足の踏み場もない! 思春期真っただ中、中学生男子の“開かずの間”に、整理収納アドバイザーの要めぐみ先生が訪問。置き場所の定まらない本・モノ・衣類、そしてあふれるプリント類。カオスになりつつある部屋を前に、要先生が伝えた「片づけのはじめの一歩」とは?

HOUSTO 編集部

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モノは多くはないものの、雑然とした男子部屋

今回、要めぐみ先生が取り組んだのは、整理ができない中学生男子の部屋の片付け。まずは現状の写真から、問題点をチェックしてもらいました。
今回のお宅は、2階建ての一戸建て。こども部屋は、2階のロフトスペースから繋がる、4.5畳のコンパクトな空間です。中学生になったタイミングでこども部屋を与えられたSくんですが、あっという間に散らかり放題のカオス部屋になってしまったとのこと。

●ベッドとクローゼットのシンプルな部屋

部屋にはすのこベッドと小さなシェルフだけ。学習机はクローゼットの中に設置されていました。持ち物自体はさほど多くありませんが、狭いスペースは足の踏み場もない状態……。

●クローゼットは機能的には使えていない

クローゼットの左半分は、衣装ケース+衣類。平日は制服、休日も部活で運動着を着て出かけることが多いそうで、私服の衣類はあまり量がありません。上段には家族のモノが入った段ボールや旅行用品が置いてあります。

●クローゼット右側は学習スペース

クローゼットの右側、扉の中に学習スペースが作られています。おこもり感と、隠れ家風・男のロマンはありますが、使いやすいかと言われると……? 机の右側には、「IKEA」のキャスター付きワゴンが置いてありますが、一度も移動させたことがないそうで、ほとんど機能していません。

白い衣装ケースの引き出しはほぼ空っぽ。洗濯物はクローゼット中央に突っ込まれている状態です。これは、スペースがうまく使えていないということ。まだまだしっかり入りそう!

お片付けのプロはこう見た! 収納力のあるベッドに買い替え&本人と一緒に片づけ

「お部屋の写真を拝見して、衣類の収納ケースが、体が大きくなった中学生には小さいのかな? と感じました。クローゼットの中の収納を変えることと、部屋全体の収納力を上げるために、まずは引き出し付きのベッドの購入をおすすめします。わが家でも息子たちのこども部屋で使っている引き出し付きベッドも「ニトリ」のもので、かなり大容量。今後衣類以外にも本やグッズが増えても大丈夫。本棚を買い足さずに済むので便利だと思います。将来、本人が独立しても、ゲスト用のベッドとして使えますし、引き出しにはリネン類を収納しても良いですね」(要先生)

スペース、物量から見ても、片づけは1日あれば十分、という判断に。
「片づけ当日は、本人が在宅している日に、一緒に作業することが大切!」(要先生)ということで、お片付けの決行日は部活のない休日に設定しました。

STEP1 まずは判断しやすい「書籍類」「書籍」から仕分けをスタート!

いよいよ、片づけ当日。思春期ボーイの抵抗にあうかと思いきや、当のSくんは「実は部屋が汚いことに悩んでいた。友達も呼べないし、居心地が良いとは思っていなかった」と告白。意外にも片づけに前向きな様子でした。
「成長によって読む本が変わってくる年ごろ。まずはここから仕分けていくのがやりやすいですよ」(要先生)

スチールラックには、中学校に進学したタイミングで設置された書籍類がそのままに。さっそく、すべてを部屋の横にあるホールスペースで仕分けを開始します。

要先生、お母さん、Sくんの3人で「これは読む? もう読まない?」と会話しながら仕分けをしていきます。
「中学生一人ではまだ判断がしきれないところもあるので、寄り添いながらの作業が良いと思います」(要先生)

Sくんがあっさりと「いらない本」に仕分けた『ごんぎつね』を、お母さんが慌てて救出!「こんな名作を捨てるなんて信じられない、お母さんがもらう!」という一幕もありました。

STEP2 一番ネックになっている家具から、配置を考える

書類や書籍が入っていたスチールラックが空になりました。片づけ前は、入ってすぐにスチールラックが置いてありました。このスペースに、現在クローゼットに入っている学習机を置くのはどうか、と要先生がSくんに提案。

「この変更についてどう思う? どうしてもクローゼットの中に机を置いておきたい、ということなら、無理強いはしないのだけど」(要先生)
「いや、オレはどこでも良いです」(Sくん)

一番作業の妨げになっていた家具が片づくと、配置換えは容易になる、と要先生。
「スチールラックは学習机とトレードして、クローゼットの中に入れて使いましょう。頻度の低い書籍や、教材の置き場所にします」(要先生)

スチールラックをクローゼットに入れ、学習机とキャリー付きワゴンを部屋に移動。もともと敷いてあったラグも、このタイミングで撤去して、ずいぶんスッキリしてきました。

紙が詰まったファイルボックスも、クローゼット中で机の下に置きっぱなしだったモノですが、これはもともと「メモ用紙に使えるように」とお母さんが印刷をし損じたコピー用紙を入れておいたとのこと。Sくんはそこへ紙ゴミを突っ込むようになり、この状態に。

