整理収納のプロが実際に体験した「失敗収納テクニック」を5つご紹介。憧れだけで詰め替え収納をしたり、空間を無理に使おうとして逆効果に。キッチンや親世代の収納、こども別の収納選びなど、リアルな失敗談から学ぶ収納のコツが満載です。家族みんなが使いやすく続けやすい片付けのヒントをまとめました。
『HOUSTO』の人気記事でわかる!整理のプロがやめた!失敗収納テクニック5選
目次
整理のプロがやめた!失敗収納テクニック5選①|憧れ先行、詰め替えて見せる収納で失敗

住宅収納スペシャリストのsumikoさんは、洗面所収納をすっきり見せようと、真っ白のケースにすべてを入れて大失敗。
見た目は整っても、中身がわからず使いにくく、家族も困惑!きれいな見た目だけを優先したことで、日々の暮らしに支障が出てしまった、と語ります。

現在は、たとえばバンドエイドであれば、購入時の箱はそのまま使用し、上部を取り出しやすくカットする方法に変更。
ある程度内容がわかる収納が、sumikoさんに合っている方法だったそう。
整理のプロがやめた!失敗収納テクニック5選②|「空間を無駄なく使う私、賢い!」と思っていたら失敗

整理収納アドバイザーのFujinaoさんは、空間を有効利用するために、バッグの中にポーチやエコバッグを詰める「入れ子収納法」で大失敗。
見えない場所に入れたことで中身の存在を忘れ、同じ物を重複購入してしまうことが増えてしまったのだそう。空間を活かすつもりが、使わないモノを増やす原因になっていたと振り返ります。

失敗を踏まえて、現在は
・そもそもバッグ・ポーチの量を減らす
・分散収納ではなく、まとめる時は1つのバッグに
と決めたことで、死蔵品を減らすことに成功!
やはり一番シンプルで失敗が少ないのは、自分が管理できる適正量までモノを減らすこと、と実感したそうです。
整理のプロがやめた!失敗収納テクニック5選③|自分が取り出しやすく片付けやすいキッチンを目指したのに失敗

ライフオーガナイザーのRumiさんの、キッチン収納での失敗エピソードです。
美しさを優先し、こどもの手が届かない場所に食器や食品をまとめた結果、「コップ取って」「今日のおやつは?」「お箸が足りない」などなど、こどもに呼ばれる回数が激増したそう。
キレイはキープできるけれど、こどもたちのお手伝いをしたいという気持ちまで取り上げてしまっていると感じ、改善を決意。

すぐに収納を変更して、子供たちでも取り出しやすい高さにこどもたちのカトラリーや食器、お菓子などをまとめ直しました。
キレイ・きっちり・スッキリは「正解」かもしれません。でもそれらは必ずしも「大切」ではないと振り返ります。
整理のプロがやめた!失敗収納テクニック5選④|親世代の収納、良かれと思って整えたのに失敗

整理収納アドバイザーの齋藤裕子さんは、78歳の父と69歳の母との3人暮らし(取材当時)。
リビングのソファーを買い替えたタイミングでリビングに置いてあるモノの見直しを家族と一緒に行った際、今までリビングに置いてあった私物を各個室へ移動し、モノを少なくすっきりさせよう!と思い立ったそう。
スッキリした矢先、お父様が元に戻して欲しい、と一言。理由は長年の行動習慣が体にしみついていて、自分の部屋にあるよりリビングにあったほうが使いやすく、忘れないで済むとのこと。客観的にみて父の部屋に置いてあったほうが使いやすいはずでしたが、お父様にとっては多少不便でも無意識のまま習慣で使える方がいい、と希望が食い違っていたのです。

親世代にもあたる高齢者は、日々家の中でルーティーンがあるため、その行動ルーティーンを崩さないようにしたほうがいいんだな、ということに気づいた斎藤さん。そして、そのほうが忘れ物も防ぐことができることにも気がついたそう。
整理のプロがやめた!失敗収納テクニック5選⑤|きょうだいで収納アイテムを揃えたら失敗

整理収納アドバイザーの石山可奈子さんは二児のママ。2歳差の兄妹に同じ収納アイテムを与えたところ、これが大失敗!
二人の性格はかなり異なるのに同じ収納アイテムにしたことで、出しっぱなし、やりっぱなしになって家が散らかってしまったそう。

失敗を踏まえて変えた収納がこちら。二人に「片付けやすさ」をヒアリングした結果です。
上段はお兄ちゃんスペース。「いちいち箱に入れるのは面倒くさい」と、すぐに取れることを優先した結果、アクリル仕切りスタンドを使用したオープン収納です。
対して下の段が妹さんの収納スペース。紙製のダンボールファイルボックスの素材と色が好きということを優先。そして、使う用途・モノに分けてボックスごとにまとめられることで、箱ごとに引き出せて便利に使えているそうです。
たくさんの収納アイテムがありますが「使う人にあわせて」選ぶ大切さがわかるエピソードです。