整理収納の手順を考えるとき、収納するのは最後の最後。その前に決めるべきなのは、「何をどれだけ持つのか」ということです。整理収納アドバイザーの水谷妙子さんが、収納する数の見極め方について教えてくれました。

水谷妙子

水谷妙子

「無印良品」で生活雑貨の商品企画・デザインを13年間務めたのち、現在は整理収納アドバイザーとしてお片づけ講座開催、書籍出版やテレビなどで活躍。

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あなたは自分の持ち物の数を把握していますか?

片づけよう、と手を動かすのは素晴らしいこと。でも、その収納スペースに対してどれくらいの数のものをしまうのか、決めているでしょうか。

数を考えずにものをしまうと、収まりきらずあふれてしまうかもしれません。ぎゅうぎゅうに詰め込んで入ったとしても、出し入れしにくくなり使い勝手が悪くなります。

収納スペースには、「適正数」があります。例えばわが家のこども服コーナー。ハンガーをかける突っ張り棒の長さに対して、ハンガーは10本と決めています。

もしここに、20本のハンガーがかかっていたら? どうにかかけられるとは思いますが、このスペースは服でいっぱいになり、こどもがかけたり出したりしにくくなるはずです。

まずは適正数を知る。それ以上にものがあって減らせないなら、収納場所を検討し直すべき

大切なのは、持ち物の数を先に決めること。そして、この収納スペースにその数がおさまるのかを考えること。わが家のこども服の場合は「洗濯頻度」と「こどもが把握できる数」、「収納スペース」のバランスを検討した結果、今はこの本数に落ち着いています。

食品ストック収納は、収納する場所と数のバランスを考えやすいスペースです。私の場合は未開封の袋をいくつ持つか、食品ごとに数を決めていて、それがおさまる収納スペースを選んでいます。毎日2袋使うパックだしは、未開封の2袋を常備。開封したら保存容器に移し、冷蔵庫で保存しています。容器が空になれば補充し、新たに購入するスタイルです。

パックだしは2袋をストックしますが、高野豆腐は1袋のみ。大容量パックなので長い間もつし、収納もかさばるからです。

本当は必要なのに、収納スペースにおさまりきらないからといって一部を別の場所に収納するのは本末転倒。ものは見えないと「なかったこと」になり、ストックがあることを忘れて重複買いしてしまうかもしれません。これは食品ストック以外でも同じです。

でも、無理やり数を減らすと心はモヤモヤして後悔することも。必要なものまで手放すことが重要なのではないのです。
収まりきらないなら、収納場所を変えることで解決する場合もあります。だからこそ、場所決めより自分にとっての適正数を知ることのほうが先。その順序を間違えないようにしましょう。

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