気持ち新たに迎える春は、部屋に花を飾りたくなりますよね。これから花器を購入したいと考えている人や、インテリアとどう合わせていいか悩んでいる人に向け、今すぐ実践できるコツをいくつか紹介します。教えてくれたのはライフスタイルブランド「アクタス」の岡田夕起さんです。
ビギナーにおすすめの花器3タイプを挙げるとしたら…?
岡田さんはアクタスのインテリアスタイリスト。全国の店舗ディスプレイを手がけるほか、オリジナル家具や雑貨開発にも携わっています。インテリア、雑貨どちらにも造詣が深い岡田さんに、まずそろえておきたい花器をピックアップしてもらいました。
コンクリートオブジェ SLIM Sサイズ(高さ20cm) 2,420円
「初心者向けのファースト花器を選ぶなら、なんといっても一輪挿しです。スリムで口径も狭いことが最大のポイント。花を1本生けておくだけでサマになります」
BUBBLE VASE Beige Medium(高さ16cm) 4,620円
少し慣れて複数本を生けたいと思ったら、丸みのある花器に挑戦しても。
「花器自体にボリュームはありますが、口径が狭いのでバランスを考えなくてもOK。挿すだけで全体に花がうまく広がってくれるんです。360度どの面から見ても花が素敵に見るから、ダイニングテーブルなどで使うときにおすすめ」
LINE フラワーベース LO クリア(高さ15cm) 3,630円
では口径が広いタイプの花器は使いにくい?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
「口径が埋まるほど花を生けようと思わなくて大丈夫! 花をあえて片側に寄せ、もたれかけさせるように生ければ素敵に見えます。この花器はくびれがあるタイプ。花が倒れてくることはありません」
SHAPEDフラワーベース Sサイズ(高さ18.5cm) 3,740円
こちらも口径が広い花器。1本だけでも寂しい印象にならず、むしろ花の美しさが引き立っているように見えます。
「くびれがないデザインですが、花が倒れてくるようなら茎を少し短めにするか、花器の中に重しとなる石を入れたりするといいですよ」
さて、花器をどこにどう置く…? よくあるお悩みに答えます!
Q.家具の上に置きたいけれど、テイストや家具の素材で選び方は変わる?
(手前)セラミックオブジェ ARC(高さ10cm) 3,520円、(奥)ラタン セラミックオブジェ ブラウン(高さ28cm) 4,400円
A.変わります! 濃い茶色・ウォールナット系なら重厚感ある花器がお似合い
「ダークブラウンやウォールナットの家具が中心なら、その強さに負けない重厚感のある花器を選びましょう。素材は、例えば陶器などクラフト系の焼き物がおすすめ。花器と家具の色が違っていても、重厚感でリンクしているからバランスよく見えますよ。素材感でまとまりをつくるようなイメージです。花でなくグリーンを生けても素敵ですし、なんなら花器を飾っておくだけで洗練されて見えます」
反対に、明るいブラウンやナチュラル系のインテリアには軽快感のある花器を選ぶと好相性。ガラス製などが取り入れやすいそうです。
合わせるのが難しいと感じるようなら、好みに合うインテリアブランドやライフスタイルショップのセレクト力に頼るのもあり。
「インテリアショップは自社商品のテイストに合う花器をオリジナルでつくったり、セレクトしたりしていることが多いんです。家具の素材や色味、サイズ感など、バランスを確かめながらの花器選びがしやすいと思いますよ」
Q.棚上やダイニングテーブル以外で花器を飾りたい。どこがおすすめ?
SPHERE フラワーベース ホワイト(高さ10cm) 1,650円
A.ソファ横のサイドテーブル。目線に近いところで花を愛でてください
「花が視界に入りやすいので、癒され度合いもより高まります。ポイントとしては、安定感のある(倒れにくい)花器を選ぶこと。背が低いタイプの一輪挿しがよいのではないでしょうか」
茎を短めに生けて、重心はなるべく下に。目線により近いところで美しさや香りを楽しみましょう。
Q.花器はたくさん持っているけれど、うまく使いこなせないんです…
(手前右から)BOTTLE フラワーベース S(高さ11.5cm) 1,980円、フラワーベース 一輪挿し ブラック(高さ10cm) 3,190円、(真ん中右から)PRIM フラワーベース ブラック(高さ19cm) 3,300円、SHAPEDフラワーベース Sサイズ(高さ18.5cm) 3,740円、(奥) PRIM フラワーベース グレー(高さ29.5cm) 4,730円
A.まとめてディスプレイしてみては? 高低差と奥行きを意識して
じつは、花器は花を生けていない時間のほうが長いのかもしれません。ただ眠らせておくのはもったいないので、そのままオブジェとして棚に飾ってみてはいかがでしょうか。
「複数並べる場合、気をつけてほしいのはテイストをそろえることではなくて高低差。ミニサイズ、中くらい、背の高いものと3サイズ以上を組み合わせ、手前から重複しないように並べます。奥行きも意識して、立体的な三角形を描くようなイメージを持つとバランスが取りやすくなりますよ」
同じような素材でまとめてみたり、同じシリーズの大中小を置いてみたり、モノトーンをテーマにしてみたり。どんな花器を選んで組み合わせるかによって印象も大きく変わります。
「そこが楽しいところ! 手持ちの花器でいろいろテーマを考え、遊んでみてください」と岡田さん。
オブジェとしてはもちろん、複数並べたまま花を生けるのも素敵です。
「すべての花器に花を生けようと思わなくても大丈夫。ただし高低差は意識しましょう。茎が短い花をミニサイズの花器に生けるというふうに、長さを3タイプに分けて生けてみてください。葉っぱの部分を切って生けるだけでもOKです」
いかがでしたか? 花器はインテリア雑貨のひとつ。あまり気負わず、気軽に入れ替えたり模様替えしたりして楽しんでみてくださいね。
今回教えてもらったのは……
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ACTUS(アクタス)
https://online.actus-interior.com/