新築はもちろん、リノベーションでも人気の可動棚。最近では、DIYで取り付ける方も多く、興味をお持ちの方も多いのでは?しかし付け方や構造、耐荷重や用語がよくわからない、という声も。ここでは、可動棚にまつわる疑問をまとめてご紹介します。

HOUSTO 編集部

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そもそも可動棚って?

収納を考えていると必ず生まれるのが「この棚があと10cm高ければ……」という悩み。スパッと解決してくれるのは「可動棚」かもしれません!
可動棚とは、棚板を上下に自由に動かせる棚。壁に棚柱という支柱を固定し、そこに設置した棚受けに棚板を渡す仕組みです。棚柱にはいくつも棚受けの差し込み穴があるので、高さを好きなように変えられるのが魅力です。
扉のないオープン棚だから、扉を開ける幅が取れない狭小住宅でも大丈夫。見せる収納としてディスプレイも楽しめます。

可動棚の疑問を解消するコラム

棚柱の数はどうやって決めるべき?

上の写真のように、棚柱が2本の場合、棚板が1枚ずつ整然と並び、すっきりとした収納ができます。設置場所で考えるなら、収納したいものがある程度決まっている洗面所などにはぴったりです。タオルは形を揃えて並べ、香りのよいせっけんと一緒にディスプレイ。見せたくない掃除用品などはBOX収納にすれば見た目もすっきりです。

上の写真の棚柱の数は4本。棚柱を2本以上にすれば、棚板の数も増え、収納の幅はさらに広がります。また3点以上で支えるから長い棚板でもたわみづらく、耐荷重も上がるので、重いものも置きやすくなります。
場所で考えるなら、2列で細やかに棚の高さを変えられるから、家族で使う場所にはぴったり。使う人の身長に合わせて高さを変えられるから、ファミリークローゼットの使い勝手もアップ。こども服は手の届く低い位置に棚板を設置すれば、自分で片付ける習慣付けにもなりますね。

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可動棚の耐荷重ってどのくらい?どんなモノが乗せられるの?

●背面サポートの場合→下の図のサイズで30kgまで。20〜25kgがより安心

まずは背面サポートの代表的なブランド「シューノ」の耐荷重を見ていきましょう。重いものを想定した「シューノ32」、軽いものを想定した「シューノ19」がありますが、ここでは「シューノ 19」を例に挙げます。
ブラケット(棚受け)の耐荷重は、「シューノ19」を幅900mmで設置した場合、53kg。棚板とそこに置くものを合わせて53kgまで安全に支えられます。
次に棚板の耐荷重を見ると、幅900mm×奥行350mm×厚さ20mmの木棚板の耐荷重は30kg。1段に30kgのモノまでは、棚板もたわまずに置けるということです。
ただし、耐荷重の最大値まで置くよりも、20~25kgぐらいを心がけたほうが、より安全に安心して使えます。

●キッチンで使う場合→大きな調理家電は1段に2つほどが目安

たとえばオーブンレンジは、4人家族なら最大サイズの30L前後のものを使っている人も多いのではないでしょうか。
30L前後のオーブンレンジは約17kg前後。一緒に置きたい炊飯器(5.5合炊き)は6kg前後で、合計で約23kg。つまり、大きな調理家電は1段に2つ程度という計算です。
これ以上乗せたいときは、もう1段追加したほうが良さそう。お気に入りのアイテムを飾るスペースも考え、余裕のあるキッチン空間をつくりましょう。

●書斎や本棚として使用の場合→単行本は55冊、文庫本は166冊、マンガは138冊

ハードカバーの単行本は、1冊450g前後。25㎏の耐荷重なら55冊も置けます。1冊の幅は2~3cm程度だと考えると、棚板の端から端までぎっしり並べても大丈夫ですね!
ちなみに25kgの耐荷重があれば、文庫本(1冊150g前後)は166冊、マンガ本(1冊180g前後)は138冊も乗せられる計算です。可動棚があれば、理想の本棚がつくれそうです。

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可動棚の棚板を取りつける方法であるダボ式とブラケット式って?

「ダボ式」と「ブラケット式」の大きな違いは、棚板の支え方。ダボ式はいわゆる側面サポート型で、左右の壁に2本ずつ、計4本の棚柱を設置し、4点で支えます。ブラケット式は背面サポート型のことで、背面の壁に設置した棚柱で、2点以上で支えます。

●ダボ式

側面サポート型であるダボ式の棚は、1枚の棚板を4点で支えます。左右の壁の奥と手前に棚柱を設置し、4本の棚柱のそれぞれに「ダボ」と呼ばれる棚受け用の突起を取り付け、棚板の高さを調節します。

●ブラケット式

棚板に「ブラケット」という金具を固定し、背面の壁に設置した棚柱の好きな高さに引っ掛けるのがブラケット式。いわゆる背面サポート型で、壁一面にオープン収納を作りつけることができます。

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可動棚って押し入れにも使えるの?

