HOUSTOの編集部員を長年つとめる栗谷川が中古マンションを購入! 取材でたくさんの素敵な家々を拝見してきた経験から、新居への夢は膨らむばかりだが……!? 65→56平米にサイズダウンしたマンションの収納計画をお伝えします。

編集部・栗谷川

編集部・栗谷川

読書、映画、料理などインドアな趣味が大好き。夫・娘・猫2匹と東京都内で暮らしています。整理収納アドバイザー。

前回までのあらすじ

HOUSTO編集部の栗谷川(筆者)が、家族が増えたのを機に都内で中古マンションを購入しフルリノベーション! 前の住まいは65平米だったところ、購入したのは60平米(実質は56平米)のマンション。家族が2人→3人に増えたのに、住まいはサイズダウン……。とにかく大切なのは、収納スペースを確保すること。ということで、コンパクトな室内をフルに使い切るために取り付けた可動棚の魅力をお伝えします。

衣類収納は寝室の小さなクローゼットのみ。衣装持ちのわれわれ、さて、どうする!?

家中、さまざまなところに取り付けた可動棚ですが、まずはクローゼットからご紹介します。
上の写真がリフォーム前のクローゼット。横幅1mほどのとってもコンパクトなクローゼットです。以前の住人は高齢男性の一人暮らし。このくらいのコンパクトクローゼットはきっと使いやすかったはず。しかしわれわれ夫婦は結構な洋服の量があり、また夫はスーツ通勤なので、スーツ保管を考えると、このボリュームのクローゼットはかなり厳しい……。

しかし、他の場所にウォークインクローゼットを作ったり、収納の幅を広げるのは間取りや構造的に難しく、ここに2人分の衣類を収納することは避けられませんでした。

そこで考えたのが、中央の仕切りや扉を取り外して、可動域を上げるという方法でした。
上の写真をご覧ください。扉がついているとスッキリ見えるし、埃なども防げるのですが、扉を折り畳むと可動が10cm×左右分使えなくなってしまうのです。
広々クローゼットだったら、また余裕を持った衣類の量ならなんら問題はないのですが、パンパンに衣類を入れるとなると、この20cmがとても惜しい……!
そんな思いで、扉を外してしまうことにしたのです。

可動棚を使って、幅いっぱいに使えるオープンクローゼットを新設!

思い切ってクローゼットの扉を外して、オープンなクローゼットに作り替えました。クローゼット上部も天井ギリギリまで収納として使えるよう、天井近くまで棚柱を伸ばしています。
また、設計士さんの粋な計らいで、半分ずつ使えるように左右を独立させた仕様に。これで夫婦の陣地争いが回避されました。
喧嘩が起きないことはもちろん、夫婦で20cm以上身長の違うわれわれ夫婦、どちらも使いやすい高さにポールを移動できるのです。

ポールの位置が変えられるのは、可動棚ならではの特長です。ワンピースなど丈の長いものを掛けるときはポールを高い位置に、コートなど重たいものを掛けるときはポールを低く……など、掛けるものでアレンジすることも可能です。

実際に洋服をかけてみたら、思わぬ問題が!

実際に洋服を掛けてみました。右が私、左が夫の衣類です。丈が長いワンピースなどは右端に寄せて、全体の長さがばらけて印象がごちゃつかないように調整しています。が、やはりオープンクローゼット。全体的にスッキリとした印象にするのは難しいものです。

また、実際に使ってみて、新たなトラブルが。
下段は本来可動棚の棚板をつけており、ショップ風に畳んだ服をそのまま置くだけにする予定でした。しかし、絶賛イタズラ期の1歳児の娘が、次々に衣類を棚から引っ張り出してしまうのです!
泣く泣くショップ風収納は諦め、棚板を外し、「無印良品」のポリプロピレン衣装ケースを導入しました。棚板はまた、子どもが成長した頃に取り付けて、夢の収納方法を実現したいと思っています。
このように、いざ使い始めてみて問題があった時、色々調整ができたり、他の家具や収納アイテムとの組み合わせがしやすいのも可動棚の魅力のひとつです。

上部や衣装ケースの隙間など、細かいスペースも収納スペースに

こちらはクローゼット上部の写真。夫はシーズンオフの靴を、私はバッグやトラベルグッズ、水着など使用頻度の低いモノをトタンボックスに収納しています。
クローゼットや押し入れの枕棚は棚板が固定ですから、スペースがあったら新たな収納家具を入れたり、モノを積み重ねたりしてしまいがちですが、可動棚は棚板を移動させることで、収納ボックスぴったりに合わせた調整ができるんです。
つまり、シンデレラフィットを自ら作れる!この気持ちよさは収納好きな皆さまならきっと頷いてくださるはずです。

帽子の収納、皆さまはどうしていますか?型崩れが気になるのでコンパクトに畳むこともできず、意外と場所を取りますよね。
わが家では、クローゼットの洋服に隠れるか隠れないか、というところに奥行きの狭い棚板を1枚取り付けて、細かいものを収納しています。帽子もここが定位置。普段はシャツやブラウスの影に隠れる位置で、型崩れは心配なし。長年さまよっていた帽子に、やっと住所が与えられました。

男性衣類のさまよいアイテムの代表といえば、ネクタイ。こちらも細かいスペースを利用して収納。「ニトリ」の収納ケースを利用して、丸めて収納しています。この仕組みができるまでは、ネクタイが入った袋(当時は袋で収納)が丸ごと行方不明になり、探しまくるということが多々あったのですが、ここに住所が特定されてからは行方不明も心配なくなりました。シワもできず、パッと取り出せるおすすめの収納方法です。

もう一つのさまよいアイテム、ベルトも同じようにBOXに入れて隙間に収納しています。
可動棚の棚板と衣装ケースのピッチをあえて狭くして、引き出しのようにBOXを入れ込んで使うと、スペースがフルに使えてごちゃつき見えも防げるのでおすすめです。

オープンクローゼットとインテリアの兼ね合い、実際のところは?

オープンクローゼットは、全部が丸見えなのでやはりインテリアとの兼ね合いは難しい、というのが本音です。
しかし、オープンならではのメリットも。とにかく風通しがよく、中に湿気が籠らないので、革のバッグやオイルジャケットなど、カビが生えやすいアイテムの管理が楽になりました。
また、パッとみて洋服を手に取れるので、朝の準備も楽に!洋服をしまうのが苦手な片付け下手の夫も、スッとハンガーを手にとってしっかりクローゼットに掛けてくれるようになりました。以前は脱いだ洋服が部屋のあちこちに散らばっていた、片付けレベルが大変低いわが家でしたが、オープンクローゼットのおかげで少しずつ改善に向かっています。

今後リフォームをもう少し加えるなら、オープンクローゼットの上部にカーテンレールを取り付けて、リネンのカーテンをさらりと付けたりなど、インテリアも楽しみたいな、と妄想中です!

次回は、実際に可動棚「シューノ」を取り付けた玄関&シューズクローゼットをご紹介します。

あわせて読みたい