HOUSTO編集部によるコラム。今週は編集部 栗谷川が、自宅の洗面所の「惜しい収納」をスッキリさせるまでをレポートします。

編集部・栗谷川

編集部・栗谷川

読書、映画、料理などインドアな趣味が大好き。夫・娘・猫2匹と東京都内で暮らしています。整理収納アドバイザー。

お久しぶりです。編集部の栗谷川です。
普段、HOUSTOの取材で収納のプロの先生にお話をお伺いする機会が多いのですが、恥ずかしながら私はど素人+めんどくさがり屋で、理屈を理解しておウチの収納を見直しても、数ヶ月経つとなんとなく形が崩れて……という状態が続いています。

この、頑張ったけど微妙に崩れた収納の見本である「惜しい収納」。
もしかしたら共感いただける方が多いかも!? と思い、今回思い切ってわが家の惜しい収納を見直すまでを公開してみようと思います。

小分けにして整理したつもり。でも中身の検証はしない。……これぞ「惜しい収納」です。

これが、わが家の洗面台下収納。
上段右の黒いボックスと、下段右のポーチ2つにスキンケアアイテムとメイク道具を入れています。
薄目で見ると、一見片付いているように見えるかもしれません。
が、このボックスと2つのポーチの中がブラックボックスとなっているのです……。

ちなみにメイクをする時は、こんな状態で行っています。
この使いづらさ、伝わりますか?
せっかく洗面台の左右にスペースがあるのに、ボックスやポーチでスペースが塞がれ、肝心のメイク道具を広げる場所がないのです!
そもそも、メイク道具のポーチが2つもあるけれど、私は割と薄化粧派。
こんなにアイテムを持っていても、取り出すアイテムなんてそうそうないはず。
なのにスペースは全くない!

「小分けにして整理したつもり。しかしスペースだけを取って使い勝手はよくない」
これぞ、惜しい収納の見本です。

ちなみにボックスの中身はというと……
自分的にはスキンケア用品をまとめているつもりなのですが、洗顔ターバンやマスクにハンドクリーム、さらには太田胃散(!)などがぐちゃっと収まっています。
そのくせ、スペースが微妙にスカスカしていて、このボックスを引き出すたびにスキンケアのボトルが必ず倒れてボックス内で転がることにいつもモヤっとしています。

そしてよくよく見ると、紙製ボックス自体、ボロボロになっています……。
洗面台のような湿度の高いところに、紙製BOXはNGですね。
これは惜しい収納、というよりダメな収納例です。

最終的にどういう収納にしたいのか、一旦理想を考えてみる

この有様にすっかりモヤモヤしていた私は、理想の収納を考えて見ました。
・スキンケアとコスメを一括で収納したい(ボックスとポーチで分けない)
・コスメの数を厳選したい
・スキンケアボトルは、引き出しても倒れないようにしたい
・ボックスの素材を変えたい
以上の4つが理想かな、と考えました。
本当のことを言えば、今すぐおしゃれなボックスが欲しいと思い画像検索をしましたが、過去の取材で学んだ「収納道具は仮のものを使って使い勝手を確認」という鉄則を思い出し、スマホをそっと閉じました……。

SNSの「あ!これ欲しい!」にちょっと待った! それは本当に必要?

本多さおりさんに学ぶ、こどもが成長しても使えるフレキシブルな「収納家具」。

整理整頓の基本、まずは全部出してみる

まずは持っているものの把握からスタート。
広めの場所で、ボックスとポーチの中身を全部出しします。

太田胃散のみならず、頭痛薬や絆創膏まで発掘。
いつも邪魔だと感じていたテスター化粧品もゴロゴロ。
アイシャドウもカラーリップもわんさか出てきますが、実際に使っているのはその一部。そもそも、テレワークやステイホームの影響でメイクをする頻度が激減したのに、全くメイク周りの収納を見直していないのがごちゃつきイライラの大きな原因かもしれません。

こちらが、普段使うものを残した写真。
……ではなく、使わないものを残した写真です。
上の写真と比べてお分かりですか?ほぼ、数が変化していません。
ということは、普段こんなに「使わないもの」に囲まれて毎日メイクをしていたのです!
どうりでスペースがないわけだ!

使用頻度の高いものを、フィットする収納道具にしまう

とりあえず、スタメンを元から使っていたボックスに収めます。
少ない!スキンケア+メイク道具を合わせてもこんなボリュームです。
このボックスに入れたままだと、使うたびにゴロゴロ中のものが転がって、使いづらそうです。

ということで、つかっていなかった「IKEA」の仕切用ボックス(水に強いプラ素材)を引っ張り出し、試しに収納。
メイク道具は縦状のものが多かったので、小さなボックスを使って立てて収納を。
スキンケアボトルを立てて収納し横に洗顔ターバンを入れると、抑えになって倒れる心配もなさそうです。

ここまでやって約10分。今までモヤモヤしていた時間は合計どのくらいだろう……

ボックスから出しても、こんなにスッキリ。鏡を置いて、化粧をするスペースも生まれました。
ここまで来ると、新しいボックスを買う気持ちも抑えられ、いまのものでしばらく様子を見ようかな、と思えてきます。

収納の見直しに取り掛かってからこの状態までが、約10分程度。
家族が介さず自分が管理できる小さなスペースだと、このくらいの時間で収納の見直しができます。

今までモヤモヤ、イライラしていた時間は何時間にも及ぶ気が……
少しでもモヤっとしたら、次の空いた時間に早速手をつけることでこの時間を節約できるかもしれません。

ちなみに、使用頻度が低いメイク道具は「いまはまだ使わない」を集めたポーチにIN。また人と会う機会が増えたり、秋冬物のメイクに変わった時に収納を見直す予定です。

わが家に多数存在する魔窟の一つだったメイク周りの収納を公開するのは、お目汚しでもありとてもドキドキしてしまいましたが、取りかかるとすぐスッキリした気持ちに!
テレワークの休憩時間の10分に、眠る前の10分に。
小さなスペースから、無理のない範囲で収納の見直しをスタートしてみませんか?