毎日ポストに届くチラシや、こどもが持ち帰る大量のプリント。「あとで確認しよう」とテーブルに置いたままの紙が、気づくといつの間にか山積みになっていませんか?
片づけても、片づけてもなぜか増えてしまう! そんな悩める「紙」の片づけについて、片づけアドバイザーの石阪京子さんに根本原則を伺いました。

HOUSTO 編集部

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チラシ、領収書、こどものプリント…気づくと「紙」は家の中に溢れてしまう

『これが最後の片付け!』『見るだけでわかる!図解 紙片づけ』などの書籍がシリーズ累計20万部を超える人気片づけアドバイザーの石阪京子さん。片づけのプロとして、これまで1万5,000人以上のお宅の片付けのお悩みに応えてきました。そんな石阪さんが、家の片づけの中で「最も厄介、でも一番やらないといけない」と語るのが紙の片づけ。

「紙は自分の意思とは関係なく、日々家庭の中に入ってきて、 “気づいたら溢れていた”という状況に陥りがちです。おまけに、パッと見ただけでは自分にとって重要かどうかが判断しにくい。紙が溢れ返った状態を放置しておくと、本当に必要な書類が肝心なときに探せなくなってしまいます」

紙を溜め込むデメリットは、単に部屋が散らかるだけではありません。たとえば、学校への提出物が遅れたり、給付金の申請期限を逃してしまったり。はたまた入学金の支払い漏れなど、時として人生に関わる大きな問題になるリスクがあると石阪さんは言います。

「紙と向き合うことは、自分の財産や信用・信頼、家族の生活を守ること。そう考えると、放置しておく怖さがわかりますよね」

紙片づけの絶対ルールは「何を残すか」がすべて

では実際に、どうやって片づけたら良いのでしょうか? 多くの人は「どう収納する?どう整理する?」と考えてしまいますが、石阪流のメソッドで最も重要なのは「何を残すか」という「厳選する行為」にあります。家の中に残すべき紙は、ズバリ「金目の紙」と「使う目的のある紙」この2種類だけです。

「金目の紙」…

確定申告に必要な書類、保険証券、保証書など、直接お金に換わる、あるいは資産を証明する書類。「自分にとってお金に直結するか?」という視点を持つだけで、不要な紙は一気に削ぎ落とせます。

「使う目的のある紙」…

提出が必要な書類、健康診断の案内、選挙の通知など、その紙自体がないと「行為」が完結しないもの。

「この2つ以外は、基本的に捨ててOKです。そう考えると、実は家の中に残すべき紙は全体の1割程度。9割の紙は捨てられるんです」

紙の捨てる・捨てないは即判断!グレーゾーンの紙も放置しないで

「家庭に入ってくる紙は、すべて次の4通りに判断することができます。自宅のポストや家族から渡されたら、次のうちのどれに当たるのかを見極め溜め込む入り口を防ぎます」

①「一見して不要な紙」(DM、チラシ、クーポンetc.)→ すぐに捨てる
②「一瞬、迷う紙」(銀行や役所などからのハガキや封書etc.)→ 確認して捨てる
③「書かれた情報だけが必要な紙」(学校の行事予定表、開催日のお知らせetc.)→ スマホ保存(データー化)して捨てる
④「紙自体が必要」(金目の紙、使う目的のある紙 控除書類、振込用紙、申込書、健康診断の受診票etc.)→ ファイリング

残す紙のみ、次の章で詳しく紹介する「ファイリング」を行います。内容は、上で紹介した通り「金目の紙」と「使う目的のある紙」。この整理をするだけで、家庭の中に入ってくる紙は1割まで減らすことができます。

判断できない紙については一手間かけて「問い合わせ」

自分にとって必要のないDMやチラシなどは捨てるという判断がしやすいですが、最も迷うのが金融機関や行政からの手紙など「グレーゾーンの紙」です。捨てるか判断に困るものは、念の為に……と残しておく人も多いのですが、そんな「グレーゾーンの紙」の対処方法について、石阪さんのアドバイスは非常にシンプルです。

封を開けて、中身を読んで、わからなければ発行元に問い合わせる。これだけです。今はAIやネットで調べれば大抵のことはわかります。一度、これはこういう意味の紙だと理解してしまえば、翌年からは迷わず判断できるようになりますよ」

残す紙の管理は5秒で取り出せるホームファイリングで

最後に、実際に手元に残すべき1割の紙の管理についてです。探す手間や時間を極力かけない方法として、石阪さんは「5秒で取り出せるホームファイリング」を提唱しています。

「市販のA4サイズの紙が入るファイルボックスを用意して、6つジャンルにわけてファイリングを行います。ボックスをまとめて一元管理することで、家の中の紙の居場所が一目瞭然になり、探す手間もなくなります。さらに検索性を上げるために、紙を挟むだけの個別フォルダーや持ち出しフォルダ、ポケットリフィルなどを活用するのもおすすめです」

<ホームファイリングの基本カテゴリー>

・暮らし
紙のポイントカード/図書館のカード/パスポート/印鑑登録証明書/マイナンバーカード/年賀状(喪中・転居などの紙)/緊急連絡先(非常時用)/パスワードを書いた紙/選挙の投票用紙etc.

・健康
保険証/診察券/予防接種の申込書/健康診断の申込書/母子手帳/治療計画etc.

・マネー
通帳/キャッシュカード/源泉徴収票/控除に必要な紙(保険・住宅ローン・ふるさと納税などの控除証明・医療費の領収書)/保険証券/年金手帳/金券・クーポン/ゴルフの会員権/高齢者特別乗車券/互助会の権利書/税金などの納税通知書・払込領収書/家賃の手帳/通販の払込領収書/株主優待の紙etc.

・教育
学校の年間スケジュール/入校証/制服申込書/入学のしおり/塾の書類/習い事の書類/願書/月謝袋/検定試験の振込用紙etc.

・取説・保証書
取説アプリなどに対応していない取説/取説についてくる小さな付属品/保証書・宝石の鑑定書etc.

・待機
ポストのような役割を果たすボックス。入ってきた紙の行き場を即座に判断できない場合には一時的にこのボックスにいれ、その日のうちに確認・判断・対処するのが大前提です。

「たとえば、お子さんがいらっしゃらないご夫婦のみの家庭の場合には「教育」ボックスは不要です。逆に「受験」や「介護」、人によっては「推し活(趣味)」というボックスを作っている方もいらっしゃいます。まずは基本の6つを押さえつつ、慣れてきたら各家庭に合わせてアレンジするのも良いかもしれません」

紙片付けの第一歩は、「自分の人生に必要な紙はどれか?」と、1枚1枚の紙と向き合うことから始まります。一度システムを作ってしまえば、二度とリバウンドすることはありません。今日届いた郵便物から、まずは始めてみませんか?

今回教えてもらったのは……

  • 片づけアドバイザー。宅地建物取引士。夫と不動産業を起業後、理想の家を手に入れても片づかない現実に直面。「家一軒まるごと」の片づけ修行を経て、リバウンドしない独自メソッドを確立。数々の方法で失敗してきた人たちが最後に辿り着く「駆け込み寺」となっている。著書に『見るだけでわかる!図解紙片づけ』(ダイヤモンド社)など多数。
    公式サイト:https://tidy-newsstyle.com
    Instagram:https://www.instagram.com/kyoko__ishizaka/
    ブログ片づけの向こう側:https://kyokoishizaka.blog.jp/

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