いつも何かを探している、なんだか少し暮らしにくい…の正体は、もしかすると「紙の収納」がうまくできていないからかも?ということで、書籍片手に編集部員が8年越しの溜まりに溜まった紙片づけを実践。片づけアドバイザーの石阪京子さんのコメントも交えてご紹介します。

編集部・ライター村藤

編集部・ライター村藤

家事も育児も『超効率派』という名のズボラを愛する30代ライター。夫・息子(2歳)と都内賃貸で暮らしています。

きっかけは「俺のマイナンバーカードどこいった事件」

私、ライター村藤は、やんちゃ盛りの2歳息子と夫とともに、都内の賃貸マンションに暮らしています。わが家は夫婦ともに無駄なものは持たない主義のため、比較的モノは少なめ。「うちは割と片づいている」とこれまで高を括って生きてきました。しかし、そんな私の鼻をへし折ったのが、先日わが家で勃発した「俺のマイナンバーカードどこいった事件」でした。

夫が放った「パスポート更新したいんだけど、俺のマイナンバーカードどこ?」という何気ない一言。いつもの保管場所をのぞくも……ない、どこにもありません。家じゅうをひっくり返して探し回った末に見つかった場所は、なんと自宅プリンターのスキャナーの中!年末の書類作成の際にスキャンして、そのまま挟まって数か月放置されていたのです。

この事件をきっかけに、大事な紙をちゃんと管理できていないかも!? という不安がふつふつと湧いてきました。こどもが生まれてから、管理すべき紙は倍増。引っ越し8年目にして、ようやく私は重い腰を上げたのです。

「片づけている」は、実は「移動している」だけ?

紙片づけ〜書類の収納を実践するにあたり、今回参考にしたのは、片づけアドバイザー石阪京子さんのご著書『見るだけでわかる!図解紙片づけ』(ダイヤモンド社)です。

前回の取材で、石阪さんから直接お話を聞き、「家の中の紙は9割が捨てられる!」という言葉に、これならズボラな私にもできるかもと背中を押され、書籍を片手に取り組むことにしました。

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まずは、皆さんに現状をお見せしたいと思います。

こちらがわが家の通常時のリビングです。
先ほど「うちは割と片づいている」といったことをお詫び申し上げます……。

デスク横の棚にはいろいろなモノが集まってきています。

積み上げられた仕事関連の書籍や書類、こどもの絵本、クリアファイルに無造作にまとめられた紙モノ、そして謎の収納ボックス(?)に詰め込まれたレシートなどなど。モノがあふれかえっているほどではないけれど、なんだかスッキリしない。みなさんのご自宅でもこのような状況は結構あるのではないでしょうか?

ここは家族共有のリビングですから、仕事を終えるとテーブルの上に置いた書類や書籍たちは片づけます。ここで言う「片づけ」とは、俗に言う「移動」のこと。紙の束はそっくりそのまま別室の机の上にお引越しするというわけです。

石阪さんのチェックポイント!

石阪さん

石阪さん

お仕事関係の紙と大事な紙が混じって置かれているような…?
重要な紙が紛れてしまっていたら大変ですね。

まず手始めに必要な紙、いらない紙を仕分ける

まずは、「入ってくる紙の処理方法」という便利なチャートを見ながら、必要な紙と不要な紙を仕分けていきます。

参考【石阪式・紙の4分類】

・一見して不要な紙はすぐに捨てる:DM、チラシ、期限切れクーポン。
・一瞬迷う紙は確認して捨てる:銀行や役所からのハガキ。中身を見て用が済めば捨てる
・書かれた情報だけが必要な紙はスマホ保存:園の行事予定、献立表。写真に撮って「データ」へ
・紙自体が必要なものはファイリング:契約書、振込用紙、受診票など、「紙自体」に価値があるもの

