前回は、「目の前にラックがあるのに、明日の準備が終わると学用品をしまわず床に置きっ放し」というお母さんのお悩みを解消するため、本多さおりさんのアドバイスをもとにワークを行いました。今回は、リビング学習をしているテーブルがいつも片付かず、文具の迷子も多発しているという問題に取り組みます! 家族みんなで使うスペースをいつもきれいにキープできる「リビング学習収納」とは?
住人プロフィール
・K家
・一軒家(4LDK) 埼玉県
・居住5年
・家族4人暮らし(小学4年生の長男Hくん、小学1年生の長女Aちゃん)
前回のおさらい
・ランドセル収納位置の変更(前回記事はこちら)
・床に散らばらない学用品の収納(前回記事はこちら)
お悩み:リビング学習でもテーブル周りをスッキリきれいに保つにはどうしたらいいの?
「いつも兄妹揃ってリビングで宿題や自宅学習をしています。基本的に、お兄ちゃんはテレビ前のローテーブル、妹はキッチンカウンター前のデスクで勉強することが多いです。本当は妹もテレビの前がいいみたいですが、ローテーブルはお兄ちゃんのノートやドリルに占拠されて、鉛筆や消しゴムがあちらこちらに転がっている状態なのでスペースがないようです(笑)。通信教育の教材は、ローテーブルに持って行きやすいように兄妹それぞれボックスをつくったのですが活用されていないので、うまく使ってもらいたいですね。」(Kさん)
本多さんアドバイス1:使う場所に教材や文房具をギュッと集結させましょう
ローテーブルの上に勉強道具が広がったままの状態になってしまうのは、勉強に必要なものたちの場所がまとまっていないことが原因かもしれません。今の状況は学習用品が3カ所に分散して広い三角形になっていますね。これをギュッとコンパクトにしてローテーブル周りに教材や文房具をまとめ、兄妹揃ってローテーブルで勉強できるようにしていきましょう。
本多さんアドバイス2:片付ける場所は「最短距離」を心がけましょう
これまでデスク横に置いてあった教材ボックスは、普段勉強をするローテーブルの近くに移動しました。さらに、よく使う文房具や折り紙なども、座ったまま手が届き、引き出せる位置に収納。Kさん宅の場合、小上がりの和室との段差にある引き出しは大きくて収納量があるので、ここを有効に使いました。片付ける場所が遠いと「めんどくさい」という意識が働いてどうしても後回しになってしまうもの。使う場所にコンパクトにまとめることが大切です。
まとめ:アドバイスを実行してから2週間後、収納改善の効果はいかに!?
本多さん「ワークから2週間経って、おこさんたちの片付けに変化はありましたか?お母さんの最大のお悩みだったランドセルの収納はどうでしょう。」
Kさん「ランドセルのお片付け問題は…今のところまだ玄関に放置気味です。こどもたちの様子を見ていると、一刻も早く重たいランドセルを手放したい気持ちがあるみたいです(笑)
。ラックまで持って行くのが習慣になるまでは、靴を脱いで部屋に入る前に『ランドセルを忘れないでね』と積極的に声がけしていこうかと思います。」
本多さん「お子さんの様子をよく見られていますね。おっしゃるように、しばらく片付けを促す声かけを続けてみて、様子を見られると良いと思います。それでもうまく習慣にならない場合は、お子さんと相談しながらお片付けのルールや収納方法をまた変えてみてほしいです。片付けが習慣になる収納は、試行錯誤を重ねた先にきっと実現します。」
Kさん「でも最近では、リビングにいてもランドセルの存在に気づくと自分でランドセルのおウチに戻すようになりました。ちょっとした意識の変化でしょうか。教科書も次の日の準備が終わった後、床に散らばったままという状況はほぼなくなったんですよ。」
本多さん「それは嬉しい変化ですね!ものを決めた場所に戻す、というお片付け習慣が身についていますね。ものがきちんと元の場所に戻されていると、『次の行動へスムーズに取り掛かれるんだ』というお片付けのメリットもきっと感じられるはずです。」
Kさん「教科書をしまう場所は、本多さんがおっしゃっていたとおり、空きスペースが多くなって戻しやすい!と言っています。ただ、翌日に持って行く教科書が多いと棚から本がゴッソリ減ってベタッと倒れてしまうので、立て直して入れるのが面倒くさいみたいです。そこで、家にあったL字型の仕切りを使って量が減っても倒れないようにしてみました。残った教科書が多い日にはすぐに仕切りを外すことができますし、これでやっていきたいと思います。」
本多さん「家にあるものを使った工夫が素晴らしいですね!もし今後その方法が思ったほどうまく機能しなかった場合でもがっかりせずに、「じゃあ今度はこうしてみたらどうかな?」と、収納のテコ入れもお子さんと一緒に楽しく取り組んでいただきたいです。」
Kさん「今回のワークをしてみて、こどもたちの片付けの意識が高まったことが何より良かったです。この前は何とお兄ちゃんが妹のランドセルのおウチと同じような文具用のスペースをつくったんです!マスキングテープで囲って配置を考えてからボックスを並べたおウチです。出して使った後で定位置に戻しやすいように自分で考えて工夫したみたいなんです。」
本多さん「これも嬉しい変化ですね!これからもお子さんの成長と共に変化する生活や持ちものに応じて、ちょうどいい収納を更新しつづけていただきたいです。引き続きお子さんと一緒に楽しく考えていってくださいね。」
さいごに
「本多さおりさんと考えるこどもの収納―小学生編―」はいかがでしたか?
小学校の6年間は、遊び方はもちろん、勉強道具や勉強場所が著しく変化するので、生活スペースも見直しが都度必要とされる、大事な時期です。
ひとくちに「スムーズな収納」といっても、お子さんの身長や性格、成長スピードによってさまざまだと本多さんは話します。
お子さんの新たな面を見られるかもしれない収納改善、ぜひご自宅で試してみてくださいね。