に

「より空間に馴染ませたいなら、フロントパネルは壁に溶け込むカラーを選んでみてください。部屋がより広く、開放的に見えるはずです」(ナカムラ 岡﨑さん)

テレビを持たない派にはプロジェクターが一番人気

テレビ、パソコン、スマホ以外で台頭している視聴デバイスは、やっぱりプロジェクター。特に住まい・インテリアにこだわる人々に受け入れられている印象があります。

今回は、ホームプロジェクター市場で5年連続シェアNo.1を誇るAladdin X株式会社(アラジン エックス)のマーケティング部シニアマネージャー・岡本さんにもお話を伺いました。「プロジェクターの利点は、ユーザーの住環境により柔軟に対応できること」だと岡村さんは語ります。

究極の省スペースで、インテリアを邪魔しないのがプロジェクターの利点

「たとえば寝室に2台目のテレビを置きたいけれど、そのスペースがとれそうにないという人や、テレビを使用していないときに感じる圧迫感をなくしたいという人にとって、プロジェクターはテレビの代替品として最適なのではないでしょうか」(Aladdin X 岡本さん)

市場は据え置きタイプのプロジェクターが主流ですが、今は照明一体型も登場し人気を集めています。こだわりの家具やインテリアディスプレイとの相性を考えなくてもよく、部屋の狭さ問題もクリアしてくれるといいます。

Aladdin Xの照明一体型3in1プロジェクター、Aladdin X2 Plus。オリジナルコンテンツも数多く提供している。Aladdin Xでは照明一体型が一番人気だが、昨年10月には壁から24cmという近距離でも大画面投影ができる据え置きタイプも発売

映画やライブが大迫力で楽しめる! チューナーを追加すればテレビ視聴も可能

コロナ禍で在宅時間が増え、家の中でどう楽しむかという視点を持つ人が増えました。岡本さんによると、日々の暮らしをもっと充実させたいという思いからプロジェクターを導入するケースが大幅に増えたそうです。映画館やライブに行けなくてもプロジェクターがあれば迫力のある映像が観られる、好きなアーティストを大画面で観られるなど、「観る」こと以上の付加価値を得られるのがプロジェクターの大きな特徴。

さらにAladdin XのプロジェクターはレコーダーやTVチューナーとWi-Fi接続するだけで、地上波テレビ番組の視聴や録画も可能。手持ちのブルーレイレコーダーや家庭用ゲーム機と接続できるワイヤレスHDMI機器、カラオケ用マイクなど周辺機器の展開にも力を入れています。配線の問題を気にすることなく、さまざまな楽しみ方ができるのもポイントです。

「他にも設置場所から壁までの距離が短くても大画面を投影できる短焦点レンズを搭載したり、フルHDの高画質を実現したり、高音質スピーカーを搭載したり。これまでプロジェクターの課題とされてきた点をクリアし、品質向上にこだわり続けてきた結果が、今のプロジェクター支持につながっている気がしています」(Aladdin X 岡本さん)

壁もインテリアのひとつ。壁を着せ替えてディスプレイを楽しむ

プロジェクターでもうひとつ見逃せない点は、壁面をインテリアのひとつとして使えること。

「Aladdin X2 Plusはデジタル時計や美しい風景を投影するなど、まるでアートを飾るように壁ディスプレイを着せ替えることができます。睡眠前などにリラックスできる癒しの音楽を流すことも可能です。映像を投影するというプロジェクターの役割を超えて、そこに日々の楽しみをプラス。それ自体がインテリアに欠かせないアイテムとして、暮らしをより充実させてほしいという思いも強いです」(Aladdin X 岡本さん)

プロジェクターひとつあれば、インテリアディスプレイまで楽しめる。狭小住宅に暮らす人はもちろん、持たない暮らしを実践している人にとっても大きなメリットになりそうです。

テレビを持つか持たないか、どんなアイテムを選ぶか。結局はその人のライフスタイルしだい。それぞれの利点を頭に入れながら、今後の暮らしづくりに役立ててみてください。

今回教えてもらったのは……