YouTubeで公開中のルームツアーが大好評! タレント・青木さやかさんの住まいは、築20年のマンションをリノベーションした、広々1L D K。元々のセンスの良さにも定評がありますが、本人曰く「私は『その道のプロの賢者』を見つけるのが大得意なんです」。家探しから施工会社、インテリアの選び方まで、どんどん賢者を頼って築いた青木さんの家づくりについて、お話を伺いました。

HOUSTO 編集部

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青木さやか プロフィール

1973年生まれ、愛知県出身。大学卒業後、フリーアナウンサーとして、名古屋を中心に活動。その後上京し、お笑い芸人になる。「どこ見てんのよ!」のネタがブレイクし、バラエティ番組に多数出演。2017年と2019年に肺腺がんの手術を受けた。現在は高校生の娘を育てながら、テレビ番組のほか、俳優としてドラマや映画、舞台などで活躍。エッセイスト、動物愛護家としても知られている。
著書に実母との確執や半生を綴った『母』(中央公論新社)、『母が嫌いだったわたしが母になった』(KADOKAWA)などがある。
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「借景」に惹かれて、賃貸から持ち家暮らしに

青木さん宅の夕日が見えるリビング(撮影:青木さやか)

青木さやかさんのご自宅は、東京都内の閑静なエリアにあるマンションの一室。
2017年当時、築20年の2LDK物件を購入し、1LDKへとリノベーションをしました。賃貸から持ち家へと踏み切ったタイミングには、2つの理由があったそうです。

「1つ目の理由は、自身の病気です。その年、がんの治療をすることになったのですが、私は個人事業主なので、仕事を休むと毎月の家賃が負担に……。そこで、少し出費を抑えたい、身の丈に合った自分の家がほしい、と考えるようになりました。そして、もうひとつの理由は、前々から気になっていた物件がたまたま空いたから。今住んでいるマンションは、元々友人が住んでいた物件。遊びに行くと、窓から借景がとてもきれいで素敵なマンションでした。区の公園なので、今後何かが建つ不安もありません。とても居心地がよくて、『空きが出たら教えて欲しい』と以前から伝えていたんですよね」

古材の柱を取り入れ、ワンルームを自然にゾーニング(撮影:青木さやか)

四季折々の公園の風景。特に夕方の景色がお気に入りだと話す青木さん。リノベーションにあたっては、友人のインテリアを参考に、サクサク決まっていったそうです。

友人のインテリアに憧れて、キッチンも同じメーカーを採用

リノベしたばかりのキッチン。天板が広く、とても使いやすそうです。カラーも素敵!(撮影:青木さやか)

「同じマンションの友人のインテリアは、私の好きなテイストばかり。気になるとその都度『これどこの?』と聞いていました。だから最初から、リノベのイメージができていたんですよ。キッチンも、友人の家とお揃い。高さや色など自分好みに変えましたが、ベースは彼女のところを参考にして、同じメーカー(CUCINA)に依頼しました。食洗機も、彼女と同じ(Miele)です」

青木さんがリノベで一番こだわったのは、キッチン。清潔感のあるオフグレーのタイルと、ブルーのキッチンが印象的です。

「借景を眺めながら料理がしたいと思って、ここには一番お金をかけました。スマホを見たり、1人で何かを食べたり、キッチンにいることが一番多いですね。窓からは富士山が見えることもあって、すごく癒されます。キッチン背面の棚は「GALLUP(ギャラップ)」という古材のお店で選んで、アイアンと組み合わせて作ってもらいました。食器は、友達の家で素敵なモノを見つけると自分でも探してみたり、友人の作家の器を集めたりしています」

青木さんが1つの家にこんなに長く暮らすのは、実家以来初めてとのこと。

「もともと、引っ越しが好き!というよりも、同じところにずっと居続けることが得意ではなかったんです。だから今もイスや机の位置を動かしたり、模様替えを頻繁にしています。賃貸から自分の持ち家になって、愛着が大きくなりましたね」

