今回は整理収納アドバイザーの安藤秀通さんに「収納失敗したな」と思ったエピソードと解決法を伺いました。プロでも収納を常に見直すことを大切にしています。あなたも今一度周りを見渡して、より暮らしやすい収納を見つけてみませんか?

安藤秀通

安藤秀通

整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト。都内の47平米のリノベーションマンションにて、パートナーと2人暮らし。『47㎡、2人暮らし 大好きだけが並ぶ部屋作り』(小学館)が好評発売中。

https://www.instagram.com/hidemaroom/

ボウルやタッパーはスタッキング収納で省スペース!のはずが…

47平米のマンションに2人暮らしをしている私。食事は専ら自炊なのですが、自宅キッチンは収納が最低限で、効率よい収納が求められる環境です。

毎日料理に使うザルやボウル、余ったおかずを入れるタッパー類、さまざまなサイズの皿や器など、キッチンは形状がバラバラなモノの集合地ですよね。
そこで、同じ形状で重ねられるモノはスタッキングし、空間を有効活用していました。

しかし、料理中にボウルを取り出そうとして、ふと気づいたのです。毎日料理をするたびに、スタッキングしたボウルを重なったまま取り出し、お目当てのボウルをガシャガシャと選び出し、他のボウルをまた重ね、そして戻す、という手間がかかっていることに……。

当たり前のこと、と思われるかもしれませんが、毎日のこととなると、これが結構ストレスなんです。気づかずやっているならまだしも、私は気づいてしまったのです!もうこれは、収納を変えざるを得ません。

毎日使うモノは重ねず、週一くらいなら重ねてOKルール

しかし限りのあるキッチンの収納スペース。すべてを重ねずに収納するには無理があります。
そこで、「毎日使うモノ(一軍)は重ねない」「週一程度の使用頻度(二軍以下)なら重ねてOK」というルールを作りました。
このルールは食器などにも適用し、毎日使うお皿は重ねず収納し、二軍以下のモノは重ねて省スペースに収納することに。お皿などは重ねると、真ん中のモノを取り出す時にガシャガシャと取り出すことになりますが、週一くらいであればそこまでの手間でもありません。

また「毎日使うモノでも、セットで使うモノは重ねてもOK」という例外ルールも設けました。
たとえば、毎日使うザルとボウル。この2つは基本セットで使うので、重ねたまま一緒に取り出すのが行動の理に適っているのです。
対して、使用頻度の低いボウルはざっとひとまとめにスタッキングして、ゴールデンゾーン以外の場所に収納します。

タッパーなどの最も省スペースな収納方法は、本体はマトリョーシカのように大→中→小とサイズ毎にスタッキングし、フタはフタでまとめてしまうこと。
しかしこれも、中サイズのモノを取り出そうとすると、ガシャガシャ取り出す羽目に……。最も有効なスペースの使い方ではないけれど、ここは使いやすさを優先。使用頻度の高いタッパーはフタをつけた状態で手が届きやすいところに収納し、それ以外のモノはスタッキングして省スペースで収納、とメリハリをつけています。

キッチンも、モノ別ではなく、頻度別収納を

ザルは毎日使うけど、すべてのザルを毎日使うわけではない。そのくらい、モノ一つひとつの使用頻度にはバラつきがありますよね。

モノのジャンルで収納を考えるのを一旦見直し、一つひとつの使用頻度を丁寧に考えると、毎日の料理や片付けが劇的にしやすくなりますよ。
ぜひお試しくださいね!

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