67平米のマンションで、快適な4人暮らしを実践しているライフオーガナイザーの手塚ちさとさん。長男・長女の中学受験に際し、学習スペースには独自の工夫をこらしてきました。
提案するのは、こどもの個性に合わせた片づけ方法。今回は膨大に増えるテキスト、プリント類の整理について、ユニークな方法を教えてくれました。
教科別収納も「横置きスライド方式」にしたら、机の上が片付いた!
冬もいよいよ本番。関西の中学受験の波が終わると、いよいよ関東も受験シーズンがスタートします。
前回、きょうだいのワークスペースのつくり方について教えてくれた手塚さんは、昨年、長男の中学受験を終えられたところ。来年は長女の中学受験が控えています。
中学受験は、整理が命。手塚さんも、いろいろと試行錯誤をした結果、ある整理方法にたどり着いたそうです。
「中学受験で使うテキスト、プリントは本当に莫大ですよね。長男は、もともと片づけが得意というわけではなくて、机の上にどんどん課題が積み重なっていった時期がありました。『片づけよう』と促すのですが、毎週増えていくプリントでお手上げ状態に。あるとき本人に、『どうやったらきれいになると思う?』と問いかけてみたんです。すると、『机の上のものを、そのままスライドできたらいいと思う』と答えたんですね。なるほど、と思いました」
ファイリング・ボックス収納が合わない子もいる
そこで手塚さんは、丸ごと横置きにする収納方法を提案します。
「長男には、塾から帰ったら、そのままがさっと置いて、やるときにそのまま取り出して、というやり方が合っていたと思いますね。横置きするとを割り切ったら、机の上はあまり散らからなくなっていったんです。終わったものをファイリングしたり、ボックスに立てたりするのもなかなか手間で、片づけに苦手意識のあるお子さんには、習慣化しづらいと思いますね」
勉強は、いつでもキリよく終わるわけではありません。途中で休憩したり、ご飯を食べに席を立つことはよくあること。その都度いちいち閉じてしまうと、再度取り掛かる時に時間がかかったり、集中力が途切れたりします。
中学に入っても、この方式を踏襲。長男の半個室には「IKEA」の本棚「ビリー」を置き、「カインズ」の「Skittoスライド仕切り大2枚組」で縦に仕切りを作り、教科別に整理できるように整えました。
「中学生になったばかりのころは、本人も『ファイリングする』なんて言っていたんですけど、やっぱりできない(笑)。横置きなら、科目別の場所に入れるだけで、順序は整わないにしても、プリントがなくなることはありませんし、取りこぼすということはなくなりました。」
中学受験に取り組む妹も、一部を「横置き」収納に
一方、こちらは現在小5の妹の学習スペース。リビングに隣接した部屋で、両親とデスクを共有しています。
「長女の方は、テキスト類も比較的立てて収納することができるタイプなんですが、プリント類はやっぱり横置きがいいなと思いましたね。折り畳んでしまうと、やるべき場所が見つかりづらくなってしまいます。終わったものはどんどん下にたまっていって、ある程度の量になったら、ボックスへ移動させています」
こちらは縦に仕切りはつけず、ざっくりと教科別のプリント置き場に。棚板にラベリングをして、サッと目的のプリントにアクセスできる仕組みです。学年に合わせて、自由にレイアウトを変えればOK、と手塚さん。この棚も「IKEA」の「ビリー」です。
リビングとのゾーニングには、スタッキングシェルフを活用。ここにはテキストとノートが縦置きで整理されています。
「長男は完全に横置き型、長女は縦置きと横置きのハイブリッド型。それぞれの個性に合わせて、一緒に片づけ方を模索してあげるのがいいのかな、と思いますね。学習しない時は机の上には何も置かずに、きれいにしておくのが、モチベーションアップにも繋がると思います」
横置き収納を、リビング学習に応用するなら
「ダイニングテーブルの上が散らかって困っている」、というリビング学習派のお悩みはよく聞かれるところ。
「勉強している途中でご飯の時間になって、『テキストを片付けて』。集中力も途切れてしまいますし、どこまでやったのかよくわからなくなるということはありますよね。できれば、ご飯を食べるダイニングテーブルと、学習机は分けた方がいいとは思いますが、スペースに限りがある場合は、収納で工夫をするといいと思います。それこそ、やっていたテキストをそのまま広げてさっとスライドできるような棚を用意しておく。その場合、カラーボックスをたくさん置くよりも、「IKEA」のビリーや、スチールラックのような、背の高い家具を導入する方がおすすめです。横置きしやすい幅がありますし、あまり床面積を埋めないことが、窮屈にしないコツでもあります」
また、この時ならでは…という割り切りも必要だと語る手塚さん。
「中学受験期は本当に特別なときなので、本人がある程度散らかしてしまうのは仕方がないことだと思いますが、親はパッと切り替えて、いつでも勉強に戻れるという工夫を施してあげること。長男の経験から学んだことは、とても大きかったと思います。わが家も来年、長女の応援を頑張ります!」
家庭では、親の協力体制が、過酷な受験期間を乗り越える鍵。スッキリ整った学習スペースと温かいごはん、そしておおらかな笑顔で、頑張るこどもたちをサポートしてあげられるといいですね。頑張れ、全国の受験生!