昨年からスタートした、東京と長野とのデュアルライフ。セカンドハウスのリフォームにはもっと時間がかかるだろうと思っていましたが、はじめにこの家を建てたハウスメーカーの尽力もあって、短期間できれいになりました。今回は、ここまでにかかったコストをざっと公開したいと思います。
想定外にお金をかけてしまったリフォーム
信州に早い秋が訪れるころ、1ヶ月ほどでセカンドハウスのリフォームが終わりました。正直「あっという間だったな〜」という感想です。基礎があるのは大きいのでしょう。イチから建てるのとはずいぶん違うと思いました。
ハウスメーカーにお願いしてリフォームしたポイントは、下記の通りです。
屋根の葺き替え、外壁の塗装
駐車場スペースと庭の地ならし
表にグレーチング階段、照明の設置
玄関ポーチの階段再建
玄関の床、収納扉、照明の変更
玄関から2階踊り場までの壁紙変更
LDKの壁紙と巾木など変更、扉取り替え、可動棚の設置、照明のための電気工事
キッチンを新規購入、棚板取り付け、タイル工事
洗面所の扉を撤去
洗面所の壁紙変更、棚板取り付け、照明の変更
2階、書斎の壁紙変更
2階ベランダの防水シート取り替え
…これでざっと800万円ほど。
室内をあまりいじらなければもっとコストカットできただろうと思いますが、計画している間に欲が出て、あれもこれもと追加した結果です。DIYができたらまた違ったのでしょうが…でも、ここから先は何かしらDIYに挑戦してみたいと前向きに考えています。
セカンドハウスBefore & After
「そのままでいいか」なんて思っていた2階の小部屋も、しっかり壁紙を落ち着いたグリーンに変え、気分は人気作家の書斎です。これで息子の勉強もはかどってくれるとよいのですが…。
2階にはほかに寝室が2つありますが、ここは照明を取り替えただけで、特に手を入れませんでした。ここまでくると全部壁紙を変えたいという衝動に駆られています。今度こそ自分でやってみるか…。
新しくしたシステムキッチンは「T O T O」のミッテというシリーズ。とても使いやすくて気に入っています。吊り棚を撤去したので、収納がどうなるかなと心配していましたが、かなり容量があるのと、動線上に可動棚をつけたことで解決しました。
ガスコンロや水栓は、ハウスメーカーの担当者Iさんが個人で持っていた新古品を譲ってくれたので、ずいぶん安くすみました。
玄関はグレーの壁紙にして、照明も位置を変更、人感式に。
棚ごと取っ払ってしまおうと思っていた高さのある収納は、扉を取り替えて生かしました。ここに構造上大切な柱が入っていたためです。収納力があるので、結局便利に使っています。
壁紙がベリベリ剥がれて悲惨なことになっていた洗面所も、この通りきれいに。玄関と同じグレーの壁紙に変えました。内側に開いて動線を妨げていた扉は撤去。そのかわり、布をかけています。これは湿気対策にもなりました。鏡ごしに洗濯機が見えていますが、これは壊れていて使えません。いつか買うつもりです。
昭和の洗面台はそのままに。
水栓と照明だけ取り替えてもらいました。棚のアクリル扉は昔のままで、いい感じです。大きな鏡も残しました。
LDK全体はピンクベージュの壁紙に。
はじめ妻が「ピンクの壁がいい」と言ったとき、「そんなファンシーな色、大丈夫か!?」と心配になりましたが、仕上がってみると意外としっくり。壁にかかっているのは、妻が祖父から譲り受けた熊谷守一の絵画です。妻はこの絵画から、壁紙の色を連想して決めたそうです。カーテンと借景の緑も、絵画とよく調和していると思います。
リビング側の照明が決めきれず、Iさんの提案でダウンライトを採用しましたが、これはリーズナブルかつ調光もできるので、とてもよかったです。
日が暮れてくると、またいい雰囲気です。
こういう光の具合になると、すぐお酒が飲みたくなるのは私の悪い癖です。
予想外にかかったお金
「第五回」でも少し触れましたが、長年放置されていたこの家の周囲は樹木が伸び放題。屋根には木の実が落ち、芽が出ているほどでした。繁った木々の葉で光が遮られて薄暗く、湿気もありました。
今後屋根を守るためにも、また日当たりをよくするためにも、木の伐採は必須。
前もって地元の木こりさんにお願いしていましたが、かなり混み合っているとのことで、リフォームの後にようやく伐採工事となりました。
こちらが1本伐採するのにかかる費用は約3万円。20本以上伐採し、諸経費込みでトータル71万5000円也…。
こちらは伐採途中の様子。
伐採完了!すっきりです。室内の採光もずいぶんよくなりました。
そのほか、手続きにかかった費用、先に行ったトイレのリフォーム、買い足した家具や生活雑貨などをトータルすると、1000万円ほどかかった計算になります。当初500万円以下で考えていた予算の倍以上ですが、物件購入の金額がなかった分、思いきることができました。もっと欲を言うなら、窓をリフォームして寒さ対策をしたい。お風呂も変えてみたい。などいろいろありますが、その前に自宅のリフォームが必要になりそうです。
セカンドハウスを持つメリットは大きい
お金の使い方は、家庭によってそれぞれです。クルマにお金をかける人もいるでしょうし、毎回違う場所でいろんなホテルに泊まりたいという人もいると思います。わが家の場合はこうしてセカンドハウス購入にお金をかけたわけですが、もうひとつのわが家が山の上にあるという安心感、苦しい東京の夏から逃げられる解放感、新たなコミュニティと地方の美味に出合える満足感などなど、メリットは想像以上に大きいなと感じています。
最近は地方自治体の推奨や、空き家のマッチングサイトなど、安価にセカンドハウスを手に入れるチャンスがたくさんあります。DIYが得意であれば本当にリーズナブルにデュアルライフが実現できると思うので、考えている人にはぜひセカンドハウス探しをはじめることをお勧めします。
2023年に出合った信州の家。2024年はこのコラムで建物の変化を見ていただきました。リフォームが終わってデュアルライフはまだまだはじまったばかり。次回からは、セカンドハウスの“楽しみ方”にフォーカスして引き続きお届けしたいと思います。
では、またお会いしましょう!