本多さんの今月の「買ってよかったもの」「手放したもの」とは?
今月の本多家、2つのものについてのショートストーリー。
今月の買ってよかったもの「スタッキングシェルフ2段」
よく、「こどもが入学するので棚を買っておきたい。どういうものがいいですか?」というご相談をいただきます。
おすすめするのは、「“もの”が来てから検討しましょう」ということ。
大きいものだけに、あわてて予想で購入するよりきっといい結果を生みます。実際に入れるもの、置くものが来てからでも全然遅くはありません。
そしてわが家もこの春、次男が小学校に上がります。先んじて、注文していたランドセルが届きました。わが家の場合は、2歳上の長男がいるためどんな持ち物が増えるのか、どんな動線で生活をするのか把握をしています。
こうなるといよいよ、次男のニューアイテム&ランドセル置き場をこしらえるタイミング。
上に年の近い兄姉などがおらず持ち物の検討がつかないご家庭は、入学後の購入が間違いなさそうです。
棚を決めるまでの思考回路
長男には、クローゼット入口の左隣に「無印良品」のスタッキングシェルフ(2段)を置いていました。横に寝かせて、天板にランドセルをのせるかたち。
次男の棚は、クローゼット入口の右隣に置こうかな、というのが当初の想定でした。
ただスペース上、長男と同じサイズの棚を寝かせられません。「無印良品」にはない1マスの棚がほしかったため違うメーカーで探してみましたが、ピンとくるものがない。木目のニュアンスが長男のものと違ってしまったり、パーツがなくて中をカスタマイズしにくかったり。
「これでいいや」と適当なものを買うことだけはグッと避け、どうしたものかなとぼんやり考え続けていたある日の午後。
ふと、長男の棚をリビングスペースの中ごろにドンと移動させ、同じ棚を導入して向かい合わせに配置したらどうだろうという考えが降りてきました。
思ったらやれずにはおれない性分。長男の棚をずりずりと移動させて、想定の場所にもってきてみました。向かいに同じ棚があっても、使いやすそうだし、動線もよい。いける!
めどが付き、実際に長男と同じ、「無印良品」のスタッキングシェルフ(2段)を購入するにいたりました。
家具の配置はフレキシブルに
場所を取る家具は、部屋の端に寄せるのが一般的な考えです。
けれど仕事でいろいろな方の相談にのっていると、「必ずしも壁に沿わせなくてもよい」ケースに遭遇します。
例えば、狭いスペースで動線を阻害することなく兄弟分の机を置きたい場合。解決法は、机の短辺を壁につけて2台を向かい合わせにすることでした。
机でも棚でも、壁に沿わせないことで間仕切りになったり、かえって生活動線をよくしてくれることがあります。
結果的に今回も、長男が勉強をするローテーブルに棚が近づくというナイスな副産物がありました。長男が自分でドリルを棚に戻しやすいし、そのあたりに放り投げられていてもストレスなく親がサッと戻すことができます。……いやストレスゼロではありませんが、かなりの軽減。
こどものものの配置には、「親がリカバリーしやすいか」という視点もかなり重要です。
汎用性が高く、カスタマイズも簡単なスタッキングシェルフ
「無印良品」のスタッキングシェルフは、シンプルな「枠」であるからこそ幅広い用途で使うことができます。ランドセル置きとしての役割を終えても、置くものや場所を変えてどのようにも役立てられる。
実際、次男が入学するまで棚のなかはおもちゃ置き場として活躍します。
またこの商品の場合、用途に合った形状の引出しを入れ込めて、枠を左右に仕切ったり、上下に仕切ったりとカスタマイズが自在。「無印良品」はあらゆるボックスやラックのモジュールを揃えているので、ものや用途に適した収納用品をぴったり入れ込むこともできます。
棚自体を縦横自由に寝かせられるのもいいところ。寝かせると、立ち上がったこどもの手元ぴったりの高さに天板がくるので、おもちゃ置き場にもよいし、遊ぶ台にもちょうどよい。ランドセルのように重いものを、背からドサッと下ろすのにもいい高さです。
家族の環境はどんどん変わり、持ち物も、必要な収納もどんどん変わります。
そのときどきに応じて「どうとでも、どうにでも使ってね」という収納は、長く家族の暮らしを助けてくれると思います。
今月の「手放したもの」写真アルバム
私たちの親の世代は、写真は大きいアルバムに貼るのが主流でしたね。ただあれは、あまりに大きい。開けば写真が一覧できて楽しいのですが、重さもあり、持ってきて開くまでの労力がちょっと負担。そうそう見るものではなくなってしまう一因です。
結婚して実家を出るときに、なるべく自分のものを減らそうと思いアルバムにも着手しました。必要な写真だけをはがして、あとは処分。
母の愛あるコメントが一緒に貼られていた場合は、写真の裏に糊付けしました。
取り出した紙焼き写真は、時代ごとに仕切ってボックスのなかで保管しています。
仕切りには、「無印良品」の「【A5】インデックス・ベージュ」を半分に切ったものを用いて。「幼児」「小学校」「中学校」「高校」「大学」「サイパン」「夫の大学時代」といった具合に分けています。
貼られていないと、いろいろな人に見せやすい
ひと箱にまとめると省スペースなだけではなく、紙焼きがそのまま入っているのでサッともちだしやすいメリットも。
例えば高校の友だちに会うときには、その時代の何枚かを持参します。これはなかなか、盛り上がります。来客に流れで見せることもあるし、仕事上「過去の写真を」と頼まれてもサッと出せる。なにしろすべてがそこにあるのですから。
もう自分の写真は整理できていると思っていたのですが、先日父が亡くなった際、実家で父の写真を探していたら自分のアルバムが出てきました。
「まだあったのか!」と再度、とっておきたいものだけを剥がして、残りは手放すことに。
これで、見たいものは気軽に見られるように手元に置けて、実家のスペースを空けることも適いました。
もらってきた父の写真と、忘れていたような昔の自分の写真を眺めながら、取っておきたい思い出のものこそ「見やすく」保管する大切さをかみしめています。