もともとは各部屋にそれぞれ収納を備えた、典型的な間取りの3LDKマンションでした。和室を回遊式のウォークインクローゼットに変更し、ランドリースペースも充実させるなど、まさに収納計画が核となったリノベ例。洋服をこよなく愛するご主人の収納テクニックも必見です。
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HOUSTO 編集部

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プロフィール

お名前:Kさん
所在地:神奈川県横浜市
家族構成:夫婦+こども1人
建物:分譲マンション
延床面積:72.85㎡
間取り: 3LDK→扉のない3LDK
構造:RC造
改修範囲:スケルトンリノベーション
完工時築年数:築20年
設計会社:ゼロリノベ 加藤彩人・高橋陸人 共同設計
https://www.zerorenovation.com

洋服はすべて吊るしたい! こだわりのウォークインクローゼット

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築20年のマンションをリノベし、動線バツグンの住まいを手に入れたKさん夫妻。リノベをするにあたって第一に希望したのは、使いやすいウォークインクローゼットでした。

何しろ、Kさん(ご主人)は洋服が大好き。ファストブランドではなく、定番で着られる上質なブランドのモノを買い集めています。靴や鞄、小物などもたくさん持っており、まるでショップのストックルームのよう。

Kさん「大切な洋服はしまい込まないように、また整理がしやすいように、すべてハンガーにかけたいと思っていました。ウォークインクローゼットを作ったことで、どこに何があるか一目瞭然。ますます洋服選びが楽しくなりました」。

高橋さん「収納量はもちろん、風通しも大切です。カビたり、傷んだりすると、洋服がかわいそうですから。いい洋服を、ずっといい状態で収納できるようにと考えました。僕たちも靴や洋服が好きなので、Kさんにはかなり共感できましたね」。

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洗濯が終わったら、そのままハンガーごとしまうことができるので、とても便利。衣替えをする必要もありません。洋服がシワにもなりにくいという利点もあります。 動線も、風通しもよく、とても使いやすい収納空間です。

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バッグもS字フックで吊るして収納。可動棚では、小物類を「無印良品」の収納グッズで整理しています。

家事スペースにもなるランドリー

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前編でもご紹介した通り、洗面台は廊下部分に出すことができたので、洗面所は丸ごとランドリースペースとして活用。

加藤さん「Kさんは、娘さんが大きくなったら、洗面所の狭さが気になるだろうと想像されていました。ランドリーと洗面を分けることで、朝の洗面所の混雑問題は解消できます。その分広くなったスペースには、お風呂あがりに必要なものをすべて収納できます。洗濯機で洗って乾燥したものを、その場で畳むことができ、アイロンも使うことができます」。

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廊下に設置された洗面台は、ホテルライクで上品な仕上がり。目の前に置かれたベンチは、帰って手を洗う時に荷物を置いたり、歯磨きの時に腰かけたりと、何かと便利だそう。

「モノの住所」を設定すれば、家の中は散らからない

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書斎スペースには、L字の造作カウンターが取り付けてありました。
リモートワークや、趣味の裁縫をするスペースとして、ちょうどいいサイズです。

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デスクの下には、「IKEA」の収納ワゴンがちょうど入るサイズ。引き出しなど家具をつくるコストも抑えられ、掃除もしやすいというアイデアです。

加藤さん「一つ、まずはメインとなる収納を設定して、各所のムダを省き、必要なものが必要なだけ収まるように全体のバランスを考えます。私たちはよく『モノの住所』と言っているんですが、これを設計する上ではとても重要視しています」。

居心地抜群の今の住まいにとても満足しているというKさん。生活動線がいいから、毎日の暮らしにストレスがないと笑顔です。
これからリノベを考えている人に、こんなアドバイスもいただきました。

Kさん「『やりたい』を諦めない、ということですね。私たちも費用の面などで、これは難しいかな? と思うところはありましたが、要望はとにかく伝えてみることです。加藤さん、高橋さんのアイデアで、コストをかけずに叶えられることがたくさんありました。お金をかけるところ、かけないところのメリハリをしっかり決めて、波長の合う設計士さんにお任せするということが、リノベ成功のポイントだと思います」。

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キッチンに窓があるのも、この物件の決め手でした。
窓側にカウンターを取り付けてもらい、小さな作業スペースにしたのは、奥さまの要望から。

夫婦どちらの希望もしっかりと叶えたリノベマンション。
お2人とも、「何の不満もありません」と明るい笑顔でした。

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