90代のおばあちゃんを介護しながら、食べ盛りのこどもたちを育てる鎌倉在住の料理家・馬場靖乃さん。三世代みんなが満足して食べられる安心安全な料理を「三世代ごはん」として、日々研究しています。今回馬場さんがシリーズで提案してくれるのは、最後まで使いきれない調味料や、乾物、粉物など、パントリーに眠らせがちな食材の活用レシピ。「こんな料理ができるの?」と目から鱗のレシピの数々を、ぜひお楽しみください!
今回の片付け食材は、たこ焼きの粉
イベント性の高い「粉モノ」は、ついつい余らせやすい食材。いつも半分くらい使って、残りは賞味期限切れに、という人も多いのではないでしょうか。味がしっかりついていて、ふくらみやすい特徴を生かして、レシピを考えてみました。
たこ焼きの粉でケークサレ
朝ごはん、おやつ、お酒のおつまみと、家族みんなで楽しめるケークサレ。
たこ焼きの粉にはかつお出汁、塩、ベーキングパウダーなどがブレンドされているため、味付け不要。ふくらみやすいので、材料を混ぜるだけで失敗なく作ることができます。
たこ焼きの粉で作るケークサレは、しっとりした仕上がり。同じ分量で、お好み焼きの粉でも作ることができますが、こちらはふっくらした仕上がりになります。どちらでも、そのとき余っている粉で作ってみてください。
こちらも余りがちなドライハーブやドライトマトで風味を付け、蒸し煮にした甘い玉ねぎやハム、チーズでボリュームを加えた満足レシピです。
粉モノは長期保存が可能で、水と熱源さえあれば食料になるので、ストックしておくと災害時にも役立ちます。わが家はローリングストックの方法でさまざまな粉類の保存をしています。
●材料(角型17×8×5 1本分)
・たこ焼きの粉(またはお好み焼きの粉) 100g
・卵 2個
・オリーブオイル 40g
・牛乳 60g
・粉チーズ 20g
・玉ねぎ 1個(200g・みじん切り)
・ドライトマト 20g(湯に10分程浸け戻してから切り分ける)
・ドライハーブ 2g(好みのハーブ バジル、オレガノ、タイム、ディルなど)
・ハム 50g(小さめの角切り)
・クリームチーズ 50g(小さめの角切り)
【作り方】
1.フライパンに玉ねぎを入れ、塩小さじ1/2、カップ1/4の水(分量外)を加え蓋をして火にかける。沸いてきたら弱火にして、玉ねぎに火が通るまで加熱する。ザルに揚げ水気を切り、粗熱を取っておく。
2.ボウルに卵を割り入れ、泡だて器でしっかりとほぐし、牛乳、オリーブオイル、粉チーズを加えよく混ぜる。
3.2のボウルにたこ焼きの粉を入れ、菜箸3本でさっくりと混ぜる。
粉っぽさが少し残るくらいにとどめる。(練ってしまうとグルテンが形成され重い生地になってしまうため)
4.1の玉ねぎ、ドライトマト、ドライハーブ(飾り用を除く)、ハム、クリームチーズを3の生地に加え、ゴムベラで全体を混ぜたら、クッキングシートを敷いた型に入れ、上面にドライハーブをふりかける。
5.180℃のオーブンで表面にこんがり焼き色が付くまで35分~40分程焼く。串をさして何も付いてこなければ完成。