「賢者探し」が大得意。インテリアはその道のプロに頼って

青木さんの住まいは、ムダなくすっきり整っていつつも、各所に素敵なインテリアアイテムが効果的に飾られています。

「私は、『賢者探し』が得意。インテリアについては、とにかくセンスのいい友達に聞くことを心がけているんです。自分だけで選ぶよりも、その道に長けた人の意見を参考にすると、さらに広がりが出ると思うんですね。どこかお店に行って気になった絵に出合ったら、誰の作品かを聞いて、直接作家さんに会いに行ったりもします」

また、青木さんは、モノ選びのときには、いつもプロに「自宅の写真」を見てもらうようにしているそう。

「その場のノリで買って、家に持ち帰ったけど合わなかった、というのは残念ですよね。だから私は、食器屋さんでも、じゅうたんのお店でも、自宅の写真をお店の方に見てもらって、『どちらがいいでしょうか』とアドバイスをもらうんです。また、絵やじゅうたんなど高価なものは、お店によっては一旦貸してくれることがあるので、持ち帰って実際に部屋に置いてみてから決める。そのときは、キッチン側から、またベッドの方からと、いろんな角度から見て、置き直して検討します。そうすると、失敗もしなくて済みますし、自分の好きなものがどんどんわかってくるんですよ」

リビングにはお気に入りの絵やファブリックを飾って。椅子もいいアクセントになっています(撮影:青木さやか)

「額装」を工夫して、インテリアをさらに楽しむ

青木さんのお宅は、「私が過ごしているワンルーム(LDK)に、娘の部屋が一つくっついている、という感じの造り」。10代の娘さんは今、洋服やコスメなど、モノが溢れるお年ごろ。
「でも、勝手に捨てるとか整理するとか、あまりやらない方がいいと思うので、口出ししないようにしています(笑)」
娘さんとは、ピアノとギターで親子セッションをするなど、とても仲よしです。
そんな青木さんには、最近凝っていることがあるそう。

「最近はまっているのは、娘が小さいときに描いた絵をきちんと額装してもらうこと。どういう形の、どんな色の額がいいのか、額装屋さんでプロの方に相談しながら、マウント紙もきちんと選んで。いいものはそれなりの金額になりますが、仕上がりがやっぱり素敵。アート作品を買うよりは全然安いし、思い入れだってある。この方法、とても気に入っています。よく行くのは「伊東屋」の額装コーナー。そのときも必ず、飾りたい絵と自宅の写真を持って行って、『家のテイストはこんな感じです』と伝え、飾る場所も相談します。こどもの作品って、どうしても捨てられないことが多いし、でも家の中で場所をとるしで、悩みのタネではあるんですが、こうして壁に飾ることで生かすことができるのも、新たな楽しみになりました」

“センスのいい人を見つけるセンス”に長けている

「私は、何かを選ぶときに、実はあまり『これがいい』って口出ししないんです。好きなテイストはお伝えするんですけど、『よりよくしてください、お願いします』という感じで、委ねることが多い。だからこだわりがあるようで、ないと自分では思っているんです。でも、“センスのいい人を見つけるセンス”だけは本当にあると自負しているんですよ。だって、本当におしゃれな人は、どこにも(メディアに)インテリアを出していない人が多い。そういう人と仲良くなったら、全力で『なんとか部屋を見せてくれないか、どこのものか教えてくれないか』というのを聞き出す。その才能は自慢できるかもしれません」

上手に賢者の意見を取り入れながら、コツコツ好きなものを集め、自分らしさを積み上げていく青木さんの住まい作り。
インテリアには独自のセンスがないと……と思い込んでいる人は多いものですが、「もっとどんどんその道のプロに聞いていこう!」と柔軟に情報を集める青木さんの姿勢には、見習うところがたくさんありました。

青木さんの素敵な暮らしぶりがわかるYouTube「青木さやかのどこ見てんのよ!チャンネル」も、ぜひチェックしてみてください。

青木さんの愛猫、クティちゃん。ニャンコも居心地が良さそうです(撮影:青木さやか)

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