→詳しくは『見るだけでわかる!図解紙片づけ』(ダイヤモンド社)(P52)を参照。

わが家の収納の中からも、あとで見ようと残しておいたアパレルやコスメのDM、期限切れクーポンなど。気づかぬうちに溜め込んでいたものがポロポロと出てきました。不要なものは捨てる!と日頃気をつけていたはずが、意外と管理しきれないもの。それらを捨てるだけでも、だいぶ気持ちはスッキリします。

そして早速、作業中に見つけてしまいました。未開封封筒の山の中から、支払い忘れていた火災保険更新の封筒を!支払い期限はまだ少し先でしたが、放置していたら無保険状態になっていたかもしれません……。おお、こわい!

石阪さんのチェックポイント!

石阪さん

石阪さん

ハガキや封筒、届いた紙は、必ずすぐに開封して中身を確認しましょう。

こどもの作品、お金関連の記録…これどうする?を解決!

とはいえ、仕分けてみると、これはどうしたらいいのだろうと手が止まってしまうものもいくつかありました。具体的に私が迷ったものの例をあげてみます。

具体例① こどもの保育園の作品は「データ化して手放す」

一番の難所は、息子が持ち帰る絵や工作。全部は残しておけないけれど、捨てるのも忍びない……。そこでスマホで写真を撮って「データ化」することに。SNSで見たこどもの作品をデータ化してステッカーにするという素敵なアイデアをいつか実践してみたいなと思っていたので、これを機に作品の現物保管はやめ、すべてデータ化しました。物理的な執着から解放されるだけで、すっかり気持ちも楽に!

具体例② 取扱説明書も「データ化して手放す」

家電の取扱説明書は、これまでポケットファイルに保管していましたが、あまりに増えすぎてファイルがパンパンに……! 書籍から、「トリセツ」という便利なアプリでわが家の家電の説明書はほぼアプリで検索できることがわかったので、思い切って保証書以外はすべて処分することにしました。

具体例③ ねんきん定期便・ふるさと納税の紙は「確認して捨てる」

頻度は多くないけれど、何気に困っていたのがこの2つ。お金に関わる書類はなんとなく捨てがたいと思い込んでいましたが、こちらも書籍片手に石阪式の処理方法を実践!
ねんきん定期便で送付される情報は、職歴や納付状況に間違いがないかを確認すれば破棄してOK。そしてなんと日本年金機構の「ねんきんネット」(要登録)でも同じ情報が閲覧できるではないですか!ということでこちらは、情報の所在が判明したので、安心してシュレッダーへかけることができました。
続いてふるさと納税関連の書類について。寄付先の自治体から送られてくる封書をひとつずつ開封して「寄附金受領証明書」のみ抜き取り、他は廃棄します。私は、確定申告をしているので、「マネー」ボックスの中に「ふるさと納税控除(または寄付金控除)」の個別フォルダーを作って保管しました。
ちなみに、ワンストップ特例制度を利用した人も同じ手順で一時保管をして、住民税に反映されているかを確認したあとは破棄してOKだそうです。

石阪さんのチェックポイント!

石阪さん

石阪さん

紙の用途がわからないときは、発信元に問い合わせて内容を把握することが大事です。

そのほかにも銀行から届く紙や古い預金通帳など「これはどうしたらいいのだろう」と判断に迷う紙TOP25の片づけ方を指南する便利なページがあるので、こちらもぜひチェックしてみてください。
→詳しくは『見るだけでわかる!図解紙片づけ』(ダイヤモンド社)(書籍P168)を参照。

残す紙の管理は、5秒で取り出せるホームファイリングで

仕分けが終わったら、次は「管理」のフェーズです。
石阪さんが提唱する、「5秒で取り出せるホームファイリング」を実践してきます。事前に、「無印良品」のA4ボックスと個別フォルダーを用意。以下のカテゴリーのBOXを作成して、残す紙を投げ込んでいきます。

<ホームファイリングの基本カテゴリー>

・暮らし:パスポート、マイナンバーカード、パスワード控など
・健康:保険証、母子手帳、予防接種の書類など
・マネー:通帳、控除証明、納税通知書など
・教育:園・学校のスケジュール、習い事の書類など
・取説・保証書:厳選した最低限の紙類
・待機:判断待ちの紙。その日のうちに空にするのが大前提!

