収納場所を考えるときに意識してほしいのは、「奥行き」と「高さ」。第7回では「奥行き」についてお話ししました。今回は「高さ」について、整理収納アドバイザー水谷妙子さんに詳しく教えていただきます。

水谷妙子

水谷妙子

「無印良品」で生活雑貨の商品企画・デザインを13年間務めたのち、現在は整理収納アドバイザーとしてお片づけ講座開催、書籍出版やテレビなどで活躍。

https://www.instagram.com/monotokazoku/

モノを出し入れしやすい高さは、目線から腰の間

収納には、「使いやすい高さ」が存在します。一般的に言われているのは、真っすぐ立ったときの目線から腰の間。かがんだり背伸びしたりせず、手の動きだけでものが出し入れできるスペースです。

よく使うモノを使いやすい高さに収納することで、出し入れにかかる余計な負担と手間を省くことができるのです。

わが家の収納も至る所で目線から腰の間の使いやすい高さを意識していますが、中でも分かりやすいのは食器収納。

よく使う食器を私の目線の高さに合わせて収納しています。さらに言うと、1日に何度も使う飯碗や汁椀、取り皿は一番手前に配置。第7回でお話しした「奥行き」も意識しています。

飯碗や汁椀の奥のスペースには、それほど出番が多くないお皿を置いています

背の高さが違うから、こどもと大人では「使いやすい高さ」が異なる

ここで気をつけたいのは、家族それぞれで使いやすい高さは異なるということです。こどもの目線から腰の高さは当然、大人より低め。こどもが使うものを収納するときは、こども目線で収納場所を決める必要があります。

わが家の冷蔵庫内は、背の高さを意識した収納で整えています。

大人しか使わない味噌汁の具材やだしの保存容器は、大人の目線の高さに合わせて収納。こどもが自分でとるヨーグルトと納豆は、その下の段です。

この法則に従えば、使う頻度が低いものは目線から上、腰から下に置いてもOK。
目線から腰→腰から下→目線から上、の順で使用頻度の高いモノを置いていきましょう。高い場所は中身を視認しにくいので、最後に回すのがおすすめです。

収納は奥行きと高さ、立体的なイメージを持つことが大切。「使いにくいな」と感じたらどんどんアップデートして、自分なりに試行錯誤してみてください。

あわせて読みたい