収納について考えるとき、つい忘れてしまいがちなのが「安全性」への意識。 大事なのはどうしまうかではなく、いかに安全に取り出しやすく使いやすい環境を整えるか。住生活アドバイザー すはらひろこさんに、ものを安全に心地よく使うための収納法を伺います。安心収納のキホンを押さえ収納プランを考えていきましょう。
【ランドリースペース(洗面所/脱衣所) 編】
洗剤や柔軟剤、洗濯用のハンガー、タオル、洗面道具、メイク道具、ドライヤー、日用品のストックなど、雑多ものが溢れてしまいがちなランドリースペース。限られた空間だからこそ、必要なものを効率的に収納し、安全で使い勝手のよいスペース整えたいもの。ゾーンごとに収納のポイントを知って、身仕度や洗濯がスムーズに行える空間づくりを考えてみませんか。
ZONE1:洗濯機まわり
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収納空間の少ない洗濯機まわりは、棚の付いたランドリーラックを使用したり、ものを吊り下げて収納したり、空間を上手に活用する工夫が必要です。組み立て式の収納用品はグラついて不安定にならないように、しっかりと設置しましょう。
そして、使用頻度が多い洗剤や柔軟剤、洗濯用のハンガーなどは、洗濯機の前に立ったまま手に取れる位置に収納するとより使い勝手のよい空間に整います。
配置の際に気をつけたいのは、重たいもの、壊れやすいもの、落ちてきたら危険なものを目線より高い位置に置かないということ。 また、ハンガー類はからみやすいので収納ボックスなどを使って種類ごとに分類して、崩れ落ちてこないようにすることが大切です。
ZONE2:洗面台まわり
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石鹸や歯磨きのセット、ヘアケア用品、スキンケア用品など、ものが多くて生活感が出やすい洗面台まわりですが、できるだけ衛生的に整えたいスペースです。掃除がしやすいように、目に見える場所に出しておくものは最小限に抑えることをおすすめします。
新しいものを購入したら、古いものは処分するといった定期的な見直しを行っていきましょう。とくに、直接肌につけるスキンケア製品は一度開封してしまうと劣化のスピードが早まりますので、使いかけのまま長期間放置することがないように。
ZONE3:洗面台下
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収納空間が少ないランドリースペースの中で、行き場のないものたちをアレコレと洗面台下に溜め込んでしまう方が多いのではないでしょうか。さまざまな用途の洗剤、掃除道具、日用品のストックなど、大容量を収納できる収納場所ですが、奥の方は管理がしにくく、スペースいっぱいにものを詰め込むと湿気もこもりやすくなってしまいます。スペースには余裕をもつように心がけましょう。
つっぱり棚やコの字ラックなどの収納用品を使用する、あるいはアイテムの種類ごとにカゴに分けて整理すると奥のものも引き出しやすくなり便利です。
ZONE4:床
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洋服を脱ぎ着する脱衣所としての役割も兼ねるランドリースペースでは、裸足になることも多いはず。つまずいてケガをしないように、ものを床に直置きするのは避けます。また、脱いだ衣類や使用後のタオルなど洗濯ものが散らからないように、ランドリーバスケットを使用してまとめる工夫を行いましょう。
ZONE5:子どもの手が届く場所
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洗剤、漂白剤、染み抜き剤等の子どもがうっかり触って危険なものは、子どもの手の届かない場所で管理する、戸棚の中に入れて管理するといった注意が必要です。また、小さな子どもがいらっしゃる家庭では洗濯機事故を防ぐ安全策として、洗濯機置き場に扉を付けるなどしておくとよいでしょう。