わが家は基本のカテゴリーで十分でしたが、たとえば、お子さんがいない家庭なら「教育」は不要。逆に「受験」や「介護」、人によっては「推し活」というボックスを作って活用という方法もあるようです。個々のライフステージに合わせてホームファイリングのアレンジをする例も書籍に紹介されているのでぜひ参考に!
→詳しくは『見るだけでわかる!図解紙片づけ』(ダイヤモンド社)(書籍P84)を参照。

石阪さんのチェックポイント!

石阪さん

石阪さん

紙が少なければ、暮らしボックスと教育ボックスなど、相乗りしてコンパクトにしてもOKです。ちなみに、わが家は待機を入れて3ボックスにまとめています。

ファイリングのおすすめアイテム

ホームファイリングには「紙の検索性を上げる」という目的があるため、便利グッズの活用も実践。それぞれサイズの違う紙をパッと探しやすく、取り出しやすくするために個別フォルダーや持ち出しフォルダー、ポケットリフィルなどの活用についても参考にしてみました。
→詳しくは『見るだけでわかる!図解紙片づけ』(ダイヤモンド社)(書籍P88)を参照。

「あれどこいった?」がなくなるだけで、日々のストレスが解消!

残す紙をすべてボックスへ仕分けして、紙片づけは一旦完了!
必要な紙、いらない紙の仕分け〜ホームファイリングまで、だいたい6時間ほどでわが家の8年分の紙片づけを終えることができました。
これまで紙の溜め込み場になりがちだったリビングテーブル横の収納棚も移動し、ファイルボックスの置き場も整えました。

リビングテーブルを占拠していた紙の山は消えて、以前のような、別の部屋へ一時的にお引越しという悪習慣もなくなりました。ファイルボックスへの仕分けで「あれどこいった?」という小さな日々の“探すストレス”がなくなりました。

そして、わが家にとってありがたかったのは「待機」ボックスの存在。
日中仕事や子育てで紙の要・不要は後回しにしがちですが、「待機」ボックスに投げ込むことであちこちに紙が散らばる心配はありません。毎晩こどもが寝静まったあと、ボックスの中身を取り出してササっと仕分ける。入ってきた紙を、その日中に処理するという習慣が、今日もやってやったぞ!と小さな自己肯定感にもつながります。

石阪さんのチェックポイント!

石阪さん

石阪さん

家計や財産管理をスムーズにするための「紙片づけ」は、単なる整理整頓ではなく、「いざという時に家族が困らない仕組み作り」です。著書にはデータ化のやり方も詳しく載っています。紙片づけをすれば頭の中の「なんだか忙しい」からも解放されますよ。

「なんだかスッキリ片づかない」という方におすすめしたい紙片づけ。ひとりで実践するには心許ないという方は、ぜひ書籍を相棒に実践してみてはいかがでしょうか?

今回アドバイスをもらったのは……

  • 石阪京子さん
    片づけアドバイザー。宅地建物取引士。夫と不動産業を起業後、理想の家を手に入れても片づかない現実に直面。「家一軒まるごと」の片づけ修行を経て、リバウンドしない独自メソッドを確立。数々の方法で失敗してきた人たちが最後に辿り着く「駆け込み寺」となっている。著書に『見るだけでわかる!図解紙片づけ』(ダイヤモンド社)など多数。
    公式サイト:https://tidy-newsstyle.com
    Instagram:https://www.instagram.com/kyoko__ishizaka/
    公式ブログ 片づけの向こう側:https://kyokoishizaka.blog.jp/

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