可動棚を設置する際「下地があるかを確認しましょう」とよく言われますが、そもそも壁の中の下地とは?見えないからこそ不安な壁の中の構造や、自分で簡単にできる下地の見つけ方をご紹介します。

HOUSTO 編集部

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そもそも可動棚って?

収納を考えていると必ず生まれるのが「この棚があと10cm高ければ……」という悩み。スパッと解決してくれるのは「可動棚」かもしれません!
可動棚とは、棚板を上下に自由に動かせる棚。壁に棚柱という支柱を固定し、そこに設置した棚受けに棚板を渡す仕組みです。棚柱にはいくつも棚受けの差し込み穴があるので、高さを好きなように変えられるのが魅力です。
扉のないオープン棚だから、扉を開ける幅が取れない狭小住宅でも大丈夫。見せる収納としてディスプレイも楽しめます。

下地がないところには、可動棚の棚柱の設置はNG

可動棚の耐荷重ってどのくらい?」の記事でも紹介した通り、背面サポート可動棚の場合、1段あたりの安全に使用できる耐荷重は20〜25kg前後です。
かなりの重さまで支えられる可動棚ですが、重さを支えるポイントになっているのが、壁に沿って打ち付け設置する「棚柱」です。

棚柱を打ち付ける壁の中の構造は、戸建てなどに多い木造住宅と、鉄筋コンクリートで作られている集合住宅などにより異なりますが、基本は部屋側から「クロス(壁紙)→石膏ボード→下地(木などの間柱)」というレイヤーになっています。

可動棚の棚柱を設置する場合は、下地(木などの間柱)があるところへの設置が基本です。
石膏ボードは強度がなく脆いため、棚柱を設置して重いものを載せてしまうと、棚柱ごと落下する可能性があり大変危険です。

とはいえ、下地のない場所にイメージ通りのサイズで可動棚を設置したい場合もあるでしょう。
その場合は、設置イメージを固めた上で、クロス(壁紙)を一度剥がし、ベニヤなどの板を下地として設置してから再度クロスを貼るのがおすすめです。
施工としては難易度が高いため、お近くの工務店などに依頼するのがよいでしょう。

壁の中に隠された下地(木などの柱)を自分で調べる方法

ベニヤ貼りなどのリフォームをせずとも、既存の下地(木などの間柱)があれば、それを活かして可動棚を設置することが可能です。
今回は棚柱を設置できる下地を、簡単に自分で探す方法をご紹介します。

ホームセンターで「下地探し」アイテムを購入

今回購入したのはこちらの2つ。
・電子式の下地探し「下地センサーHOME」(2,760円(税別))
・電池を使わない下地探し「下地探し どこ太 Basic 35㎜」(1,700円(税別))
どちらもホームセンターで手軽に手に入ります。

それではこの2つを手元に、実際に家の下地を探してみましょう!

まずは「下地センサーHOME」で、大枠を確認

棚柱をつけたい場所の下地(間柱)を探します。

まず使うのが、「下地センサーHOME」。
電池は備え付けで入っているので、すぐに使用可能です。

壁にピタッとつけたら、パワーボタンをオン。
そのままゆっくり左右に動かします。

下地(間柱)が見つかると、「ピピ!」という案内音が。

上部にはセンサーで矢印が表示されます。

矢印センサーを見失わないように、壁に付箋を貼り、ペンで印をチェック。

構造上、下地(間柱)は数cmの幅があるため、間柱のセンターを見つけるために、再度別の方向から同じ作業を繰り返します。

こちら側も下地(間柱)を発見しました。
上の工程と同じく、付箋をつけて矢印センサー部分に印をつけます。

下地センサーで間柱を探した結果がこちら。
上の赤部分のように柱が走っているイメージです。

下地(間柱)のサイズとしては、約15cmほどでした。
柱の端部分に棚柱を設置すると落下の原因になるので、中央部分を測り、棚柱を設置するとより安心です。

次に「下地探しどこ太」で最終確認を

次に使うのがこちら「下地探しどこ太」です。
「下地センサーHOME」で下地(間柱)の位置は特定したものの、念のため物理的に確認するために使います。
上部のメモリ部分に針が入っているこちらのアイテム。
壁に押し当てて…

下地がないところ(石膏ボードのみ)に押しつけると、ズボっと壁の中に針が刺さります。

下地(間柱)がある場所では、針が置くまで刺さらずにピタッと止まります。

先ほど「下地センサーHOME」で導き出した下地(間柱)部分にも刺してみました。
しっかりと途中で止まり、下地(間柱)があることが確認できます。
見えない壁の中だからこそ、物理的に確認できるとより安心ですね。

ちなみに、確認した時の穴は画鋲よりも小さいサイズの穴でほぼ目立ちません。
しかし、下地を探すために穴をたくさん開けるのも忍びないもの。
「下地センサーHOME」で下地を探し、「下地探しどこ太」で最終確認、の手順がおすすめです。

家中の下地の場所を探して、希望の可動棚のイメージを膨らませよう!

この手順で、家の中の下地(間柱)を探してみると、意外とたくさんの下地があることに気付くはずです。
長い棚板を渡す場合には棚柱も3本以上必要になるため、下地(間柱)の数を活かせばロングサイズの可動棚を作ることもできるんです。
リフォームをせずとも今ある下地をうまく活かしながら、どのようなサイズの可動棚が設置できるか、設計してみましょう!

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