東日本大震災以降、高まる地震対策への意識。けれど、住まいの家具類の耐震をお忘れでは?
ここでは耐震収納の必要性と正しい知識を紹介。毎日の生活に無理のない範囲で安全性に配慮した美しい収納をめざしましょう。

HOUSTO 編集部

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東日本大震災以降、高まる地震対策への意識。けれど、住まいの家具類の耐震をお忘れでは? ここでは耐震収納の必要性と正しい知識を紹介。毎日の生活に無理のない範囲で安全性に配慮した美しい収納をめざしましょう。

部屋の中に壁掛けの時計、大好きなアーティストの写真や絵画など、落下しそうなものはありませんか? 続いて落下防止策について考えます。

「時計や額の固定には、取付ける位置の確認を行いましょう。壁に厚みのある場所、壁裏に柱がある場所などが最適。また、取付けの際、釘ではなく、ネジ型のフックを使用すると抜け落ち難く安全です。フックのタイプもL型・C型を使用することで、落下の被害を低減できます」(松島氏)。落下を想定して、ガラス素材の割れやすいものは、強化ガラスやアクリル、プラスチックなどの素材にするという選択肢も。

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部屋を彩る雑貨やオブジェ類をタンスやラックの上など高い場所にディスプレイする際も、落ちてきても危険がないか配慮を怠りなく。

さらに、マンションの高層階では、下層階に比べて揺れが大きくなる傾向があり、家具類の転倒、落下に加え、移動が生じる可能性があります。キャスター付きの家具等は特に移動しやすいため注意が必要。家具類を購入するときは、デザイン性や機能性とともに、耐震性も意識したもの選びを行うなど、日頃から見極める判断力を養っておくことも重要といえるでしょう。

最後に、忘れてはならないのがメンテナンス。完璧な耐震策を施しても、チェックを怠っていては、いざというときに効果を発揮してくれません。耐震棒にゆるみがないか、ネジ穴がゆるんでいないか、経年劣化で粘着力が弱くなっていないか、定期的に確認を行います。

部屋の掃除や片付けのついでに、きょうこそ大きな地震に備える絶好のタイミングですよ。

(おわり)

ゲストプロフィール

松島 康生さん


東京都出身。災害リスク評価研究所代表。災害リスクアドバイザー。これまで行政向け防災コンサルタントとして地震被害想定調査や地域防災計画、ハザードマップの業務に携わる。現在は災害リスク評価研究所を設立し、住宅や企業向けに地震や風水害が発生した時の危険度をあらかじめ調査し、防災対策のアドバイスを行う。
→http://www.saigai-risk.com

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