春から夏へ、そろそろ薄手の服やTシャツの出番が増える季節になりました。この時期の衣替えで気をつけたいこと、クローゼットを見やすく整えるためのポイントを専門家に教えていただきました。お話を伺ったのは、クローゼット専門整理収納アドバイザーのmayaさんです。

HOUSTO 編集部

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衣替えは、「着たい服」「好きな服」を見極める絶好のチャンス

mayaさんは、横浜を拠点にお片づけサポートやクローゼット整理レッスンを行う整理収納アドバイザー。ファッションが大好きで、以前はクローゼットからあふれるほどの衣類を持っていたそうです。
大量の衣類を手放し、すっきり暮らしを手に入れた経験から、「クローゼットは収納よりまず整理することが大切」だとmayaさんは言います。

「量が多いとそれだけ管理の手間が増え、本当に好きな服、着たい服が埋もれてしまいます。衣類を出し入れする衣替えは、服を手放すいい機会。季節外の衣類はすべてしまい込むのではなくて、『これは来年も着たい?』『生地が傷んでいない?』と1点1点向き合ってみてください。そうすれば、手元には好きな服や着たい服だけが残るはずです」

衣替えのコツ1 気候に合わせて段階的に。気合いを入れず、気楽に取り組んで

衣替えというと、春夏と秋冬で年2回行うという印象が強いですよね。重い腰を上げてやり始めたものの1日では終了せず、クローゼットがゴチャゴチャのまましばらく放置してしまうという人も多いかもしれません。

「大掃除のように大がかりにせず、少しずつ進めるとラクですよ! 例えばわが家では、3月頃に黒いダウンジャケットやファーアイテムなど厚手の冬衣類をしまうプチ衣替えをします。その後、5月くらいに本格的に夏のクローゼットにチェンジ。そろそろ新しい秋物を買いたいなと思う10月頃にもプチ衣替えを実施。寒さが本格化してきたら、厚手の衣類を出します。少しずつ進めることで、それぞれの衣替えは短時間で完了。クローゼットがすっきり整いやすいんです」

衣替えのコツ2 「絶対に着ない」と分かっている衣類はすぐ手放す

フリマアプリなどで販売する予定の衣類は、衣替えタイミングで手放したほうがいい? それとも、その季節が来るまで保管しておいたほうがいい?

「不要だと判断した時点で手放すことをおすすめします。秋冬服が高く売れ始めるのは夏の終わり頃からですよね。でも、出品するまでの間は自宅で収納スペースを圧迫することになります。せっかく手放そうと思ったのに、保管しているうちにその決心が鈍ってしまう可能性も…。ただし、無理に手放す必要はありません。判断に迷うようなら保留にしてもいいと思います」

衣替えのコツ3 ハンガーはすべてそろえることより、数を絞るほうが大切

クローゼットのすっきり見せで大切な要素、それはハンガー。ハンガーをそろえるテクニックはおなじみですが、全部統一するのは意外と難しいですよね。

「すべて同じでなくても大丈夫。アイテムごとに2、3種類までに絞れば見た目は整います。私が主に使っているのは『MAWAハンガー』で、トップスとボトムをこれらで統一しています。衣類がずり落ちず、型崩れしにくいし、デザインもとてもシンプルです」

mayaさんはもう1種類、別のハンガーを使用しています。その理由は?

「ライトアウターは竹製ハンガーにかけています。幅が広く、表面がツルッとしているので、外出前に片手でさっと取れるのがポイント。これは『IKEA』のティエナレ(現在は販売終了)です」

mayaさんによると、すっきり見せの秘訣はハンガーをすべてそろえることより、ハンガーの数を増やさないこと。

「衣類が何着あれば自分らしいおしゃれを楽しめるのか、ハンガーをかける場所に対してハンガーを何本にすればゆとりが生まれるのか。この2点を考えて、ハンガーの数を決めてみてください。ハンガーにかけた衣類が多すぎると選びにくくなるし、ラックがギチギチになるほどハンガーをかけていると出し入れしにくくなります。一度決めたら、それ以上ハンガーの数を増やさないことも大切です」

衣替えのコツ4 色柄で収納場所を分けるとすっきり感アップ!

次は、扉のないクローゼットに衣類を収納している場合、衣類の種類によってハンガーとたたみ収納を併用している場合に効果的なコツです。

「インパクトのある柄や、鮮やかなカラーの衣類がハンガーラックにかかっていると、どうしてもゴチャゴチャした印象に見えてしまいます。そんなときはあえて見せず、しまうのも手。私自身もハンガーにかけるのは部屋のインテリアになじむ衣類だけにして、派手な色柄のモノはたたんで引き出しに収納しています」

衣替えのコツ5 季節小物もクローゼット近くにセットで収納

セットで使うものは近くに収納するのが、お片づけのセオリー。クローゼットに関しても同様です。サングラスや帽子など出番が多くなる夏小物は、衣類のすぐそばに収納場所をつくりましょう。

「わが家では、ハンガーラックの奥の壁に帽子置き場を設けています。使用しているのは『無印良品』の壁に付けられる家具シリーズ(写真のものは、現在は販売終了)。同じく無印良品のステンレスひっかけるワイヤークリップで帽子を引っかけています」

【番外編】衣替えが面倒なら、オールシーズンたたみ収納がおすすめ!

それでも衣替えがおっくうに感じるという人に、とっておきの方法をmayaさんが教えてくれました。それは、すべてたたんでチェストに収納する方法です。

「チェストの引き出しに春夏服、長袖などと分けて収納してみてください。季節の変わり目には、引き出しを使いやすい位置に入れ替えるだけ。取り出しやすい高さにオンシーズンの衣類が入った引き出しを配置するのです。これで、面倒な衣替え不要で1年じゅう衣類を管理できます」

ただし、これは衣類をたたむのが面倒でない人向け。また、チェストの中で衣類が埋もれないよう、引き出しは20cmから25cmくらいの高さを選ぶのがよいと言います。

「たたんだ衣類が倒れないよう、ブックエンドなどで適度に仕切るとより見やすくなりますよ」

いかがでしたか? 本当に着たい服を見やすく、すっきりしまう衣類収納の考え方をお届けしました。秋冬の衣類は厚手のモノが増えて収納にも管理にも手間がかかるから、クローゼットの整理は今のうちに! ぜひ参考にしてみてください。

今回教えてもらったのは……

  • クローゼット専門整理収納アドバイザー
    mayaさん
    整理収納アドバイザー、衣類収納アドバイザー。買い物依存だった過去の経験から、片づけられない人に寄り添う整理収納サポートを実施。オンラインでのグループレッスン、自宅セミナーなども定期的に開催している。

    https://www.instagram.com/maya_yokohama/

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