答えはYES! 生活様式の変化で押し入れが使いづらくなったら、リフォームで可動棚を取り付ける、という方法があります。中段を取り外して可動棚にすれば、奥まで効率的に使える収納システムが作れますよ!
奥行きと高さがある押し入れの強みは、たっぷりの収納力。客布団は幅1m+奥行75cm、タオルケットや掛布団は奥行45cmあれば十分に収納できます。
可動棚を取り付けるなら、ハンガーパイプを設置してクローゼット風にするのもおすすめ。幅がある場合は、棚柱を3~4本にしておけば、強度も増して安全に使えます。

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可動棚の棚板を自由にDIY!素材の種類や選び方は?

棚柱などとセットになっているものが多い棚板ですが、サイズをしっかり合わせれば好みの板材で理想に合わせて作れます。自宅のインテリアに合わせて棚板をカスタムすれば、作り付けの収納棚のようにお部屋の完成度もアップします!

●棚板の素材はホームセンターなどで

棚板の材料を買うなら、身近なホームセンターに行くのがいちばん簡単。最近ではおしゃれな資材を揃えたDIY専門のホームセンターもありますよ。

・集成材…最も扱いやすく入手しやすいのは、細かな木材を接合して作った集成材。木のさまざまな部位を使うので、割れや反り、たわみや歪みが少なく、強度もあります。天然の無垢材と比べて安価で、初心者のDIYにもぴったり。
・一枚板や無垢材…原木から切り出した無垢材や一枚板は、やや高価でも雰囲気は抜群。樹木の種類で違う年輪の入り方や色味など、木そのものの美しさが味わえるのは、継ぎ目のない一枚板ならではの魅力です。
・化粧板…理想のインテリアに合わせるなら、化粧板がおすすめ。基材の表面にシートや薄い板を貼って美しく整えたもので、色柄が豊富です。白や黒のカラーボードなら、モダンなインテリアにぴったり。
・メーカー純正品の棚板…わざわざDIYをしなくても、メーカーの純正品でも十分に選択肢があります。各メーカーともに一般的な住宅の規格に合わせ、あると便利なサイズやカラーで豊富に展開しているのです。加えて純正品なら、棚板と併せて使えるハンガーラックなどもぴったりサイズで揃えられます。

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可動棚を取り付ける棚柱、「シングル」と「ダブル」とは?

棚柱は、穴の違いによって「シングル」「ダブル」の2種類があります。
シングルの棚柱は、ブラケットを引っ掛ける穴が縦1列のもの。可動棚の両端は基本的にシングルの棚柱を取り付けます。
ダブルの棚柱は、穴が縦2列になっています。2枚以上の棚板を横に連続で設置するとき、その連結部分にダブルの棚柱を取り付けることで、可動棚はさらにフレキシブルに使えるようになるのです。

●シングルの棚柱はコンパクトスペースの可動棚に向いている

コンパクトな場所に設置する可動棚なら、シングルの棚柱を取り付けておけば大丈夫。たとえば1人用クローゼットは、シーズンごとに棚板の高さを変えたり、一カ所はポールにしたり、好みの収納システムがつくれます。

●家族で使う幅広スペースには、ダブルの棚柱を取り入れて広い可動棚を

ダブルの棚柱が役に立つのは、幅の広い可動棚をつくりたいとき。リビングや玄関などで、家族で使う広めの収納スペースが欲しいときは、可動棚の棚板をダブルの棚柱で連結させて、幅の広い収納システムをつくれます。棚板を分割できるので、棚板がたわまず、収納力も安全性も高められます。

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可動棚を実際につける場合の工程は?計画方法から工務店への依頼までをご紹介

ここまで知ったら可動棚を取り付けたい!でもどうやって…?という疑問にSTEPに沿ってお答えします。

●工程1.可動棚をどこに設置して、何を置くか。具体的なプランを立てる

まずはどこでどう使うか、具体的にプランを立てましょう。置きたいものの重さによって耐荷重も考えておくと安心です。

●工程2.可動棚を設置したい場所の採寸をする

設置場所が決まったら、壁面スペースの採寸をします。メジャーを使い、横幅、高さ、設置したい棚の奥行きを想定して測り、メモしておきましょう。棚柱は何本取り付けるか、棚板はどのぐらいの高さにしたいかも決めておけば、使用するパーツ探しや棚板のサイズ選びに役立ちます。
棚柱の長さは60〜180cmほどのものがあり、棚板の幅も個人の好みで決められます。

●工程3.可動棚を設置したい場所の採寸をする

可動棚を出しているメーカーは複数あり、特徴や強みが異なります。どんな可動棚にしたいかを具体的にイメージして、適したタイプを調べてみましょう。

●工程4.最寄りの工務店に依頼!壁の下地もチェックする

初めての設置なら、工務店に依頼するのが安心。棚柱を取り付けるためには、壁に下地が入っていることが大前提。自分では下地の有無が分かりづらいので、壁の状態を確認してもらう上でも、工務店などのプロに依頼しましょう。

●工程5.置きたいものに合わせて棚板を用意する

可動棚の棚板も、使い勝手に合わせて選べます。棚柱とセットになっているものでも、質感やカラー、サイズなど種類はさまざま。可動棚の場所や置くものに合わせて、棚板のイメージを工務店に伝えましょう。
また、オリジナルの棚板をDIYするという方法も。自由に素材を選んで自分好みに仕上げられますよ。

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