「自分自身でルールを決めたり、納得したものでなければ、なかなか使いこなせないんですよね。このファイルボックス(メモ用の紙)をこのまま使うのは、一旦やめにしましょう」(要先生)

STEP3 教材・プリント・学用品の整理は、学期ごとに

家具の配置が定まったら、思春期部屋のカオスの主因である、教材・プリント・学用品類の整理に入ります。まずは不要なプリント類は紙ごみにまとめて。教材の間や学校のリュックの中など、ファイルボックス以外からも、プリントの数々がどんどん出てきます。

よく使う教材は、キャリー付きワゴンに入れて、すぐに手に届く場所で管理を。
「どの学校も、教材は学校に置いてくるモノが多いので、実際に家で使うモノは少ないはず。キャリー付きワゴンの最上段だけで十分入ると思います。ここはすぐに手が届くので、管理しやすくおすすめの収納方法です」(要先生)

一年に数回しか使わない教材、資料などは、クローゼットに移動させたスチールラックへ。「教材は一箇所で管理と考えがちですが、使い勝手を第一に考えて、数箇所に分かれてもOK。」(要先生)

書道セット・彫刻刀・裁縫道具など、一年に数回しか使わない学用品も、まとめて管理を。
「教材や学用品は、学期末ごとに見直して、要・不要を判断しておくと良いですよ。できなければ、学年が変わるタイミングで!」(要先生)

STEP4 衣類の整理 「親と一緒に年に一度」が目安

ステップの後半に取り組むのは、衣類です。
「女性と違って中学生男子の私服は少ないものの、成長期なので、サイズアウトしているモノがないかを見ていきましょう。クローゼットの中も、学校用と私服をきちんと分けたいですね」(要先生)

要先生がはじめに写真を見て「気になる」と言っていた衣装ボックスをクローゼットから出して、中身をチェック。現在Sくんの足のサイズは27.5cm。対して、引き出しの中には23cmのソックスがたくさん……!

水着類も確認してみると、ほとんどがサイズアウト! 誰かにあげようととっておくうちに、行き場を失った水着やスキーウエアなど、溜め込んでいるおウチは多いのでは?

そろそろオシャレに目覚めるお年ごろ。「これは着る? 着ない?」と尋ねながら、どんどん仕分けていきます。

「洋服も、『自分で着るかどうかを決める』のがポイント。中学生に処分を決断させるのはなかなか難しいので、はじめは親が一緒にやってあげると良いですね。学用品と一緒に、年に一度くらいは見直してみましょう。悩んだら、一度着てみる、合わせてみる。体の成長と一緒に、心の成長も早い年ごろなので、好きなものも変わっていきます。それを見守ってあげたいですね」(要先生)

クローゼットの隅から、小学校の卒業式で着たスーツも出てきました。
「これは需要があると思うので、頑張ってメルカリで売ろうと思います!」とお母さん。

STEP5 いよいよ収納アイテムの投入

だいたいの整理が終わったら、収納アイテムを投入していきます。
まずはクローゼットに、「無印良品」のポリプロピレンクローゼットケース引出し式をセット。引き出しの中には「セリア」の整理収納仕切りケースを入れて、衣類を収納しました。

不織布でできたセリアの仕切りケースは、折り曲げることで高さを自由に変更できるので便利。引き出しの中の大きな空間を、仕切って使います。

クローゼットの枕棚には、黒のソフトケースを投入して整理。上でまとめた学用品のボックス、思い出ボックスなど、取り出す頻度の低いモノを入れていきます。

ソフトボックスは「ダイソー」の商品を使用。「蓋も別売りでセットできるので、モノが増えてきたらスタッキングできる、ところも魅力です」(要先生)

今回新規で投入した引き出し付きベッドの下のスペースも、コンパクトな部屋では絶対に見過ごせないスペース。右側の引き出しには、使用頻度が高い学校で使う運動着を入れることに決めました。
仕切り用のボックスは、コピー用紙の箱がまさかのジャストフィット!
「今家にあるモノで収納を試してみて、使いやすいと感じたらそのサイズの箱を買えば良い。しばらくこのまま使えると思いますよ」(要先生)

STEP6 不用品はこんなに出た!もったいない、ではなく成長過程だから当たり前

一見モノが少なく見えたSくんの部屋ですが、要・不要を整理していった結果、ゲームやアニメ系グッズ、本、洋服など、不用品がたくさん出てきました。中には、まだまだ使えるモノも……。

ポケモンカード、ゲームソフトは、特に売りやすいアイテム。捨ててしまうよりは、誰かほしいと思う人へ渡してあげたいと、Sくんはまとめてリサイクルショップへ持っていくことにしました。
「売ったお金は全部オレのもので良いんだよね?」というSくんの言葉に、「お金を出したのは親や祖父母なんだけど……」と渋るお母さん。しかしここは、思い切って整理に踏みきったご褒美に、リサイクルした金額はお小遣いにして良いということになりました。
「不用品がお金になるというのは、中学生男子にはものすごく大きなモチベーション(笑)。あまり高額にならないのなら、いくらかお小遣いとして渡してあげるのも手かもしれませんね」(要先生)

さて、ここまでかかった時間は約5時間ほど。Sくんの部屋は、どのように生まれ変わったのでしょうか。

次回はBEFORE-AFTERをすべてお見せします!

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