この春、中学生になった息子。これまでは共有スペースで学習し、同じ寝室で眠っていましたが、いよいよ自分の部屋を持つことに…。納戸と化していた一部屋を大掃除して、なんとか個室スペースを確保しました!

ライター・山野井

ライター・山野井

思春期まっただ中の10代男子と、天然な夫との3人家族。鎌倉の小さな家で、インコとワンコと共に暮らしています。趣味は旅と料理、マイペースでフランス語を勉強中。

年末にできなかった大掃除を、今こそ!

4月、桜が咲き誇るなか、わが家の一人息子は中学校の入学式を迎えました。
4年生から続けた塾通い。膨大なテキストとプリントに圧倒された怒涛の中学受験生活を終え、なんとか進学できましたが、わが家に残された課題は、昨年末から保留してきた「大掃除」でした。

昨年末は受験目前。正月特訓でさらにプリント類は増え、もう何が何やらワケワカメ。とにかくすべてを棚上げして、受験に備えたその頃の記憶が、もう曖昧です。
終了後、まずは山となったテキスト、プリント、過去問などをどんどん紐で括り、資源ごみの日に夫と手分けをしながら運びました。

さらに、気づかぬ間に大きくなっていた息子の洋服や下着類も整理しました。現在160cmのシャツを着ているのに、下着は140cmのものばかり。
「のびて、はきやすかったよ」と息子。ごめんね…。

そしてついに、私は決意しました。このタイミングで、子離れするぞ!と。

クローゼットを空っぽにして作った学習スペース

「いつか息子の部屋に」と考えて仕切っていた4畳半ほどの小部屋は、しばらく客間として利用していました。受験期、来客がなくなったわが家のその部屋にはどんどん荷物が置かれ、納戸と化していました。狭い部屋ではありますが、クローゼットには容量があります。が、そこも、私の着物と洋服、季節用品や思い出グッズなどでパンパンになっていました。

「ついにここを空けるしかあるまい…」そう腹を括った私は、クローゼットからすべてのモノを出しました。着るものは主寝室へ。隣室のクローゼットの中も整理して、季節ものを移動させました。そして、いよいよ禁断の「思い出グッズ」にメスを入れたのです。

思い出グッズは、主に息子の保育園・小学校時代の作品集。
赤ちゃん時代の息子の切り抜き顔写真が花のイラストとともに貼られた、母の日の手づくりプレゼント。保育士の先生とやりとりしたノート。たびたび掃除をする手は止まり、懐かしんでいる間に時間が溶けていきます。いかんいかん、と我にかえり、ザクザク捨てていきました。「どうしてもこれは」というモノだけ写真を撮りましたが、見返すことはあるのかな…。そういえば、哺乳瓶もとってありました。当時は「捨てられない」と思っていたみたいですが、その頃の気持ちも思い出せません。

かなり時間はかかりましたが、なんとかクローゼット空っぽ作戦は終了。IKEAで買った机を入れて、息子の学習スペースが完成しました。

中学からは制服なので、私服もあまり必要なさそう。洋服スペースは、まだがらんとしたものです。教科書以外のものを入れる本棚は、別室に用意しました。これから息子のモノがたくさん増えていくと思いますが、もう自分で考えて整理をしてほしいと思っています。

そして、早く出ていってもらいたい。ここは、彼にとってはあくまでも寓居です。大学へ進学するなり、就職するなりのタイミングで、一人暮らしをしてほしいと思っています。だから、狭くてもよし、設備も簡素でよし。あまり居心地はよくなくていいのです。

私は、いつか彼自身で、素敵な住まいをつくってくれる日を楽しみにしています。

もう一つ、私が手放したこと

毎日給食を食べていた小学生が、春からはお弁当持参の中学生に。こどもの変化とは早いものです。入学して数週間、すっかり学校にもなじみ、エンジョイしている様子の息子。
私も毎朝5時起きで、息子の弁当づくり、朝ごはんの用意をする毎日がはじまりました。前日の夕飯のおかずを少し取っておき、お弁当の副菜にするという流れも定着。

朝ごはんは、バゲットとヨーグルトという、簡単なフレンチスタイルが息子の好みなので、楽ちんです。インスタントのスープや、ゆで卵を添えることもあります。

家の中で一部屋に独立させたとはいえ、学習面、食事、人間関係、一般常識などなど、まだまだ息子への関与は続きます。特にこの春からスマホを持たせたので、SNSについての不安があります。

それでも、少しずつ手を離すことができるようにと、意識するようにしています。
私のSNSのアイコンは、ほとんどが息子の幼い頃の写真だったのですが、これを機に、それもやめました。息子は息子、私は私。密な子育て時代を終えて、お互いに新しいステージへ進みます。

それでもふと、夜中に目を覚ましたとき、「ああ、この部屋に息子はもういないんだな」とさみしくなることも。彼が幼いころから、寝姿を確認するのが習慣になっていました。まあしかし、長く一緒の部屋で寝ていたものです。外国の人から見たら、「何やってるの」という世界でしょう。

きっとこの生活に、私もすぐに慣れると思います。

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