収納アイテム選びは、出し入れのしやすさが第一。これは前回の記事を読んでお分かりいただけたでしょうか。今回は「使いやすさ」から一歩さらに踏み込み、収納アイテムを適材適所について、整理収納アドバイザー水谷妙子さんと一緒に考えてみたいと思います。

水谷妙子

水谷妙子

「無印良品」で生活雑貨の商品企画・デザインを13年間務めたのち、現在は整理収納アドバイザーとしてお片づけ講座開催、書籍出版やテレビなどで活躍。

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高い場所に置いたそのファイルボックス。落下したらどうなる?

収納アイテムは、入れるものと置く場所によって向き・不向きを考える必要があります。例えばクローゼットの一番上の棚に置く収納アイテム。ファイルボックスを使っている人は多いかもしれませんが、もし地震などで床に落下したらかなり危険です。

ファイルボックスが破損する恐れがあるし、床材や周辺の家財にも凹みやキズがついてしまうかもしれません。破片が飛び散るとさらに大変。怪我の心配もしなくてはなりませんよね。

書類整理やストック管理にとても便利なファイルボックスですが、なるべく床に近い場所で使うのが向いています。

高い場所で使う収納アイテムは「割れない」「怪我しない」「家財を傷つけない」という条件を満たす、ソフトで角がない素材を選ぶとよいでしょう。

竹やラタン製の収納アイテムは、素敵だけれど使う場所が限られる

竹かごやバスケットも、適材適所をよく考えてから取り入れてほしい収納用品です。

収納しながらインテリア要素も加えてくれる素敵なアイテムですが、竹やラタンなどの天然素材は湿気が苦手。洗面所など水回りで使用すると、梅雨などジメジメする季節にはカビが発生してしまうかもしれません。

かごやバスケットは編み目の隙間にほこりが入り込んでしまうため、お手入れに手間がかかることも知っておいてほしい点です。

私は片づけや掃除になるべく手間をかけたくないと思っているので、天然素材の収納アイテムはひとつしか持っていません。小さなオーバルバスケットには薬やサプリを入れ、テーブルの上に置いています。リビングダイニングは、湿気をそれほど気にせずに使える場所です。

この素材がダメ、というのではないのです。それぞれ活きる場所が違うだけ。収納アイテム選びは、思っている以上に奥が深い! 私はそう思います。

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