本多さんの今月の「買ってよかったもの」「手放したもの」とは?
今月の本多家、2つのものについてのショートストーリー。

本多 さおり

本多 さおり

暮らしを愛する整理収納コンサルタント。雑誌やwebなどで暮らし重視のシンプルな収納術を提案している。『家事がとことんラクになる 暮らしやすい家づくり』(PHP 研究所)には物件探し&購入から家づくりの工夫まで紹介されている。また、新著書に『旅は暮らしの深呼吸』(集英社クリエイティブ)などがある。

http://hondasaori.com/

今月の買ってよかったもの 「モンベル」のサンダル

あまり衝動買いはしない方ではありますが、このサンダルは一目ぼれで即購入してしまいました。「かわいい!」

そもそも、「モンベル」というブランドへの絶大なる信頼がベースにあります。なんといっても機能性が高く、価格的が良心的。コスパのすばらしい品ばかりで、ユーザーへの愛を感じます。

この日ショップを訪れたのも、夫が毎年夏の間じゅう履いているスリップオンサンダルを新調するためでした。もう足裏に一体化しているのではないか、というほどずーっとこればかり履いている彼。
私は靴下を履いているので鼻緒のあるスリップオンは選ばないのですが、こちらのロックオンサンダルは鼻緒なしで靴下OK。バックストラップでかかとが固定されているので、走っても脱げる心配がありません。

そしてこどものサンダルも、3年ほど前から同ブランドのキャニオンサンダル一択です。夏の間は、水辺はもちろん公園でもお買い物でもずっとこれ。履きやすさ、洗いやすさ、丈夫さ、乾きやすさと、どれもがピカ一です。

以前こどもに履かせていたサンダルは、布部分に汗が染みるのかすぐに臭いはじめるのでギブアップ。男児母さん仲間によい手はないかと聞いたところ、「臭くならないのはコレ!」と教えてもらったのがこのサンダルでした。クチコミの強さよ。

2年に一度くらいのペースで、サイズアップしながらシリーズを購入し続けています。丈夫なので長持ちし、次男は長男のお古を使えるのもよいところ。長男のものを新調するにしても、同じシリーズが確実に売られているので安心です。

この夏はモンベルの機能的な足元で、家族そろって軽快にお出かけしたいと思っています。

増える家族のフットウェア問題

わが家は靴の好きな夫以外、シチュエーションごとに最小限の靴だけを揃えることにしています。
こどもに関しては、スニーカー2足、サンダル1足、長靴1足、防寒ブーツ1足。長男はこれにプラスして、サッカーシューズ。
最小とはいえ、こんなにもあるんですね。

そしてこの記事をきっかけに靴と向き合ったところ、よく見るとボロボロだったり、ソールがすり減ったりしていることに気づきました。徐々に古びるので、意外と気づきにくいのかもしれません。

靴箱がぎゅうぎゅうになってきたら、中を掃除しながら1足1足と向きあうのがいいみたい。私も今回、「全然履いていないな」「もう寿命だな」と手放す靴が複数見つかりました。いつの間にか、必要な靴のラインナップは変わっているんだなあ。
靴箱なら1時間もかからないし、掃除もできて気分すっきりです。

また、「靴箱」だからといってすべての靴を集結させる必要はありません。オフシーズンや冠婚葬祭用、お下がりの出番待ち靴などは、ジャマにならない収納にしまっておくのもおすすめ。
ちなみに兄弟のキャニオンサンダルは、オフシーズン時は車に積んでいます。突然あらわれる水場で靴を濡らしたときなど、本当に助かるのです。

手放したもの こどもの幼児期のもの

絵本、育児書、工作道具やおもちゃなど、もう使わないのだけど思い入れがあって捨てられない、こどもにまつわるものがありませんか?

それは、無理に手放すことはないと思っています。
思い入れがあるうちは、手元に。判断は未来の自分に託し、「もういいや」と思えるまで取っておけばいい。

というのも、それらのものに対して、今ここから想いが強まっていくことはほとんどないと思うから。新たな思い出のものが加わってくるなかで、愛着は減っていくものの方が多い。だから無理することはありません。

私は今回、絵本や粘土を手放すことができました。
「よく考えると全然手に取ってないなあ」「もう十分に寝かせたな」と納得できたから。
手放すときはメルカリやブックオフで売ったり、友人や来客にいらないかと聞いてみて、もらい手が見つからなければ処分します。

あかちゃん時代にお世話になった育児書たちも、「もういらないな」と腑に落ちた今、手放します。

こどものものを取っておくときのポイント

「使っていないもの」が「使っているもの」の中に紛れていると、ものを使いにくくしてしまいます。使わないものは“ご隠居”として、生活の場からは退場させましょう。どこかの収納に寝かせて置けば、いつでも会いにいけます。

ポイントは、ジャンルは問わず“ご隠居”でひとまとめにしておくこと。服、本、おもちゃなど分類する必要はありません。こうして塊にすると、量の迫力が出ます。単純にじゃまですし、将来的にはなんとかしようというモチベーションに直結します。「もういいや」と腑に落ちやすくできるのです。

一方で、使わないものがどかされた生活空間はとても快適。
そして同時に、新しい必要なものウェルカムな空間ともなります。

もちろん、ご隠居と言わず一生でも大事にしたいような思い出のものもあるでしょう。私の場合は、産着や保育園時代の連絡帳などがそれ。「思い出ボックス」という別の場所を設けて、大切に保管しています。

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