インテリアにお金と手間をかけたいから、趣味アイテムはほとんど持ちません
整理収納アドバイザーをはじめ、ルームスタイリスト、片づけ遊び指導士などさまざまな資格を持つ片付けのプロ、岡本あつみさん。ただモノを減らす、収納するのではなく、インテリアを楽しむための片づけをモットーにしています。
「一口に『暮らし』と言っても、その中身は本当に人ぞれぞれだと思っています。私自身、暮らしにおけるインテリアの優先順位はかなり高いほう。部屋を好きなモノで飾り、心地よく過ごしたいのです。スポーツやアウトドアにはあまり心惹かれないし、調理道具も最低限しか持っていません。インテリアが最優先。他のことにあまり興味が向かないから、お金とスペースを割くことができるんです」
片づけに悩んでいる人は、もしかするとやりたいことや興味のあることがたくさんありすぎるのかもしれません。
「興味の幅が広いと、それだけモノが必要です。だから置く場所が足りなくなって散らかるのかも。例えばキャンプが好きなら、素敵なオブジェを飾るスペースではなくテントなどを収納する場所を確保するほうが、重要度は高いと思います。キャンプ道具も置きたいけれど部屋のインテリアも素敵に整えたい、と両立させるのはとても難しいことです。自分の暮らしにとって何が一番大切なのか。優先順位を決めることが、暮らしの悩みを少なくしてくれるのかもしれません」
限られたスペースでテイストの違うインテリアを楽しむコツ。コーナーで分ければすっきり
岡本さんの自宅は、インテリアテーマをひとつに絞らず、さまざまなテイストを楽しむミックススタイル。一部屋ですべてを表現しようとすると個性がぶつかり合ってしまうので、部屋ごと、コーナーごとにテーマを設けています。
「いろいろなテイストが好きなので、それらが混ざることなく引き立つようにしたかったんです。部屋ごとに壁紙を変えたり、ペンキを塗り替えたり、DIYや模様替えも頻繁に行なっています」
雑貨などを飾るときも、小さなコーナーを家の各所に設けてそれぞれ独立したスペースに。こちらはマクラメづくりに必要なアイテムを集約した収納棚。
芸術家・岡本太郎さんの作品を飾るコーナーもあります。
見えているところは全部インテリア。プラスチックの収納アイテムは扉の中だけで使う
大きな本棚、そして植物やオブジェ。テイストを絞り込まず、自分や家族の好きなモノを気軽に取り入れている岡本さん。プロとして素敵に飾るテクニックを駆使しているのはもちろんですが、その根底にあるのは「モノをなんとなく選ばない・置かない」という信念です。
「すべてのモノは、この家にある理由がきちんとあります。全部意味があって、全部好き。だからこそテイストがバラバラでも、モノが多くても、一体感があるように見えるのだと思います。なんとなく手に入れると扱いがぞんざいになるし、雑多に見えがち。モノをたくさん持つことが悪いのではなく、思い入れのないモノがたくさんあると素敵に見えづらいし、散らかりやすい。そんな気がしています」
もうひとつの信念が、「プラスチック収納用品は扉の中だけで使う」こと。
「100円のプラスチック収納アイテムを多用していた時期もありました。何か違うと感じても、100円だから気軽に買い直せて確かに便利です。でも、私は心から好きだと思えなかった。ほかのアイテムとの調和も難しかったのです。今は、引き出しや扉の中では便利に使っていますが、それ以外では使いません。見えている部分は全部インテリア。視界に入ってうれしいモノを飾り、収納用品は素材感に気をつけています」
毎週水曜日はオフ。いくらでも仕事できる環境だからこそ、意図的に自分時間をつくる
整理収納サービスや自宅を開放したレッスンなど、慌ただしく働く日々。個人事業主だから、頑張ればいくらでも仕事に時間を使えます。
「趣味が仕事のようなものだからこそ、仕事しない時間を意図的につくっています。今は、基本的に毎週水曜日をオフに設定。友人とランチに行ったり、ヨガをしたり、マクラメづくりに没頭したり。マクラメはBGMをかけたりせず、無音で黙々と制作すると頭がすっきりしてリフレッシュできるんです。日中に少しだけ昼寝の時間を取るのも好き。ずっと気が張っていても、集中力は続きません」
岡本さんの毎日を支えているのは、インテリアが好きという純粋な気持ち。大切なモノが分かると、暮らしはもっとシンプルに整っていく気がします。
今回教えてもらったのは…岡本あつみさん
整理収納アドバイザー、ルームスタイリストとして片付けサービス、インテリアアドバイスなどを行う。マクラメ講師としても活動。
https://www.instagram.com/atsumi.okamoto/